老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

竜天に登る

2016-04-12 10:15:20 | 俳句

竜天に登る、、、、、
竜は中国で神聖視された巨大な想像上の動物。雲を起こし雨を呼ぶ。
。。。。。。竜は天に登ったと信じられた。
万物生動する春の盛んな気分が生んだいかにも中国な幻想。
「竜は、、、春分にして天に登り、秋分にして淵に潜む」とした。
空想の産物であるが、にもかかわらずこんな季語が俳句らしさの特徴となっている。

    ☆    龍天に登ると見えて沖暗し    伊藤松宇
    ☆    竜天に登る前夜の潦    佐藤鬼房
    ☆    竜天に登る踏み台ありにけり    小林貴子
歳時記を覗くと例句がたくさんある。

我が家の庭に咲いている ロリエ   良い香りを放っている。
     

しりとり俳句から

    🐧   龍天にパッチワークの緞帳ぞ   よひら 

    🐧   竜天に奉納の美女領巾をふる   よひら

    🐧   複写機の中に鏡や龍天に   かげお

    🐧   龍天に昇りて煙草ふかしをり   ラスカル

昨日、竜天にでつながれていた句


    🐧   火袋に蝋涙のあと花は葉に    霜月

    🐧   手で削る色鉛筆や花惜しむ    灌木


    🐧   洗熊来ぬ間に掘らん春筍    ミミ

    🐧   手みやげのひよこぴょこぴょこ春の昼   ぴのこ

    🐧   裏宰府と呼ぶ天平の春田径   らっこ

    🐧    まだ熱き善根宿のしおむすび   侘助

      

以上好きな句です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする