Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

核禁条約 批准できぬ事情は分かるが

2020-08-09 21:51:21 | 国際・政治

前回に続き、今日 8/9は長崎の原爆忌。歴史を遡ると戦時下の当時、米軍の当初計画では、広島に続く原爆第二発目は現福岡・北九州市を標的にしていたとされる。それが天候事情もあって長崎に変更されたのは不幸であった。広島のそれと規模こそ違え、犠牲被害の深甚さは些かも変わらず。改めて謹んでの弔意とお見舞いを表したい。

それを踏まえた上で、広島、長崎の両市長を初め 関係各位から強い希望が出されているのが、我国政府による核兵器禁止条約の署名批准だとされる。現状安倍現政権もこの問題との向き合いには前向きでない様だが、前出条約の理想と安保情勢を巡る現実との折り合いは不可能ではないのではとも思う所。以下、某ネット記事を引用して みて参る事にする。

「総理、核禁条約『我国と考え方異なる』共通の基盤形成へ努力表明」

安倍総理は 8/9、長崎市で行われた記者会見で、核兵器の保有や使用を全面禁止する核兵器禁止条約について「我国と考え方、アプローチを異にしている」と述べ、署名・批准に否定的な姿勢を重ねて示した。核保有国と非保有国の分断を助長し、効果的な軍備管理体制の構築に資さないとの立場だ。

総理は「我国は唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた世界の取り組みを主導していく使命を有している。条約が目指すゴールは共有している」と強調した。一方で「核兵器のない世界を実現するためには、核保有国を巻き込んで核軍縮を進めていくことが不可欠だ」とも述べ、核保有国が批准していない核兵器禁止条約の有効性に疑問を呈した。

東アジアでは 北朝鮮や中国(大陸)が弾道ミサイルの開発を進め、日本にとっては差し迫った脅威となっている。又 核軍縮を巡り米露両国の足並みが揃わず、中国(大陸)を含めた軍縮の枠組みも見通せていない。こうした状況では米合衆国の「核の傘」に依存せざるを得ず、日米同盟に基づく抑止力を強化することで安全保障を確保するのが政府の基本方針となっている。(引用ここまで)

前出記事を一読してみると 核禁条約派、安倍政権の双方の姿勢が云わば「理想論の応酬」の様に見えて仕方がない。被爆者各位の心情からすれば、それは核禁条約の速やかな批准を求めるは当然だろう。前回も指摘した事だが、被爆体験各位の余生は限られている一方、核禁条約の締約国は現状 43カ国で、発効に必要な 50カ国まで後一息に迫っているとか。勢い 我国が批准へと向かう事への期待が高まるのは一定は理解できる所だ。

しかし一方、米・露・中を初めとする核保有国の批准例はないそうで、実効を疑問視する余り 現状批准に前向きとはなれない安倍政権の立場も一定は理解できるというものだ。まぁ実態は「核の傘」を借りる米合衆国への忖度も相当を占めるだろうが。ただ、この所関係の芳しくない近隣の中・露両国の軍事脅威が相変わらずである事からしても、この様な姿勢でも一定はやむを得ないのかも知れない。

その事情に留意するにしても、技術的には核禁条約を批准した上で 日米同盟にも変容を及ぼさぬ様にする「要領の良い努力」への心がけは不可能ではない様な気がする所。流行中の中国大陸発、新型コロナ・ウィルス肺炎対策では不手際な所も目立つ安倍政権だが、核禁政策への向き合いは、割合分かり易い姿勢ではないかと拙者などはみるものだ。

感染症対策などで忙殺される現状は分かるし 総理の体面もそれはあるだろうが、安倍総理はこの「理想論」のぶつかり合いをもう少し上手く捌いて頂けないかとも思う所。日米同盟の強固さを守りつつ、核禁条約批准へと向かう方途は 拙者はあると思う。現状批准不能な理由を国民向けにより強く、分かり易く発信する努力も必要だろう。今回画像は、少し前 浜名湖畔を行く東海道・山陽新幹線の様子。画像の主力車 N700A系に加え 今夏からは新編成 N700S系も一部加わっていますが、外観上は殆ど同じ様です。

コメント (2)
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