Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

外患の原因ともなりかねない、みずほ FGグループのシステム不祥事

2021-11-20 23:50:00 | 社会・経済

この所も政治行政レベルにての不足や諸問題が上がっているのは事実だが、民間企業でのそれも看過できないのではないか。最たるものが金融大手・みずほ FGグループ一連のシステム障害だろう。顧客多数への迷惑や不利益もさる事ながら、海外取引も多く 外国為替管理法違反の疑われる事象もある様だ。以下 昨日の日本経済新聞ネット記事を引用して、みて参りたい。

「金融庁『決済システムの信頼損ねた』みずほに検査結果」

金融庁は 11/19、みずほフィナンシャルグループ(FG)とみずほ銀行に対して 一連のシステム障害に伴う検査結果を通知した。金融庁検査では 2月から 8度の障害を繰り返したことを「日本の決済システムの信頼を損ねた」と指摘した。月内にも業務改善命令を出す。みずほは社長、銀行頭取、システム担当役員が辞任し、経営陣を大幅に刷新する考えだ。

関係者によると、金融庁幹部が 11/19午後、オンライン上で検査結果を坂井辰史社長ら みずほ幹部に伝えたという。検査結果は、一連の障害が経済・社会インフラである「日本の決済システムの信頼を損ねたと考えられる」と厳しく批判した。

みずほ経営陣が「IT (情報技術)現場実態を軽視」していたとも指摘した。みずほが 2019年に全面稼働した基幹システム「MINORI (みのり)」は全面改修が必要な根本的な欠陥はなかったが、仕組みが複雑で運営に十分な人員が必要だった。経営陣が システム関係の人員削減を進めたことが「現場力の脆弱性を招く一因」となり障害の遠因になった可能性があるという。

みずほ銀で 2/28に 4000台以上の ATMが停止し、カードや通帳が吸い込まれるトラブルが発生したことをきっかけに、金融庁は 3月以降、検査を続けてきた。その後も外貨建て送金の遅延や全店での窓口取引停止につながるシステム障害が相次いで発生。障害が起きるたびに追加の確認項目も増え、約 8カ月にわたる長期検査になっていた。

2月の ATM障害や 8月の店舗システムの障害では、復旧に時間がかかり、顧客の取引に悪影響が及んだ。企業間送金を含めた決済システムの中心を担うメガバンクでシステム障害が相次いだ事態を重くみている。

みずほでは 2002= 平成 14年と 2011= 同 23年にも大規模なシステム障害が発生し、いずれも業務改善命令を受けた。今回の 8件の障害で ATMのカードが取り込まれたり、送金が遅れたりしたケースは全体でも数千件ほどとみられる。送金処理の遅れといった障害が百万件以上発生した 02年と 11年と比べて少ないが、今回は連続して障害が起きた。

金融庁が問題視するのは、過去に処分を受けても対応の遅れなどで顧客への影響を広げる「企業体質の甘さ」(幹部)だ。ひとたび障害が起きると、復旧作業の間に不具合が他のシステムに波及しやすい構造も厳しくみた。

1回目の ATMの障害は、システムの更新作業が集中したことが原因で、トラブルを未然に防ぐための工程管理にも不備があった。外為法違反の疑いが持たれた 8度目の障害前は トラブルの予兆があったにもかかわらず十分な対策を講じなかった。システムの不具合で マネーロンダリング (資金洗浄)の可能性がある取引かといったチェックができない事態に繋がった。

みずほは 2011=平成 23年の障害では 西 堀利頭取 (当時)が引責辞任した。今回は 坂井社長と石井 哲・最高情報責任者 (CIO)、藤原弘治みずほ銀頭取が辞任する。トップがまとめて辞任する異例の対応をとる。金融庁の強い問題意識を踏まえ、経営陣の大幅刷新に踏み込まざるを得なくなった。

(引用ここまで)

先年分を含め、大手金融では みずほFCグループだけが大規模なシステム障害を繰り返している実態は、決して看過できないものがあろう。多数に及ぶ法人個人の顧客が大いに不利益を被る事は勿論、外為法違反が疑われる海外送金への対応が全うにできない事も又 大いに問題だろう。

反社勢力らによる 所謂資金洗浄マネー・ロンダリングの踏み台に利用される懸念に留まらず、悪くすれば海外で戦争を志向するテロ勢力への資金流入を許す事ともなりかねないからである。みずほ FCグループの経営陣は総入れ替えとなる見込みだが、それだけでは問題の解決にならないのも事実。

セキュリティ面を含め 情報技術 ITの実際面と真摯に向き合い、必要な人員は当てる様手当てしなければ、又同じ問題が繰り返されるだろう。金融大手のこうした問題は、我国経済そのものの対外信用を損なう事にも繋がりかねない。前述の様な 外患誘致リスクとも併せ、岸田政権と金融庁など関連省庁は 毅然とした姿勢で改善への強い対応を願いたい。今回画像も以前ので恐縮。当地都心、金山公園辺りの晩秋の様子を。通る線路は JR中央線。

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