昨日をもって、当地東海地方は梅雨が明けてしまった様だ。これからは、少なく共向う一ヵ月間は、昼夜を問わない猛暑との闘いが続く。深夜帯もエアコンを停める事ができず、外出の折などは、なるべく公共場所や商業施設に長めに留まり、避暑に努めると共に、水道光熱費の抑制に努める必要がありそうだ。「水」と書いて気になったが、この梅雨は結局、降水量も少なかった。首都圏で既に問題化し始めている、渇水懸念に見舞われなければ良いのだが。
内外の治安情勢も芳しくない。一番が、中東トルコ国の政変 クーデター未遂事件だろう。比較的正統なイスラム教国家の方向を目指す、エルドアン現政権の方針に、同国軍の一部勢力が不満を抱いた事から生じたものらしいが、ここだけで300人近い犠牲を生じている模様。一度は目指していた欧州連合EU加盟の話も流動的な様だし、鎮圧後の同国民多数からは、民主主義的なあり様が損なわれるのでは、との懸念もある様だ。ここは、エルドアン政権のバランスある賢明な政治運営を、心よりお願いしたい所である。この事件の他にも、米合衆国の、警察官複数に犠牲を生じた銃撃事件や、独国にて、走行中の列車内で生じた、複数の重傷被害の出た刃傷事件などがあるが、恐れながら詳細は割愛させて頂きたい。
前置きが長くなったが本題へ。今夏、又もや風疹が流行り出したとの報に接した。この症状、妊娠中の女性が罹患すると、胎児に心臓疾患などの重篤な症状が生じ易い、深刻で遺憾なリスクがあるそうだ。現に、そうした症状を負わされた新生児が、昨年は20人以上も出生、放置すれば将来の医療予算を圧迫し、結局は性別に関係なく、全ての現役世代の首を絞める事態へと発展する恐れがありはしないか。
病気自体は昔から存在し、予防接種もやや高コストながら受けられるが、一番の問題は、病気にいての情報や教育啓蒙が圧倒的に不足している事だろう。主に成人間で感染し、そのほぼ2/3が男子だと言われる。重大な健康リスクを招きかねない胎児への感染、発症をどう防ぎ、どう抑えるか。前述の様に、予防接種の徹底と、教育啓蒙の拡充が大事なのだが、一番必要な大人の男達への伝達が、実は最も欠けているのが遺憾な事だ。
最近は、海外出張先や旅行先で感染し、帰国後発症と言うケースも増えている様で、病気自体は去年を初め、それ以前にも度々流行っているだけに始末の悪い事である。外務省などによる、防疫教育の強化は当然必要だし、海外出張や渡航の多い官公庁や企業で、感染症に対応した教育がどこまでされているかも疑問だ。そして、それ以上に難しいのが、近年とみに増えている独身成人の男達への啓蒙だ。俺もこの問題は、昨年のTV報道で知ったのだが、日常の生活行動さえ掴み難いこの連中にこそ、風疹とかの弊害を啓蒙しなければならないのが、何とも皮肉な所ではないか。
俺は最近、JR名古屋駅周辺へ度々外出しているが、某日などは、10分余りの歩行中に、本来禁止の咥え煙草で歩く野郎共を三人も見かけた。それも若者ではない。好い齢をした中高年ばかり。「己のする事が、周りにどう悪しき影響をするか」など、端から全く念頭にない民度の低さである。形こそ違え、風疹などの感染症問題も、次の世代にダメージを及ぼす事で医療予算を圧迫し、因果が巡って結局は、自らが倒れた時にろくな手当も受けられず、誰にも悲しまれる事なく最期ってな事態だって考えられるのだ。その時になって「もっと気を遣っておれば」などと、「たら、れば」を振り回した所で、もう後の祭りではないのか。
俺もその一味につき、大口を利けないのは事実だが、あらゆる成人中、独身男は最も責任感が希薄であるのは事実だ。この連中に、例えば風疹は、次の世代にかくも重大なダメージを及ぼす事などを地道に教育して行かなければならない。これはある意味、中東やアフリカの庶民に、保健衛生教育を施すより難しいものがあろう。低所得層から抜け出せない、不運な層はとも角として、家庭を構える道を避け、自己の私利私欲の為だけに行きようとする、利己的な独身男も多いのである。こんな連中に、出産育児の辛苦を分らせようとしても、そのままでは馬(と言うか馬鹿)の耳に念仏を唱える如く、報われ難い努力をも覚悟する必要があるかも知れない。だからこその、強くて明快、説得力のある教育啓蒙が必要とされるのであろう。
最早困難かもだが、まずは若い内から家庭での防疫教育が必要。その上で学校、(特に海外との往来の多い)企業や官公庁などでの予防接種の徹底、できればその保険適用まで踏み込むべきだ。風疹問題に接して、一番痛感したのは、大人の男共への、教育啓蒙の無きに等しい圧倒的不足である。これは、他の感染症にも同様の事が言えるのではないか。数年前問題化した麻疹(はしか)もそうだし、昨夏東京都心で複数が感染したデング熱もそうだ。今、風疹と並んで注目されるのが、五輪開催を目前に控えた、南米ブラジル国での熱病 ジカ熱の流行だろう。既に、一部のスポーツ選手間では警戒感が高まっているが、我国民的レベルでは、大きな話題には至っていない。「己だけは大丈夫」などと油断し、高を括って五輪観戦、帰国後我国内で発症などと言う不届きのない様、出かける各位は、心がけを新たにして頂きたいものだ。
感染症のリスクから、進んで自身を守る心がけは、一番身近な医療福祉行為であり、又、国防安全でもあるはずだ。今回画像は、先年出かけた岐阜・長野県境付近を行くJR中央西線の模様。この辺りから山間は、戦前は皇室保有の、木曾御用林だった一帯であります。戦後も国有林ではあるが、開発条件のあり様はずっと緩くなり、営利に傾く余りの環境破壊も散見される様になったのは遺憾。これからの森林環境のあり方も、国民的に議論し考えて参る必要があるでしょう。紹介中の、渡辺貞夫さんの今回楽曲は「タイムズ・ウィ・シェアド(Times We shared)」右記アドより視聴可能。 https://www.youtube.com/watch?v=QDZbGx22RTw