線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

細谷八十八夜祭

2009年05月03日 21時55分06秒 | おまつり
小県郡青木村に三頭獅子がある。夫神岳の麓に細谷地区に伝承されている。
自分は学生時代に三頭獅子(関東でいう三匹獅子)に関心をもち、徹底的に廻った。この細谷の三頭獅子は5月3日の八十八夜祭で、毎年演じられている。
今年は上田へ戻り、余裕も出来たので、ひさしぶりに細谷を訪ねることにした。
ここは掲示板等で投稿してくださるtoshiさんのお膝元。ぜひ訪ねたいなと思っていた。
実は細谷の獅子は、過去2度見ている。一度は2001年の「オカミサミット」という行事で、夫神・細谷合同の祇園祭の形で細谷の三頭獅子と夫神のささら踊が演じられた。
さらにさかのぼること20年前の1989年というから、平成元年だ。この年の八十八夜祭に出かけている。ということで、20年ぶりの八十八夜祭訪問だ。

さきだって、前日の昨晩、獅子の稽古があるというので、まずそこから見学。そこでtoshiさんと初めてお目にかかる。HPつながりでの交流とは、おもしろいものだ。
ここで、20年前の写真を持参し、保存会の方々に見ていただいた。すると!写っているのが「あっ!これおれだ!」「これ○○ちゃんだ!」という声があがる。当時は子どもたちが舞っていた。そのメンバーが現在でも、こうして舞や笛、太鼓を伝承しておられるのだ。

祭り当日。獅子は11:00頃からとお聞きし、10:30頃に会場である細谷公民館へ。
この祭りには細谷地区のみなさんが集まっての楽しい会である。獅子見学という余所者は自分くらいのものだった。

そして三頭獅子の始まりだ。

ここの三頭獅子は、「くさもち獅子」と呼ばれるように緑色の頭だ。そして、当地域に多い「雌獅子隠し」というタイプである。2頭の雄獅子が1頭の雌獅子をめぐって争うもので、途中2頭の雄同士の戦いがリアルに演じられる。

フルで演じられると約20分。頭を被る上、足を上下させたり、跳びはねたりするなど激しい動きで、舞手は汗だくだ。
また、今回は篠笛1人、太鼓1人で伴奏を担当されていた。この囃子がなかなかいい。三頭獅子マニアの自分には、耳慣れたフレーズが聞こえてくる。

やはり三頭獅子はいい!

自分は最近、北陸の獅子にはまっているが、自分の民俗芸能調べの原点は、この三頭獅子なのだ。長野県では東信地方にのみの伝承。上田へ戻り、またじっくり三頭獅子もまわりたいと思いつつ、細谷公民館を去った。
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