料理をするといろんな音がする。
煮る、焼く、切る、たたく、混ぜる、それぞれの作業ごとにそれぞれの音が出る。
これらの音は自然に出る音であって、そこには何の作意もない。
カウンター式の店でチャーハンを注文すると、豪快な音がする。
注文と同時に店主は、鉄の大きな中華鍋をガンとコンロの上にのせる。
次に油を入れて熱してジュー。
それを鉄のおたまで忙しく掻きまわしてガンガンガン。
そこへご飯と具を投入してまたガンガンガン。
終盤に近づくにつれガンガンがいっそう激しくなって、おたまについたご飯粒を叩き落すために最後に大きくガン。
そんなお店のひとつかな、出雲の天心です
お食事処きんぐさんと同じ母屋で営業中
初めて入店したが、夫婦仲良く楽しみながら商売してる雰囲気が伝わってくる、ほのぼのとした雰囲気のお店です。
チャーハンとは呼ばず焼き飯(並)510円
味は醤油ベースで濃いめだが具材は至ってシンプル、量もパラパラ感も及第点。
地元の人に愛される店のようで、次から次に来店者有り。
焼きそばをオーダーする人が多いように思えたので、次は是非焼きそばをいただきたいと思ったしだい。
話を料理の音、ってことに戻す。
日本人だとなるべく控えめにということを考えるのだが、中華系の人はそういうことを考えない。
和食系はわりと静かで、刺身を切ってるぶんには音が聞こえてこない。
油が参加する中華系焼肉系は俄然賑やかになる。
音も賑やか、匂いもクンクン、食べる人種も賑やか。
かつては昔の日本の家の台所は、まな板で大根を刻む「トントン」だったが、いまの音は「チン」だけ。
でしょうか…