ここにひとつのアボカドがある。
遥々メキシコから船に揺られてやってきたのだろう。
アボカドをアボガドという人は多い
何人かでアボカドを話題にしていると、アボガドという人が必ずいる。
そうすると待ってました、と待ち構える人が「アボガドじゃなくてアボカド」と強く否定する。
強く否定してなぜか嬉しそうにしている。
訂正された人は、馬鹿にされたと思い当然面白くなく、訂正した人を恨み、それがみんなに伝わって座の空気が暗くなる。
どのぐらいの人がアボカドをアボガドと言い間違えるか、一度全国的な統計を取って万が一アボガドが優勢だったら、そっちに改名することも考えねばならない。
憲法だって変えようと思えば変えられるのだから、アボカドの一つや二つ、いつだって変えられるのだ。
そうなると、こんどはアボガドをアボカドと言い間違える人が出てきて「アボカドじゃなくてアボガド!」
と強く否定されることになるが、後のことはしらないよ。