時の過ぎること疾風の如し。
年齢を重ねるたびに時間の経過に加速度がつく。
ついこないだガリガリ君をかじっていたと思ったら、今はおでんのコンニャクをアヂアヂなんて言いながらかじっている。
おでんの世界は今や二極分化で、若いおでんファンはコンビニおでんへ、中高年だけが旧来のおでん屋へ流れる。
たった一人で、例えば木枯らし吹きこむ屋台などで、面白くないことがあった日に、心ささくれて食べるおでん。
これはこれでまたよく似合う
ここはやはりおでんでなければならぬ。
焼き鳥では軽すぎて絵にならぬ。
目をウツロにさせ、左手で頬を支え、右手の箸で湯気の立つ大根なんかを邪険に突つき、突いたあと食べるとおいしい。
おでんはこんな状況にピタリと似合ってしまう。