浜田屋遼太

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大衆食堂のオムライス

2021-11-10 | B級グルメ

皿の上のオムライスは、置かれている、というより明らかにグッタリと横たわっている。

あるいは、寝かしつけられている、という表現でもいい。

しかし何か、よく言い含められた上で、寝かしつけられているのである。

この横臥感はどこからくるのだろうか。

寝かしつけられている、ということになると、どっちが頭でどっちが足か、という問題が出てくる。

JR宍道駅前、こわた食堂のオムライス          

左側が頭として食べ始めるのが自分の作法。

大衆食堂の良さは、決まりきったところにある。

まずメニューが決まりきっている。

大衆食堂といえばまずカレーライス。

カツ丼、親子丼、玉子丼。

ラーメン、焼きそば、チャーシューメン。

一般大衆が食べそうなものが、一軒の店に全部揃っている。

ひとつのテーブルで、和の洋も中も印も運ばれてくる。

味も決まりきっていた。

大衆食堂の味、というものがあって、店主は根性入れて料理を作ったりはしない。

気楽に、適当に力を抜いて、根性を入れないで作った親子丼がおいしい。

客の方も、気楽に、適当に力を抜いて、根性を入れないで食べた。

このラーメンのスープの味はどうのこうのということは一切言わなかった。

気楽に対する気楽、気楽同士の気楽さがいいのである。

コメント
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