勝負パンツはよく耳にしていた。
女の人が何回目かのデートのあと、「今日は勝負に出るぞ」というときにはいて出かけるパンツのことを言う。
勝負パンツは語感がいい。
キリリとしていて、はき終わって立ったその立ち姿を想像すると、なんだか勇ましくなんだか頼もしく、雄姿、という言葉がぴったり当てはまる。
勝負パンツに次いで、勝負飯というものも日本には古よりある。
いざ出陣、ということになると赤飯を炊いて食べる。
プロ野球の選手は、いざ開幕という日の朝は、尾頭つきの鯛で祝うという。
高校野球では試合の前夜、トンカツで出陣を祝い勝利を共に祈念する。
勝負飯の風習は誰にもある(ような気がする)。
勝負パンツではないが、寒くなるとスパッツを履く。
いわゆるステテコといいましょうか、防寒対策である。
それを表裏ではなく、前後ろを逆に履いていた。
夜、入浴の際に気づいていささかショックを覚えた。
前夜から履いていたことは明らかである。
日中、お尻のあたりがスカスカするなぁ、とは感じていたが、まぁそれほどの違和感を感じず、夜になって脱ぐようになって初めて気がついたしだい。
かなりヤバイぞ。
知らず知らずのうちに認知症が進む。
だがまだ気づいただけでもマシか。
などと思うのであります。