はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

私がボランティアになるまで~動機(その1)

2014年01月01日 | ボランティア活動のこと
美術館の解説ボランティアになって2年目。昨年1年間、さまざまな研修の機会が与えられ、今年の春に本格的に解説員としてデビューしました。

美術館がスタートさせたボランティア・プログラムで、栄えある(^_^)ボランティア一期生です。

大学で学芸員資格を取得したものの、それを生かす場など殆どありません。だいたい私が在学中に新設された大学附属の美術館の学芸員(期間限定契約職員、おそらく本格的に巣立つ前に研修の機会を与えようとの目的か?)の応募資格が35歳までというのは何なのよ(-_-)。通常の就職差別もそうですが、年齢で切られるのは腹が立つ。(この点はアメリカを見習って欲しい)

バブル期に日本各地に出来た公立美術館、私設美術館は今いずこ。今や閉館の声を巷で聞くことは珍しくありません。池袋にあったセゾン美術館も東武美術館も閉館されましたね。おかげで、私は池袋に行く理由がなくなってしまいました。

財政的に余裕がなくなったら、まっさきに切られるのが、こうした企業のメセナ活動なのでしょうか?開館にあたっての理念も覚悟も計画性も欠如していたのか?

逆に企業メセナの先駆けとも言えるブリジストンは近年美術館・館内のリニューアルを行うなど、企業業績に関わらず、安定した美術館経営を続けています。

何でもそうですが、器(ハコモノ)を作ったらそれでオシマイというわけではない。アフターケアが大事なのです。最初の状態をいかに維持するか、また、いかに中身を充実させて行くのか、経営トップや美術館スタッフの意識、努力が問われるところです。

話をボランティアに戻すと、せっかく美術館に興味を持って、大学で博物館学芸員の資格を取得したにも関わらず、それを生かす機会がない、というのはとても残念なことです。自分自身の努力が認められない悔しさもありますが、それ以上に、人は自らが学んだことを、何らかの形で、社会に還元することが大事だと思うから。

我が家はこれと言って財産があるわけではない、住宅ローンも抱え、経済的に豊かではないのですが、生活に困窮しているわけでもない。(お気楽主婦の典型と言われるかもしれないですが)その意味では自分の行為、労働の対価にお金が欲しいわけでもないのです。

夫もその点には理解があり、ボランティアへの応募を私に勧めてくれました。夫は私の大学進学の時もそうでしたが、私への物心両面のサポートがすごい。結果を求めるという意味では(大学なら成績)それなりに厳しい面もありますが、とにかく私という人間を一番理解し、一番の応援者であることは間違いありません。

彼との出会いが、私の人生では最高の出会いです。

(了)



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