先月31日ANAのボーイング747-400型機がラストフライトを終え、日本の旅客機としてジャンボが姿を消した事は
個人的にはさびしい気がしますが、航空機騒音の低減という視点ではプラスのニュースとなります。
引退の理由の一つに燃費の悪さが報道されていましたが、老朽化したジャンボは他の飛行機よりも騒音が大きいといえます。
千葉県及び佐倉市を含む関係25市町で構成する「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」を通じて、
航空機騒音の低減策等について取り組み、昨年11月19日に、騒音軽減に関する緊急要望
に対する国からの回答にも「航空機の低騒音化や技術の進展と合わせ具体的方策の創出について、
あらゆる視点から今後も引き続き検討して参ります。 」とありました。
羽田空港の国際線発着枠はこれまで年6万回、成田空港は年27万回で、合計すると年33万回。
平成26年3月30日以降は、羽田空港の昼間時間帯(6時から23時まで)の国際線の発着枠が3万回分増えて年9万回、
就航都市と1日の便数は17都市55便から23都市77便へと増加してますます利便性が高まる事になります。
シンガポールのチャンギ空港、ソウルの仁川空港は国を挙げて整備をすすめ、アジアの拠点空港へと発展を
遂げている中、成田空港も26年度中には3万回分の増加で年30万回へと計画されているので、合計で6万回分の発着枠が
増えることになります。
羽田空港の国内線が現在の41万回に加えて2万回の増便が計画されていますので、
羽田・成田あわせた首都圏空港の年間発着枠を約75万回まで拡大することになります。
以前のブログにも書きましたが、羽田空港の発着便が増便されるということは、千葉県上空を通過する飛行機が
増加するということです。 東京都・神奈川県側には、米軍が横田基地などを利用する飛行機を管制している
”横田空域”があるため、羽田空港の離着陸機は一定高度以上でないと空港西側は飛行できないのです。
このため、空港東側の千葉県上空を飛行しないと、飛行機が羽田空港に着陸出来ないのです。
私は、飛行機を眺めるのが好きですが、静かな環境を望んで千葉県のこの地域に居住している人からすれば
辛い話です。
羽田空港に着陸する航空機の中で、千葉県を北側から通過する飛行機のルートの高度を上げ、航空機騒音を低減させる
試行を開始していますので、その結果をみて佐倉市だけでは解決できないこの航空機騒音低減について今後も
引き続き取り組んでいきたいと思います。