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「日本早期認知症学会 第15回学術大会in 佐倉」

〈会 期〉平成26年9月12日(金)~14日(日) 

 〈テーマ〉「超高齢化日本を支える医療と町づくり:医と食と住と」

〈会 場〉千葉県佐倉市ユーカリが丘 ウィシュトンホテル、佐倉市民音楽ホール

 

認知症対策はじめ医療・介護は、医師や行政だけではなく、一番大切なのは市民一人一人の知見を高めて、

 

認知症や疾病予防、検診の受診率の向上、食事や運動の改善、健康長寿についての教育が医療費の削減にも

繋がると考えています。

 


 

3.11以降、防災対策における自助・共助・公助の考え方が国民的に一歩すすみました。

 

医療・介護についても防災対策と同じように、自助の大切さについて啓発しその施策について

 

これからも取り組んでいきたいと思います。


 

大会長・湯浅龍彦先生の挨拶、大会詳細です。大会HPhttp://15-jsed.com/

「日本早期認知症学会 第15回学術大会in 佐倉」
「佐倉市制60周年記念行事」によせて

大会長 湯浅龍彦
鎌ケ谷総合病院千葉神経難病医療センター(KC-MIND)

、世界に冠たる長寿国を打ち立てた日本は、その頂において、世界に類をみない少子高齢化と総人口の減少、

そして460万人を超す認知症患者の急増という大きな問題に直面しています。少子高齢化問題の本質は、

生産人口の減少と被扶養高齢人口の増加といった人口構成の逆転にあり、これは社会基盤を揺るがす大きな事態です

(世代間格差)。

しかも、明治以降の中央集権体制があまりにも徹底した反動によって地方の力が低下した結果、

中央と地方の格差が抜き差しならない所まで広がってしまったのです(地域格差)。その象徴が限界集落です。

地方が疲弊し、国全体の力が弱まってしまったのです。

こうした人口アンバランスと地域格差を背景にして現れたのがアルツハイマー病を中心とした痴呆性疾患の急増であり、

しかもこれらは高齢者に傾いているのです(疾病構造の高齢化)。

のように認知症の問題を考える時、我々は疾病そのものが社会現象を背景にして存在する事実に

きづかされるのであります。この度、第15回日本早期認知症学会学術大会の開催を仰せつかり、

私は本大会の目標として「超高齢化日本を支える医療と町づくり:医と食と住と」という標語を掲げました。

それは急増する認知症を目の当たりにするとき、医学分野だけの働きでは最早支えきれないであろう状況に陥っている中、

背景にある前記の社会的な問題を視野に入れ、人々が安心して暮らせる地域の形を見えるようにすることが緊要であると

考えたからです。

体的に考えてみます。

認知症の対策は、医療とり分け予防対策(予防技術の開発)の推進が重要であることは論を待ちません。

問題は視点です。つまり認知症といっても脳科学分野のみに偏重せず、一般身体面を含めた広い視野で

考えてみる必要があります。例えば腸管と栄養の観点、或いは心血管(循環)、代謝(メタボ)、

筋骨格系(運動)などから健康を考え、健やかな精神と肉体を維持する方法を目指すことです。

それも早い時期から(ある意味小児期から)食事や栄養の問題に関心をもって認知症に対応して

行かなければなりません。運動療法、食事療法、音楽療法などにも大きな期待が寄せられるのはこうした

理由からです。高齢社会にあっては、腸管機能や皮膚の働きの重要性がこれまで以上に認識されると思います。

腸管や皮膚を場とする免疫の役割や、鍼灸医療など東洋医学の役割が新たな研究課題として取り上げられてくるでしょう。

に重要なのはすでに発症した認知症の進展を早期にどう食い止めるかといった課題です。

これは疾患に特異的な病態を知り、根治療法の開発、補充療法、病変の修復、欠落機能の再生を目指す技術です。

現代医学は正にこうしたことに力を注いでいますし、再生医療が今は最先端にいます。

こで残る大きな課題は少子高齢社会にあってどうやって地域で疾病を抱える高齢者を支えてゆくのかということ

であります。

こうした身近目線の問題を一つ一つ解決して行くことが、実は「国の根幹」を支えることに連なって行くのです。

ここには学際的な対応が迫られます。様々な立場がありましょうが、私は「医療の町づくり」から構想するのが

よいと考えます。つまり高齢者が安全、そして安心して暮らせる町の要件を整備して、例えば、安全な車、

燃えない住宅、森林再生とリンクしたエコ住宅の普及、人々の顔が見える長屋町の再建、医師会を含めた機能的な

病診連携(パス)の提案、緩和医療体制の整備など、人々が文化的で快適な、自立した老後を保障できる町や

都市機能の創成を目指すのです。

上のような考えから、私は本大会が学会員の学術討論の場であると同時にその成果が直ちに地域の活性化に

役立つよう機能すべきであると考え、開かれた学会にしようと思います。そうしたことから、初日のプログラム

には会員のみならず地域からの一般参加を募って認知症に関わる研修会を企画します。

ここでは認知症に関わる知識の整理、介護技術のスキルアップを目指します。

本学会の講師にやさしく解説してもらうつもりです。

そして学会最終日には市民公開講座と音楽の夕べを設けて本学会々員と市民との交流をはかります。

成26年は折しも佐倉市々制60周年記念の年にあたります。第15回大会プログラムが佐倉市の記念行事の一部として、

市民の皆様と一緒に開催できることは本学会々員にとっても刺激的であり、楽しみであると思います。

佐倉市々制60周年を心からお祝いすると同時に、本学会に新たな一頁を加えることが出来ますことを

心より願うものであります。

後に第15回大会が当初の目的を達成できますよう、会員の皆様には多数の演題を応募頂き、

歴史の町、飛躍する町佐倉でお目にかかれますようお待ちしております。



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