全国自治体病院経営都市議会協議会・第14回地域医療政策セミナーに参加。
士別市病院長島仁院長の地域医療と病院経営の講演とシルバーウッド代表取締役社長下川原忠道氏の新たな看取りの場
として機能する高齢者向け住宅「銀木犀」についての講演を聴くことができました。
入居率98%のサービス付き高齢者向け住宅「銀木犀」では、看取りにも力を入れ看取り率76%
平均が17パーセントですから驚異的な数字です。
これまでの高齢者住宅と異なり、近所の子供たちが集まり、認知症にも徹底対応する。
下河原忠道の元職は、鉄鋼会社の跡継ぎで、建築用の薄板鋼板を開発したことから高齢者向け住宅と出会い、
デンマークの高齢者施設を視察。目にしたのは、ワインを飲んで楽しみ、本人の意思が尊重され「寝たきり」もいない様子だった。
生活の場である銀木犀のホールには駄菓子屋があり近所の子どもたちが遊びに来たり、夏祭りは入居者がおもてなし側になり、
銀木犀で看取った利用者さんをお別れの会で利用者さんが見おくる。「先に行って待っててねと拍手で送る」
下河原忠道氏が経営する銀木犀を特集したカンブリア宮殿をご覧になった方も多くいらしたと思いますが、
実際にお目にかかってお話を伺い「自然な老衰死」を当たり前にという思いが伝わってきました。
さらには、認知症の世界をVR(バーチャルリアリティー)で一般の人や介護職に体験してもらうことで
理解がすすみ、銀木犀で看取りに積極的に取り組むことで、介護職者のやりがいが増え介護離職が減少したということも
実に興味深いことです。
入居する時の意思確認シートと看取り同意書についても本人と家族に対して丁寧な説明をしていることを感じました。
最期まで自分らしく生きることができる佐倉市を公約とし、事前指示書や看取りの意思確認についての啓発に
力を入れていますので、今後も引き続き取り組んでいきます。