NICTの一般向けのフォーラムが開催されるというので、会社を休んで参加してきた。前半はNICT研究者による太陽に関する講座、午後は国内研究者の関連講演。
太陽活動と電波伝搬に関しては、
地磁気嵐と電離圏嵐
1コロナホールによる太陽風やCMEによって南向きの磁場が地球に到達すると、地磁気嵐と呼ばれる現象が起き、地磁気のレベルが下がる。この現象の指標としてK値がある。
2地磁気嵐によって電離層が持ちあげられ、F2電子密度が高くなる正相電離圏嵐という現象が起こる。電子密度が高くなるからと言ってEスポのように遠くまで伝搬するようになるわけではないとのこと。
3そのあと逆の負相電離圏嵐が起こる。この時F2電子密度が低くなってHF通信ができなくなることがある。
ということで、K値が高くなったその時にHFの通信が影響を受けるというより少しずれて通信障害が起きるという話だった。ただ、地磁気嵐も電離圏嵐もそうれ程単純な現象ではないので、一概に上記のような経過をたどるとは限らないらしい。
デリンジャー現象
こっちはフレアによるX線などの放射が地球い到達したとき(つまり昼間)にD層の電子密度が高くなって、HFの伝搬ができなくなる現象。時間は30分程度。
K値が高まった時にのfoF2電離圏臨海周波数の変化やイオノグラムをチェックしてみたいと思う。さらにそれらの現象とHFの伝搬の様子も確認できると面白いかもしれない。HFの通信という視点からいろんな現象を説明してくれるといいのだけど、どちらかというと太陽に絡んだ現象としていろんな話をされるので、それらのお話が頭の中で組み上がっていかない感じがする。まあ、そういうことって難しいかなとは思うけど、いろいろ情報提供してくれる姿勢は評価したいと思う。ありがとうございました。