こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

子宝

2016年05月06日 00時02分20秒 | 文芸
子供四人に恵まれて、いつも夕食は賑やかで幸せだった。
 それが今は末娘ひとりだけ。それも大学生でめったに夕食に顔を見せない。仕事で忙しい妻も遅い帰りで、ひとりぼそぼそと夕食を食べる日が殆ど。フッと侘しさを感じている。
「あの子、元気にやってるって。見る?写真送ってきているから」
 妻がスマートフォンを見せてくれた。息子の笑顔が画面いっぱいを占めている。思わず熱いものを感じた。
「あの子も、もうすぐ出産だって、報告してきたよ。おとうさんによろしくってさ」
 長女が大きくなったお腹を抱えて笑っている液晶画面。元気そうな様子にホッとする。
「あら?きょう早く帰って来るって」
 末娘からLINEが入ったらしい。妻も休日だ。久しぶりに賑やかな夕食を味わえそう。
 離れ離れの家族の絆を、あの手この手で守ってくれているスマートフォンに感謝だな。 
  
コメント
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