正月になると、
おじいちゃんが
俄然元気になる。
和凧つくりに燃えるのだ。
きっかけは
近くの町で実施の
『凧揚げ大会』。
競馬場内の広場に、
近在の小中学生が集って
コンクールを兼ねた
凧あげを楽しんだ。
ちょうど孫たちは小学生。
おじいちゃんは
ひとり張り切り、
さほど乗り気じゃない
孫たちのために、
和凧つくりに打ち込んだ。
絵は浮世絵や錦絵を
器用に描きあげた。
もともと建築関係の職人。
骨組みもラクラク
くみ上げる。
「すげえ!」
「カッコいいじゃん」と、
孫は自分のものを
さっさと選んで、
本番当日は
我先にと参加した。
結果は、
デザイン賞を獲得。
孫たちはバカ騒ぎで
大興奮だ。
彼らは、
もう社会人。
しかし、
九十四の父は正月を迎えると、
やはり凧作りに取り組む。
「孫おらんのに、
誰のため作っとるんじゃ?」
「アホ。
わしのために決まっとるわい!」
そりゃそうだ。
それじゃ、
冥土の土産つくりに
燃えているのかな?
おじいちゃん?
おじいちゃんが
俄然元気になる。
和凧つくりに燃えるのだ。
きっかけは
近くの町で実施の
『凧揚げ大会』。
競馬場内の広場に、
近在の小中学生が集って
コンクールを兼ねた
凧あげを楽しんだ。
ちょうど孫たちは小学生。
おじいちゃんは
ひとり張り切り、
さほど乗り気じゃない
孫たちのために、
和凧つくりに打ち込んだ。
絵は浮世絵や錦絵を
器用に描きあげた。
もともと建築関係の職人。
骨組みもラクラク
くみ上げる。
「すげえ!」
「カッコいいじゃん」と、
孫は自分のものを
さっさと選んで、
本番当日は
我先にと参加した。
結果は、
デザイン賞を獲得。
孫たちはバカ騒ぎで
大興奮だ。
彼らは、
もう社会人。
しかし、
九十四の父は正月を迎えると、
やはり凧作りに取り組む。
「孫おらんのに、
誰のため作っとるんじゃ?」
「アホ。
わしのために決まっとるわい!」
そりゃそうだ。
それじゃ、
冥土の土産つくりに
燃えているのかな?
おじいちゃん?
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