こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

泳げない?泳がない?

2023年06月17日 02時47分40秒 | 日記
朝からかなりの蒸し暑さ。
ロフト広場でのラジオ体操、モルックも、
暑さを横目に、
それぞれのマイペースでやり終えた。
今日は「父の日」恒例、長女の来訪がある。
孫もやって来るが、
ビニールプールの用意をしてやるかなんて考えている。
暑くても孫らは「キャッキャッ」と水と戯れてくれる。
孫たちはスイミングにかよっているらしい。
父親が高校時代水泳部でバリバリやっていたとかで、
孫もかなり泳げるらしい。
そうなると夏が待ち遠しいらしい。(海が呼んでいるとか。笑)
全く泳げない私にはまず理解できない。
いかに泳ぐ機会から逃れたいと頭を巡らした夏の日々を思い出す。
それでも孫たちのために、
ビニールプールの用意は進んでやるしかない。

しかし、暑い~~!

少し前に書いた原稿に孫とじいちゃんのプール模様をアップ。

『プール遊び』
朝からかなり気温は高い。酷暑続きだから覚悟していても、今日は孫がやってくる特別な日なのにと困惑している。
 三歳になる孫娘は、おしゃまな口を利くようになった。ただ最近は、おじいちゃんよりおばあちゃんがいいらしい。「なんで?」と落胆するが、邪険にされても、やはり孫娘はかわいい。初孫なのである。
「プール用意しておいてやってね。向こうは家が狭いから、なかなか遊べないんだって」
 娘の嫁ぎ先は街なか。だだっ広い田舎の家と違い玄関のたたきが庭代わりである。プールを広げれば身動きもままならない。
 暑いのを理由に怠け心を起こしてしまうところだが、孫のためと想えば自然と体は動く。ふくらませれば二メートル近くなるビニール製のプールは、やけに余分な飾りがついている。本体がいっぱいになれば、飾りの部分へ空気は送られる。空気量はかなりなものだ。
「スー、スー」
 吹き込み口を咥えて息を吐き出す。そう簡単にふくらみはしない。すぐしんどくなるのは、加齢が影響しているのは確かだ。
「だらしないわね、また休憩してる。あの子が来るまでには、プールになるのかしら?」
 皮肉めいた妻の言葉に反論する気力はない。
飾りの部分を空気が満たし、ヒョコッと起き上がると安堵して、緊張が解けた。バケツ十杯以上の水をすぐ溜めなければ、孫の来訪に間に合わない。引っ張りだしたホースは井戸水の蛇口につないだ。田舎ならではの豊富に湧く井戸水。花木の水やりに重宝しているが、プールにはもってこいだ。節約になる。
 水がいっぱいになると、確かにプールが生まれた。手を浸すと(冷たい!)井戸水が「どんなもんだい!」とプールに波紋を広げた。
 孫を連れた娘が顔を見せたのは昼過ぎ。プールに水を満たしてから三時間はきつい日差しにさらされている。(朝の涼しいときに来いよ)胸の内でブツブツいうおじいちゃん。
「わぁー!プールや。入る入る!」
 孫の嬌声はおじいちゃんのむっつり顔を綻ばせた。水面に触れると、心配していた水の沸騰はなかった。井戸水の入れ足しで心地よい水温になる。
「じいちゃんも入ったら、喜ぶよ」
「いや、年寄りの冷や水いうがな。それにしわくちゃ爺の行水って、絵にならんやろ」
 意味不明な理由で、あっさり断った。
 実は泳ぎが大の苦手。自慢するわけじゃないが、カナヅチどころかハンマー、トンカチの域なのだ。娘や息子が小さいとき海やプールへ「一緒に行こう」せがまれては「お父さん、海水パンツ持ってないの」これまた意味不明なる理由を、妻が代弁してくれた。
 孫のプール遊びを見守るおじいちゃんは日傘を差しっぱなしである。額に滲む汗は、暑さに『じいちゃんの沽券』が加わっている。プールから飛んでくる孫娘の視線に頷くのを忘れないおじいちゃんは、とても幸せだった。
コメント
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