難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

中途失聴・難聴者のための胃検診

2005年12月12日 23時29分52秒 | 生活
051212_2020~001.jpg中途失聴・難聴者は医療のバリアーが大きい。
病院の大小に関わらず、まず診療のための受付からしてバリアーだ。話していることがわからないし、目的の診療科がどこにあるか、初診はどこに行けばよいか
わかりやすく表示したり、筆談して欲しい。病院には高齢難聴者も多いはずなのに聞こえないことの対処が十分でない。大きい声で子供のように話されることが高齢者の自尊心を傷つけることに気が付くべきだ。
難聴者は呼び出しが一番のネックだ。「加藤」か「佐藤」、「内山」か「石山」か、呼び出されている名前は聞き取れないのだ。
問診になってもマスクをしたままの医者は前は多かったがまだ存在するだろうか。筆談を嫌がるだろうか。

胃の検診でバリウムを飲んでエックス線写真を撮るのは体位の向きを指示する声が聞こえない。技師が指差したり、体を直接動かされたりする
これがいやで体の具合いが悪くても検診に行かない人が多い。

東京都中途失聴・難聴者協会は、2年前、昭和大高橋教授の聴覚障害者用胃の検診システムの開発にモニターになって協力した。
これは検診時に顔の位置に指示する言葉が字幕と手話のアニメ、モデルが表示される画面があるものだ。
東京予防医学協会がこのシステムの搭載した移動検診車を導入している。
中途失聴・難聴者協会と予防医学協会がタイアップして、聴覚障害者に無料検診を行っている。
大変好評で今年は三回目の検診が17日にある
全国に普及して欲しい


ラビット 記





難聴者要約筆記指導者養成 

2005年12月12日 13時13分14秒 | 福祉サービス
051211_1119~001.jpg051211_0857~001.jpg障害者自立支援法では、要約筆記が奉仕員事業から要約筆記者事業になる
要約筆記を通訳として再認識する機会にしたい
要約筆記が通訳に他ならないことは要約筆記の創世紀から示されていた
「速く、正しく、読みやすく」という要約筆記三原則が通訳の本質を表していた
中途失聴・難聴者はそれまで福祉の谷間におかれた事情から、軽度から重度の難聴者まで一緒に活動していた。その中で磁気ループで聞えの良くなった難聴者から聞き取れないことを文字で読み取りたいために、もっと多く書いて欲しいと要望したために、要約筆記が通訳の道を外れることなった
それは二人書きやパソコン要約筆記の連携入力などの方法が追求される力になっていた
しかし、多くの文字が書かれているにも関わらず、理解ができていない、話が通じていないことが少なくなかった
さらには読み直したいという要求まで出されるにいたって、通訳が記録になりかねないことにもなった

続く

ラビット 記




要約筆記がその場の通訳であることを確認しないならば、参加の保障にならない
たくさんの文字を出すことが利用者の理解につながるのかを考える必要がある
読みにくい字や揺れる画面は論外だ
さっと読めて、すっと頭に入るのが理想だ


難聴者要約筆記指導者養成 

2005年12月12日 12時37分02秒 | PHSから
051211_1119~001.jpg051211_0857~001.jpg障害者自立支援法では、要約筆記が奉仕員事業から要約筆記者事業になる。
要約筆記を「通訳」として再認識する機会にしたい。

要約筆記が通訳に他ならないことは、「速く、正しく、読みやすく」という要約筆記三原則が通訳の本質をよく表している。これは1970年代終わりに要約筆記が始まった頃から創案されていたと思われる。

これがどうして、再認識が必要になったのか、考えたい。中途失聴・難聴者は長い間福祉の谷間におかれた事情から、軽度から重度の難聴者まで一緒に活動していた。その集団活動の保障となったのが、要約筆記と磁気ループだった。初めは、一人の要約筆記者が書ける範囲で書いたいたのだ。
そのうち、磁気ループで聞いている難聴者から聞き取れないことを文字で読み取りたいために、もっと多く書いて欲しいと要望したために、要約筆記が通訳の道を外れることなった。
それが後押しになって、二人書きやパソコン要約筆記の連携入力などの方法が追求されていった。
しかし、多くの文字が書かれているにも関わらず、理解ができていない、話が通じていないことが少なくなかった。
さらには読み直したいという要求まで出されるにいたって、通訳が記録になりかねないことにもなった

続く

ラビット 記






自民党のネット選挙

2005年12月12日 12時14分56秒 | 福祉サービス
051208_2104~001.jpg自民党の選挙チームが来年の参議院選挙から、選挙期間中の運動にもインターネットを利用した方法を認めるように検討中だと報道された(12/5朝日新聞)。
これに、政治に関わることが制限されてきた障害者のアクセスが拡大す機会にもなることを求めたい
字幕や手話のない政見放送や立ち会い演説会もWebでリアルタイムに字幕や手話通訳付きで見られるようにして欲しい

先の総選挙でこれまで支持率の高くなかった若い世代からも支持があったことからインターネットによる選挙運動を認めるというのは自民党の党利党略以外の何ものでもないが、若い世代を甘く見てはいけない
どこの国も若い世代の社会の矛盾を鋭く感じ取る青年が社会の変化を求めているからだ
中国、韓国などは青年がネットを駆使して大統領まで誕生させ、先のフランスの「暴動」も移民政策に対する反発がある。
我が国の青年が超氷河期の就職状況にあり、サービス残業と低賃金にあえぐ無権利状態の会社員やフリーターが数百万人、数千万人いるのだ
米軍基地の恒久的拡大や憲法第九条の改憲の動きに、戦争になれば真っ先に徴兵制の対象になり、正義感と平和主義がどの世代よりも強いのは若い世代だ
障害者も同様のことは先の障害者自立支援法の運動のパワーを見れば分かる

自民党はパンドラの箱を開けるのだ
ラビット 記