難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者要約筆記指導者養成 

2005年12月12日 12時37分02秒 | PHSから
051211_1119~001.jpg051211_0857~001.jpg障害者自立支援法では、要約筆記が奉仕員事業から要約筆記者事業になる。
要約筆記を「通訳」として再認識する機会にしたい。

要約筆記が通訳に他ならないことは、「速く、正しく、読みやすく」という要約筆記三原則が通訳の本質をよく表している。これは1970年代終わりに要約筆記が始まった頃から創案されていたと思われる。

これがどうして、再認識が必要になったのか、考えたい。中途失聴・難聴者は長い間福祉の谷間におかれた事情から、軽度から重度の難聴者まで一緒に活動していた。その集団活動の保障となったのが、要約筆記と磁気ループだった。初めは、一人の要約筆記者が書ける範囲で書いたいたのだ。
そのうち、磁気ループで聞いている難聴者から聞き取れないことを文字で読み取りたいために、もっと多く書いて欲しいと要望したために、要約筆記が通訳の道を外れることなった。
それが後押しになって、二人書きやパソコン要約筆記の連携入力などの方法が追求されていった。
しかし、多くの文字が書かれているにも関わらず、理解ができていない、話が通じていないことが少なくなかった。
さらには読み直したいという要求まで出されるにいたって、通訳が記録になりかねないことにもなった

続く

ラビット 記






自民党のネット選挙

2005年12月12日 12時14分56秒 | 福祉サービス
051208_2104~001.jpg自民党の選挙チームが来年の参議院選挙から、選挙期間中の運動にもインターネットを利用した方法を認めるように検討中だと報道された(12/5朝日新聞)。
これに、政治に関わることが制限されてきた障害者のアクセスが拡大す機会にもなることを求めたい
字幕や手話のない政見放送や立ち会い演説会もWebでリアルタイムに字幕や手話通訳付きで見られるようにして欲しい

先の総選挙でこれまで支持率の高くなかった若い世代からも支持があったことからインターネットによる選挙運動を認めるというのは自民党の党利党略以外の何ものでもないが、若い世代を甘く見てはいけない
どこの国も若い世代の社会の矛盾を鋭く感じ取る青年が社会の変化を求めているからだ
中国、韓国などは青年がネットを駆使して大統領まで誕生させ、先のフランスの「暴動」も移民政策に対する反発がある。
我が国の青年が超氷河期の就職状況にあり、サービス残業と低賃金にあえぐ無権利状態の会社員やフリーターが数百万人、数千万人いるのだ
米軍基地の恒久的拡大や憲法第九条の改憲の動きに、戦争になれば真っ先に徴兵制の対象になり、正義感と平和主義がどの世代よりも強いのは若い世代だ
障害者も同様のことは先の障害者自立支援法の運動のパワーを見れば分かる

自民党はパンドラの箱を開けるのだ
ラビット 記





W社の攻勢

2005年12月08日 08時31分54秒 | PHSから
051205_0847~001.jpg050810_1414~001.jpg新聞に入っていた補聴器の広告。
「補聴器は、こう変わった!」と大きな見出しが目を引く。
ここは市内でも有数の高層ビルの一階に店舗を構えている。
驚くほど静か、デジタルなのに音が柔らかい、小さくてファッショナブルと説明が続く
これは、W社の「よくわかるデジタル補聴器フェア」と銘打ったキャンペーンで、最新のデジタル補聴器に見て触れるのが売りのようだ
デジタルというだけで何か聞えが格段に良くなるとかカタカナ語の機能説明の乱発ではないのが良心的だ。
身体の不自由な人には無料で出張するというのに目を引かれた。
協会の補聴器相談会の経験から、補聴器が必要な方はこちらから出ていく必要を感じていたからだ。
協会では、区内の福祉事務所や高齢者生活支援センターにも広報を呼び掛け、周辺の団地にちらしの配布も行ったが参加者が非常に少なかった。
今後は、自治会など地域団体とタイアップして、相談やケアの必要な方のところに出ていくことを考えないとならないかもしれない。

勤務先の同僚が忘年会の席で、今の補聴器は○○さんの声だけ聞えが良くないと訴えてこられた。
聞えに困っている人は多いのに、相談できる人や相談できる施設が知られていない。

ラビット 記

写真はW社のちらしとR社の接客室




東京都の中途失聴・難聴者協会が20周年

2005年12月05日 08時39分01秒 | PHSから
051203_1617~001.jpg051203_1617~002.jpg東京都中途失聴・難聴者協会の創立20周年を記念する大会が開かれた
障害者自立支援法の成立一ヶ月後の大会なので、中途失聴・難聴者の地域生活についての座談会が企画された
地域の中途失聴・難聴者が自立していくステップや条件について、話し合った。
八王子市、品川区、中野区、杉並区でそれぞれ地域の生活に関わっていること、個人の働き掛けで理解してもらえること、中途失聴・難聴の問題を理解してくれる人々や施設があるとよりたしかなものになるし、そうした人々や情報を得るにはやはり同じ障害を持つ団体との関わりが大事なことが話された
時間が短かったが参加者に何かしらの行動を起こすきっかけとなることを期待したい

若い難聴者が随所で力を発揮してくれたことも成果だ
次の10年、20年は君たちの時代だ