難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

iTunesと人工内耳聞き取り練習

2008年12月09日 08時31分25秒 | 人工内耳
20081298317.jpg081209-iTunes032118.jpg聴力検査の結果、単音は変わらないが単語と文章の聞き取り率がかなり向上した。
これは、人工内耳のマッピング及びフリーダムの機能を使っていることと補聴器のフィッティングの効果がでてきたものと思う。

検査は単音が延びなかったのはかなり聞こえる人でも50%くらいと言われた。今後もっと向上させるには朗読CDの聞き取りの練習次第とのことだ。
また、検査の回答を口頭で答えていたが、サ行がタ行になったり、抜けたりするとも指摘された。聞こえてはいるようだが発音は気を付けないといかない。サ行、タ行を含む言葉を聞いて自分で発生した声を聞き比べる練習が必要だと助言を受ける。


食事後、パソコンのiTunesに取り込んである朗読ファイルを補聴器と人工内耳で聞いた。
人工内耳の聞き取り訓練用のイコライザの設定を作ってある。人工内耳側で設定してあるのでわざとフラットで聞く。

聞いている内に睡魔が襲ってきて眠ってしまったが、1クールは聞いたことにしておく。
明日また聞こう。


ラビット 記




補聴器のオーディオインプットでビートルズを聴く。

2008年12月09日 08時31分02秒 | 補聴器
081209-aシュー031251.jpg補聴器のフィッティングを受けている技術者に、補聴器のオーディオインプット用のコードにミニプラグを付けてもらった。

早速、パソコンのiTunesのプレイリストで聞いてみた。補聴器で聞くより遙かにクリアーに聞こえる。
最初は、BeatlesのHey Jude。ジョーンバエズの歌うLet it be。
本田美奈子の「タイスの瞑想曲」。
いずれも、想いでのある曲ばかりだ。ビートルズは1960代終わりから70代初めの高校生時代、難聴のコンプレックスと闘いながら自分を模索していた時代に熱中していた。
タイスの瞑想曲は確か2004年の全国大会の際の天満敦子のバイオリンで聞いたのではなかったか。あの熱気を思い出す。

イコライザで、Vocal Boostter(ボーカル強調)、Lounge(ラウンジ)など聞き比べる。

懐かしい声とリズムがよみがえって感動的だが、明後日締め切りの通信教育のレポートを書き上げなくてはならないので、余り調整する時間がないので今度にしよう。


ラビット 記




人工内耳と補聴器併用の理由

2008年12月08日 20時20分29秒 | 人工内耳
081207-Xマス172510.jpg補聴器で言葉がよく聞き取れずにいた。高い音が聞こえない感音性難聴だからだ。加齢とともにもっと聴力が低下して、かつ高音が聞き取れなくなるのは目に見えていた。

人工内耳は電極を蝸牛の中に挿入し、内耳を通さずに聴神経を刺激する。らせんを巻く蝸牛の手前部分が高い音で奥に行く程低い音を感じる。人工内耳は手前から挿入され奥まで電極が届かないが手前の高い音はしっかり聞こえるはずだ。
高い音を人工内耳で補えば低い音しか聞こえない補聴器は、明瞭に聞こえるはずだと考えた。

人工内耳だけではそこまで聞こえないが、両耳装用で聞こえていればそれでいいじゃんという考えだったが、ドクターも同じ考えを持っていた。
さらに、使い慣れている補聴器と併用することで、聞き取りがスムーズに(連続的に)向上するのではとも考えた。

補聴器と人工内耳を使っていると必ず補聴器側の聞こえがおかしくなる。
つまり、人工内耳の音が補聴器の聞こえの邪魔をするのだ。
しかし、それでも我慢して聞いているとちゃんと聞こえるようになるのだが、そこのところを確信していないと、みな補聴器より人工内耳の方が聞こえると言って、途中で補聴器をはずしてしまうみたいだ。

人工内耳と補聴器を併用すると、反響して聞こえるので頭の中で補聴器の音と時間的な差があるとかよく言われるが、そうではなく補聴器と人工内耳の聞こえ方が違うため、脳で一体的に聞く回路が出来ていないからだ。


ラビット 記




人工内耳で聞こえたばかりに「???」。

2008年12月08日 20時20分13秒 | 人工内耳
081208-183321.jpg今日の昼の食堂で若い女性社員との会話。

女性社員「今日もカレー?」

こちらの胸の内(またって何かな?確かにレトルトのカレーを食べているけれど、初めてだし。)
「先週、カレーが続いたけれどね。」

女性社員「だってTさん、いつもカレーなんだもん。」

こちらの胸の内(???、ああ分かった!中年のおじさんたちはいつも安価なレトルトで済ませているっとことね。ガクッ。そりゃあ105円だけれど。おじさんたちの生活は厳しいんだゾ。)

この若い女性社員の声は高い声なので、パッと言われてしまうと補聴器では聞きにくかった。今回は「Tさん」という別の営業マンの名前が聞こえたのだ。


ラビット 記
写真:病院のロビーを走っている模型の汽車の側を通ったらガタンガタンと音を出しているのが聞こえて驚いた。




人工内耳と補聴器併用1年目の聴力

2008年12月08日 18時24分25秒 | 人工内耳
081208-163908.jpg081208-165013.jpg今日の聴力検査の結果。



     9月   12月
単音 38% → 35%
単語 50% → 84%
文章 87% → 95%

人工内耳コクレア フリーダム アドロ
補聴器スターキー ディスティニー1200 
※9月というのはマップを変えてから1カ月後。

1年経って、両耳でここまで聞こえるようになった。静かな検査室で、スピーカーからでる音や言葉を聞く検査の場合だが。
実際の生活の場面は多様だし、音が大きく変化しているのでどう使いこなしていくか。

昨日は補聴器と人工内耳の両方をテレコイルモードにしているとかなり聞こえていた。プロの業者によって磁気ループが設置されていたので、出力が十分にあって聞こえていたのだろう。。

単音の聞き取り率を上げるためには、朗読CDの聞く「訓練」が効果があるのでちゃんと聞くように言われてしまった。
また、サ行の発音がタ行に転化したり、抜け落ちていると指摘された。やらなくっちゃ。


ラビット 記




「聴覚補償リハビリテーション」の意味

2008年12月08日 15時08分22秒 | 福祉サービス
081207-172448.jpg全難聴が主催した「聴覚補償リハビリテーション」シンポジウムが12月6日、7日と戸山サンライズで開かれた。

聴覚補償、聴覚活用、聴覚管理と似たような言葉が飛び交い、そこへ「聞こえの3段階」も出てきて、参加者も戸惑ったのではないか。

聴覚補償は自らの聞こえを補うことで、聴覚障害者に対する外からの支援である情報保障とは区別される。
補聴器や人工内耳で自分の持つ能力、聴覚の再獲得であると定義された。

一方のリハビリテーションは機能訓練のような狭い意味ではなく、人間的尊厳を取り戻すための活動と支援を表すとされた。

「聴覚補償リハビリテーション」は、「聴覚補償は直接的に自身の残された聞くという機能を再獲得すると同時に、自己実現をはかり、難聴者としてのアイデンティティを確立すること」、「情報保障を活用して、自己実現や個として人間としての尊厳を回復する」(まとめより)と位置づけられた。


個々のパネラーの報告はそれぞれの専門家の報告であり、体験発表であり、新鮮に感じ、得るものは多かった。しかし、それらがテーマの「聴覚補償リハビリテーション」にどの部分で関わっているのか、どこをどれと結びつけるのか見えていない。
難聴者はどこで何をすればよいのか、まだ何も整理されていない。

道なかばどころかまだ一歩を歩み始めたばかりだ。


今日は人工内耳装着から1年目の聴力検査の日だ。

ラビット 記




人工内耳フリーダムの電池交換と1周年。

2008年12月05日 00時03分59秒 | PHSから
20081250345.jpg人工内耳の電池交換をしたのに聞こえない。電源の入った表示がでるが直ぐ消えてしまう。

これは、電池ケースの一番下の細いゴムが電池に当たってきちんと入っていなかったためだ。
このゴムは防水や埃などの侵入防止のためだと思うが、すごく細いので外れたりしたら高齢者や子供には扱えないだろう。

昨日4日が人工内耳を付けて退院してちょうど1年目だ。一日自分で職場のコミュニケーションを観察していた。一人マスクをした同僚が話しかけてきたが口が見えないので聞くだけになる。何度か聞いて追加受注の伝票を持って行ってくれと言うのが分かった。
隣で上司と派遣会社のシニアリーダーの話しているのは聞こえない。上司に話しかけてきた同僚が目の前で話しても分からないままだ。すれ違ったり、耳元近くでありがとうと言われると聞こえる。
職場の女性たちが目の前で話しているのも分からない。しかし何も言っていないということも分かる時があるが、これは安心する。

職場の電話もPHSの電話も右の補聴器側だ。PHSは話の内容がある程度分かっていて、慣れた人なら類推できる。しかし、込み入った話は難しい。

ようやくここまで来られた。医師やST、補聴器店、仲間、職場の方など、励ましてくれた多くの方々に感謝したい。人工内耳の保険制度化に尽力された方にも感謝する。

人工内耳で少し聞こえるようになったにしても、きちんと言葉を聞きつかむという意識的な努力が不足していると思う。


ラビット 記




人工内耳を忘れた!補聴器だけ。

2008年12月01日 22時36分29秒 | 人工内耳
081201-194420.jpg月初めは30分早く始業するので朝家を飛び出してから人工内耳を付けるのを忘れたことに気が付いた。家に戻る時間はないのでこのまま出勤した。

補聴器で何とかなると思っていたら、けっこう聞き漏らしていることが分かった。
入力終わったら請求書を出力するから教えてねと言うと女子社員が「(入力は終わっていて)伝票を出していないだけと言ったでしょ」と言われたので、聞こえていない言葉があるのが分かった。
その後も別の女性が「2時の集計しないの」と言われて、ああさっきのが2時だよと言ってくれていたのが後で分かった。
その後も男性が言った言葉が聞こえなかった。

昨夜の「篤姫」は人工内耳だけで聞いていた。明後日が人工内耳をしてから、ちょうど1年。補聴器と一緒に聞いていたが人工内耳での聞き取りも進んだか。8日に聴力検査を予定している。


ラビット 記
写真は岡本太郎の壁画の一部




難聴者のメンタルヘルス

2008年12月01日 13時34分43秒 | 生活
081112-082423.jpg難聴者は毎日の生活のコミュニケーション不全によるストレスを感じる。特に人間関係の中で生じるコミュニケーションのストレスは、そのコミュニケーション自身で解決することが難しいので蓄積しやすい。
また、地域や仕事で「頑張って」いる人ほどストレスが強いと言われる。

難聴者が日々の生活の中で、受けたストレスを上手に発散させることが出来ないと、自分の心身に影響するだけでなく家庭や職場にも影響を及ぼす。

9月の初めに仕事の重圧が重なり、舌がしびれてうまく話せないほどになった。その時に助けとなったのはありのままの自分をさらけ出す人の存在だった。
自分の状況を語ることは客観視することにもつながった。
人に聞いてもらったり、話すことが困難な難聴者のストレスは想像以上に重い。


ラビット 記
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(カウンセリングをしている知人宛のメール)
メールをありがとうございました。
いろいろご心配とご迷惑をおかけしてすみませんでした。

かなり危機を脱出しつつあります。難聴者の誰もが持つ危機というのはその時になって対応を教わる、考えるというのは遅いです。日頃からそういう状況になりうることを自覚して対応方法を学んでおくことが必要と思いました。

もちろん一人で解決するのではなく、誰か素の自分をさらけ出せる人、同性でも異性でも難聴者であってもなくてもを持っていることは重要です。
知人も今年の春には両耳が耳鳴りがしてほとんど聞こえない状況になった時に、補聴器店と耳鼻科医に徹底的に質問責めにしたり、気の置けない友人と会って話したりして、危機を乗り越えたということです。その相手は私ではなかったです。私も身近にいる人がそういう状況とはわからなかったです。

自分と知人の経験からは一つは、逃げ道を作る。もう一つは問題を客観視する。もう一人の自分を作って見ることです。自分の置かれた状況、していること、自分の能力、周囲の状況などを整理することなど。

二人とも社会福祉を学んでいることも、問題解決につながったと思います。知人はケースマネジメントや心理学、その他を学んでいました。
こうした専門的知識ではなくても自分を正当に評価する考え方(セルフエスティーム=自尊感情)、障害に対する認識は学ぶ必要があります。

私の職場の問題は、アクセス(データベース系ソフト)の使い方をくだんの上司から学んで使えるようになったということが直接の大きなきっかけです。もっと早くから精通してれば良かったですが私のアプローチ不足と言うこともあります。

ワークショップは私の方はお手伝いできないですが私の経験や状況はいくらでも使ってかまいません。