HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

レッスンはかっこつけずに

2017年05月30日 | 音楽のツボ
Sちゃん(中2):
「今週は少し練習できました」と言ってピアノの前に座り、楽譜を開きました。
両手を構え、いざ!
ところが、そこからがなかなか弾き出せない。
両手を構えたまま、せーのー! せーの!と何度も出だしのモーションを起こそうとするんですが、タイミング良く飛び込むことができません。
まるで、縄跳びの「大縄」に入れない人みたいに。
ついに、スターティングポジションを取りながら、「先生!かけ声かけてください!」と叫び、先生が「ワン、トゥ、スリー、いっせーのー」とかけ声をかけて、ようやく弾き始めることができました。
「まったく〜 やってきたらやってきたで これだよ。手がかかるったらありゃしない」
先生に言われて、Sちゃん「あははー」と大爆笑しています。

しかし、 練習できてない(ヘタな)時にはスンナリ弾き始められるのに、なんで 上手な(はずの)今日は弾き始められないのか。
練習してあるのに。
うーん、緊張してしまうんだろうなー。
練習してきた通りに ちゃんと弾けるかどうか。
ミスタッチをしないか。
きれいな音で弾けるかどうか。
なまじ練習してきたために、あれやこれや心配で、かえって硬直してしまう。
それでタイミングもとれず、いつもよりヘタになってしまう…悲劇。

大体、こんなことでしょうかね。
いわゆる「上がる」ということなんですが、Sちゃんに限らず、誰もが大なり小なり持つ感情ではあります。
要するに「上手に弾きたい」という気持ちが 必要以上のプレッシャーとなって、身体の自由を拘束してる、ってことなんで、 発表会などで大勢の人の前で弾くときでも、レッスン時に先生の前で弾くときでも、そのメカニズムは同じです。

少しでも上手に弾きたい、という気持ちはわかりますが、レッスン室は本番のホールじゃないし、先生は辛辣(しんらつ)な聴衆でも批評家でもありません。
どっちかといえば「医者」に近いかも。
あなたのどこが悪いか、その原因はどこにあるのか、そして治すためには何を処方すればいいのか。
それを見つけ、患者さん、じゃなかった生徒さんと一緒に、虹の向こうを目指します。
なので、先生としては、無理して緊張しながら、いいとこを見せてもらわなくっていい。
むしろ、リラックスして弾いたときに どう失敗するのかを見せてもらった方がいいです。

先生の前で かっこつけることは無用。
安心して、思いっきりこけてください。

ダンスのあいて♪ ジャンジャン弾き

2017年05月30日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(年長):
毎日、保育園に行く前にピアノの練習をしているというCちゃん。
えらいですね。
ヒバリ先生の子ども時代にはとても考えられなかったことです・・・

テキスト「よいこのピアノ3」の後半では、右手が中央ド~ソ、左手が1オクターブ下のド~ソのポジションで、右手のメロディーに簡単な伴奏の基礎を添えていく、といった課題が並んでいます。
これまでの「よいこのピアノ2」あたりでは、両手の1の指を中央ドに置き、左右対称に広がっていく、というポジションを使って 歌のメロディーを弾く、という課題が中心でした。
その形だと メロディーのみ、しかも1オクターブ分の音域が使えたので、Cちゃんの知っている、保育園で習ったような歌がたくさん弾けました。
ところがテキストが進んで、今のような課題になると、知っている歌よりも「練習曲」的な曲が中心になってきました。
Cちゃんは理解度も高いし しっかりした子なので、わからない歌でもがんばって弾くことができます。
でも、ピアノのレッスンに来た時、「お勉強チェック」に終始して時間が終わってしまうのももったいないかな・・・
そこで今日は、「ダンスの相手」というアメリカのカントリーソングの楽譜を渡してみました。
Cちゃんの知らない曲なので、最初は「えー、知らない・・・」と食指が動かなかったCちゃんですが、
「ことばが書いてあるでしょ。一緒に歌ってみよう」と誘い、先生がピアノを弾いて、一緒に歌いはじめました。
簡単なメロディー、それにカントリー独特の速いリズム。
「Cちゃん、カスタやって!」とカスタネットを渡し、勢いよく何度も弾きます。
そのうちCちゃんは、先生と並んで ピアノの高いほうの音を叩きはじめました。
両手を使い、歌のリズムに合わせて和音や8分音符や、おもしろいリズムをどんどん弾いていきます。
先生のピアノは、最初はゆっくりだったけど、繰り返すたびにだんだん速くなっていき、5~6回も弾くころには目にもとまらぬ速さで弾いています。
Cちゃんも負けずに、自分で工夫した和音やリズムをどんどん弾いてきます。
最後はすごい勢いでジャン!と終わり。
「あー、楽しかった!」とCちゃんが言いました。
「もう一回やろうか。最初はゆーっくりからね」
こう言って、先生がゆっくりゆっくり弾き始めたら・・・
なんとCちゃんも、楽譜を見ながら先生に合わせてメロディーを弾き始めた!
すごいすごい。
2回ぐらい弾いたら疲れたか、Cちゃんのピアノはまた「ジャンジャン弾き」になったので、先生もそれなら、とテンポを速めていき、グルグル何回も弾いたあと、すごい速さで終わりました。
楽譜をきちんと弾くのも大切だけど、こうやって気持ちや体を思い切り発散させてセッションするのも「音楽してる!」って醍醐味があるなー♪

アラベスク 来週は暗譜で♪

2017年05月30日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小4):
3日前の土曜日に運動会が終わったばかりと、日焼けした顔でやってきました。
今年は、特に周年記念運動会だったとのことで 毎日練習があり、そして当日も、たしか夏のように暑い日だったと思います。
この1週間は さすがに連日疲れていたようで、今日は「アラベスク」の仕上げの日だったんですが、あまり練習ができなかったらしい。
もう一度、先週のレッスンを復習するような形になりました。
Hちゃんは、意外と「楽譜を見る子」なので、ここぞ!というところで楽譜を見て確かめる習慣があります。
楽譜をよく見るのはとってもいいことなんだけど、曲が仕上がってきた段階になったら、ここぞ!のところは 逆に楽譜を見ないで、鍵盤の位置を確かめてジャンプした方が、ミスタッチがなくなります。
「楽譜見る派」の人は、どうしても「難しいところ」に来ると楽譜を見ないと不安になってしまうので、いつまでも楽譜を見たくなってしまいます。

「よしっ、じゃ来週は暗譜だ!」
先生がHちゃんに出した宿題はこれです。
「えっ、暗譜?! え~・・・」
できるよ。もうほとんど覚えてるんだから。
楽譜に頼らなくても弾けるっていう自信をつけるように、そして大きなジャンプが確実に跳べるように。

来週、期待してるからね。

魔女の宅急便・Aメロできた

2017年05月30日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
「魔女の宅急便」の中の曲「仕事はじめ」第1回です。
先週、次はこの曲をやろうと決めたときに、先生と一緒にやってみたイントロ部分だけは両手ですが、そのほかは自分ひとりで予習してきたので、右手だけ・・・ということでした。
右手は全部、軽快なタッチでできています。

難しそうだった、という左手。
なるほど・・・音符がズラズラ並んで、フクザツに入り組んでるように見える。
「じゃあ、1小節目だけ見てみよう。1小節目で、左手で使っている音を全部、一度に押さえてみて。」
そうすると、入り組んだ音がたくさん使われているように見えていたのが、ソ、ド、ミ、の3つの音しか、1小節目では使われてないことがわかりました。
「じゃ、ソドミ、の音が全部弾ける場所に、手の形を決めてしまおう。その形に手を置いてから、1小節目の伴奏を弾いてごらん」
そうすると、あら不思議、難しそうに見えた1小節目の伴奏が、あっさりと弾けてしまいました。
S子ちゃんも
「ああー、こういうことだったのか」と気が付いたようです。
このようにして、次の小節も次の小節も、伴奏をクリアしていくことができました。

今やったところはAメロです。
Aメロは、曲の後半でまた出てくるんだから、そこはもう弾けるってことですね。
というわけで、一気に曲のほとんどが両手で弾けそう、ということになりました。
来週は、Bメロを残して全部両手でやってきます!