HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

情熱大陸のイントロ

2017年05月26日 | レッスン日記(小中高生)
Mちゃん(中1):
先週は中間テスト、そして今週は部活と運動会の練習、それに塾と、毎日スケジュールがぎっしりです。
なかなかピアノの練習をする時間がとれません。
発表会も、中学生のみんなは 小学生の頃のように集中して練習することができないと思うので、早くから準備を始め、すこしずつ「貯金」を重ねていこう、という作戦で乗り切っています。

さて、Mちゃんの発表曲ですが、これまでMちゃんはいつも、ソナチネなどのクラシック曲を弾いてきました。
毎年、希望を聞くと「明るくて元気な曲!」ということなので、自然とそうなったのです。
しかし、今年の3月に、小学校の卒業式で「青い竜」というドラマチックな曲の伴奏を経験し、こういう「かっこいい系」の曲もいいな、と言い始めたこと、それから たまにはクラシックじゃなく ポピュラー系の、自分もみんなも知っている曲をやらせてあげようかな、ということを考え併せて、「こんなのはどう?」と提案したのが「情熱大陸」のテーマ曲です。
なかなか情熱的でドラマチック、スピード感にあふれた曲なので、中学生になったMちゃんも気に入ると思います。

ってことで、今日はいちばん最初の、オリエンタルムードたっぷりのスローの部分だけを 少しずつやってみました。
っていうか、先生が書いた楽譜が そこまでしかできてないので。(笑)
楽譜を買ってくれば一度に見れるのに、と思われるかもしれませんが、そうもいかなくて。
クラシックと違ってこういう「決定譜がない曲」は、どの楽譜を見ても一長一短で、「これだ!」と思えるものがなかなかないんですよね・・・
聴いて大満足、「かっこいい!」と思う楽譜は 難しすぎて生徒にはムリ。
といって「初心者にも弾ける〇〇」みたいなのは 簡単に弾くことはできても、かっこよさがすっかりなくなってダサい。
「難しくてダサい」という楽譜だってあるんですから。
なので、「生徒の力で弾けて、しかもできる限りかっこよく」と思うと、どうしても自分でアレンジすることになる。
それに、ちょびっとずつアレンジを伝えながら進めていくのには、もう一つ理由があります。
もし、かっこよく完成してる楽譜を一度に渡したら、生徒たちは 満載の音符を見て恐れをなしてしまうに違いない。
ちょびっとずつ楽譜を渡していくのは、生徒のみんなに「なんだ、これだけか。これならできそう」と思いこませ、ジワジワと深みへ誘い込んでいくための戦略でもあるのです。
去年、MちゃんとSちゃん(中2)の二人は、この作戦にまんまとだまされ、連弾コンビで 目まぐるしくスピーディーな「エル・クンバンチェロ」を完奏したのでした。