HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ピアノを続けることのメリット♪

2019年05月18日 | 音楽のツボ

Mちゃん(中3):

いつもは 土曜日朝イチのレッスンですが、今日は午前中 部活のバドミントンがあり、夕方に変更しました。

部活から帰って ついうたた寝してしまったとのことで、10分くらい遅れて、それでもちゃんとレッスンに来ました。

「ご苦労様だね...」

これしか言葉がありませんが・・・ほんとにご苦労さま。

運動部めいっぱいこなして帰って、疲れてるよね。

「もう中間おわったんだってね?!Nちゃんから聞いたよ」

「はい、もう終わりました」

午前中に来たNちゃん(中3)同様、Mちゃんも 受験生だろうと部活があろうとテストがあろうと塾があろうと、何事もなかったかのように ごく普通にピアノに通ってきています。

世間では、学年末などをキリにピアノを終わりにする人が多いのにね。

「学校が大変なので」「受験なので」「塾に入るので」など、今までピアノに充てていたもの(レッスン曜日、練習時間、あるいは費用など)を それらと置き換える、ということなのかな、と推測します。

けど、長年ピアノ教師をやってきて、何十人(何百人?)もの生徒たちを見てきたヒバリ先生としては、それってもったいないなあ、という思いでいっぱいです。

なぜなら、これまでヒバリ先生が見てきた生徒たちの中で、中学生や高校生になってもピアノをやめずに、細々とでも続けていた生徒は、みんな学校でも良い成績をあげて、さまざまな委員長や生徒会役員や、いろんな役で活躍し、希望する良い学校に進学しているからです。

学園祭、音楽祭、体育祭などでの活躍はもちろんだし。

もともと能力が高い子だったから、学業とピアノを両立できたのか、それともピアノを続けたから能力が上がったのか?

本当のところはわからないけど、その両方の効果かもしれませんね。

でも、ピアノを続けた子が能力高い、ということは絶対ホントなので、自信もって立証できるのです。

↑ はK楽器さんからもらったパンフの一部なんですが、これはほんとのことです。(ヒバリ教室実証ずみ)

このパンフの中の調査によると、アメリカでは受験のためにピアノレッスンをすることもあるそうです。

受験のためにピアノをやめる日本とは反対なんですね。。。

Mちゃん、Nちゃん、それに今年高校生になったSちゃんも、小学校に入る前からずっとピアノをやっていて、しっかりIQ上ってるとヒバリ先生は思ってるよ!

ピアノも上手になってるけど、それだけじゃない何か、優しさとか賢さとか強さとか、いろんなものが育って、良い性格の、良い「音楽人」に育ってる気がします。

「ピアノを続けてるメリット」が、徐々に形になって現れてきてるような。

勉強とピアノの両立ムリなのかなあ・・・と考えている人は、ぜひ がんばってピアノ続けてください。

絶対、ピアノ続けて損はないです。

 


革命のエチュード フィニッシュを決めてみよう♪

2019年05月18日 | クラシック曲

Tさん(大人):

努力家のTさんの練習方法は、「難しい箇所も敬遠せず、端からきちんと練習していく」というスタイルです。

この間から、ショパンの「革命のエチュード」を練習し始めているのですが、いかんせん家で練習する時間がないので、なかなか目に見えての成果が表れてきません。

「革命」は左手の動きが課題のポイントであり、譜読みも指運びも、練習はまず左手を一生懸命、となります。

Tさんも、左手中心に練習を重ねています。

「じゃ今日は、右手だけで弾いてみる?たまには」

ヒバリ先生が提案しました。

「革命」の右手は、和音さえつかめれば何ってことなく弾ける、左手に比べればずっと楽ちんなパートです。

いつもコツコツと練習を重ねているTさんに、たまには気持ちよくメロディーを弾かせてあげようと思ってね。

たまにはオリジナルテンポに近い速さでね。

無理をせず、ていねいにゆっくり弾くのはとても大事ですが、たまには、オリジナルテンポで、曲調を味わって弾くのも大事。

じゃないと、本当に「エチュード(練習曲の意味)」が、エチュードのみに終わってしまうから。

さて、そのあと、ひとつの「穴うめ」ってことで(一つ前の「時間がない人の練習は『弾けない所穴うめ作業』で」参照)右手にも唯一出てくる難しいパッセージ、一気に谷底へむかって駆け降りるようなフィニッシュ部分を練習してみました。

さっきの日記にも書いた「フィニッシュだけだっていいんだから」の実践です。

この部分、ラ♭ソ ミドレ♭ド シ♭ソラ♭ソ ミドレ♭ド シ♭ソラ♭ソ..... と16分音符で下降するもので、端から1音1音拾っていくと、白鍵と黒鍵とどっちだっけ、と迷ったり、手がギクシャクしたりしてしまいます。

ところがよく見ると、「ラ♭ソミド」と「レ♭ドシ♭ソ」という2つの音型が交互に出てくるだけ、それが、小節の区切りとは別っこになっているので、より複雑に感じるのです。

ポジションが2つだけなら、練習方法は簡単です。

1.「ラ♭ソミド」と「レ♭ドシ♭ソ」のそれぞれの4つの音を、全部同時に押さえて、手の形を覚える。

2.ラ♭ソミド~ レ♭ドシ♭ソ~ と16分音符で弾くも、それぞれの音型の間合いをたっぷりとる。

3.譜面通り ラ♭ソ ミドレ♭ド シ♭ソラ♭ソ ミドレ♭ド シ♭ソラ♭ソ... と16分音符で弾く。

この3ステップ練習で、あんなに難しかったフィニッシュのパッセージが見事に完成です!\(^o^)/右手だけだけど。

それにほれ、このパッセージは冒頭にもつかわれてるから。

一気に 冒頭とフィニッシュが出来たってことだからね

ねっ、たまには「イチゴとクリームから」もいいでしょ。 



時間がない人の練習は「弾けないところ穴埋め作業」で。

2019年05月18日 | ヒバリ先生のワンポイント・アドバイス

Tさん(大人):

お仕事がずーっと忙しく「練習できてません...」と言いながらも、ちゃんと1週おきに、遠くから通ってきています。

なんと神奈川県からですよ。

引っ越す前は、ヒバリ先生んちまで数十歩で来れる「一番近い生徒」だったのにね。。。

「毎日帰りが遅いし休日出勤も多くて、ほんっとにピアノが弾けません。たまに1時間ぐらい空き時間ができても、1時間じゃしょうがないなって気がして」

えええ~・・それじゃ暇があったら何時間弾くの?

「やり出したらどんどん・・・4、5時間とかやっちゃいますね」

そりゃ無理でしょー 社会人の人が4、5時間ピアノって・・・

そんな時間が許されてるのは音大生くらいしかいないんじゃないの?

ヒバリ教室にも 大人の生徒は昔から何人もいるけど、主婦の人なんかも、ほんとに練習時間がないんですよね。

みんなほんの少しの「すき間時間」を見つけて練習していて、その涙ぐましい苦労話をいろいろ聞いたものです。

「洗濯機が止まるまでピアノを弾く」とか「お風呂が沸くまで」とかね。

今、大人の人だけじゃなく子どもたちも とっても忙しい毎日を送っていると思います。

「まとまった練習時間がとれません」と言ってると、あっという間に次のレッスン日が来てしまいます。

ここはひとつ、視点を変えて 今の自分に合った、自分にできる練習方法を工夫しましょう。

「まとまった練習」はできないから、曲全体を練習するのはムリ。

だったら、今 自分が持ってる15分なら15分間で、「今マスターできる分量」の練習をするのです。

1フレーズだけスラスラ弾けるようにする、とか、1小節だけ完成させる、とか、それは人によって色々だけど。

そうして、「できないところ」をひとつひとつ探し出しては、短時間集中してそこを「弾けるところ」にする。

それをすき間時間・すき間時間でやっていけば、「弾けないところ」が次々クリアされて「弾けるところ」が増えていく。

曲の中に あちこちボコボコあいてた穴が、ひとつひとつ埋められ、平らにならされていく。

これが「弾けないところ穴埋め作業」です。

そして、この作業のポイント。

それは、端から順番にやっていく必要はない、ということです。

曲の中のどこでもいいので、自分が「ここが弱い」とか「いつもここでつっかえるんだよな~」と思ったところ、どこでも見つけて取り組んでください。

曲のラストでも全然かまわないんですよ。「最後のキメ和音だけは最高にかっこよく弾ける!」だっていいじゃないか。

いちばん好きなクライマックスのとこだけ先に練習して、あとから、地味な平坦部分をシブシブ練習するんだって、一つのやり方だ。

たとえば、ケーキのイチゴとクリーム部分だけ先に食べて、あとから、残ったスポンジをシブシブ食べる、みたいな。

Tさんに聞いてみたら、性格通り、というか、ケーキでもお弁当でも、ちゃんと端からまんべんなくキチンと食べていくタイプだそうです。

決して好きなものだけ先に食べる、とか嫌いなものは人に食べさせる、とか、おなかいっぱいになったから残す、とかはしない、とか。

そうか・・・克己心があるんだね・・・

というか、ピアノ弾くときは、ポイントだけ!とかおいしいとこだけ!とかも、あっていいと思うよ。

 

 

 

 

 


忘れられないジャズ・Nちゃん

2019年05月18日 | レッスン日記(小中高生)

Nちゃん(中3):

いつも通り、「おはようございます!」とレッスンに来ました。

忙しい毎日、唯一空いている土曜日の朝がピアノのレッスン日です。

「そういえばNちゃん、5月も半ば過ぎたし、もうそろそろ中間テストなんじゃないの?」と聞くと

「もうテスト、火・水に終わりました」との返事。

えーっ。じゃテスト前も、テスト中も、ピアノを休まず普段通りにレッスンに来てたんだ?!中3の受験生なのに?!

何と清々(すがすが)しい、この大らかさ。

「テストだったから、あんまり練習できませんでした」と言いながらも、持ち曲の「テイクファイブ」は先週よりぐっと落ち着いたテンポになり、着実なタッチで、テーマのメロディが弾けています。

ズチャン、ズチャン、ダン!ダン!という独特の「5拍子」のリズム伴奏も的確に決まり、これなら来週はいい感じに弾けそうだね、ということになりました。

もう1曲、ジャズの曲

ガーシュウィンの「アイ・ガット・リズム」の連弾伴奏パートです。

先週、この曲を渡したときのこと。

「Nちゃん、連弾の伴奏をお願いしたいんだけど… 弾くから聞いてね」と先生がお手本を弾いた途端、Nちゃんは嬉しそうに声を上げました。

「あっ、知ってる!この曲、前にY子ちゃんが伴奏してた!」

それを聞いて私はびっくり。

だって、Y子ちゃんが発表会で伴奏したのは今から7年も前なのです。その時Nちゃんはまだ小学2年生で、低学年用の易しい曲しか習ってない段階だったはず。

それなのに、大先輩のY子ちゃんが伴奏したジャズの曲を「かっこいいなーと思って、ずっと覚えてました」というのですから驚きです。

そういえば、Nちゃんは以前にも、「Tちゃんがお兄ちゃんと弾いた曲が忘れられないの」と発言して、驚かされたことがあります。

保育園生で初めて参加した発表会で聴いたその曲を、Nちゃんは念願かなって数年後に自分でも弾いたのですが、「その曲」というのは、ビリー・ジョエルの「ストレンジャー」だったのです。

何という大人なセンス、そして何という記憶力。

Nちゃんの音楽センスは、こんな小さな頃からもう芽生えてたんだなー、と今になって思うヒバリ先生でした。