Tくん(小1):
ふだんは日曜日の午後がレッスン日なんですが、明日の日曜日はお出かけするので、ということで 今日、土曜日の夕方レッスンに来ました。
この前 登校日の後で来た時は、なんだか疲れてる感じがしたので(入学したばっかりなので)、夕方だと疲れてるかなあ、と思ったのですが、今日は大丈夫なようでした。
まだまだレッスンが「楽しいゲームの時間」と認識してる年齢なので、毎週来るたびに「さあ、今日は何からやろうかなあ!?」と、先生と二人で、どちらかが思いついた遊び(とTくんは思っている)からやっていくレッスンです。
今日は、しばらくやっていなかった「リズムカード遊び」の事を思い出したようで、「このごろカードやってないね?」と言うので、それをやってみました。
四分音符、八分音符、二分音符、全音符、それに休符を加えた何種類ものカードをピアノの譜面台に並べ、並んだ通りにリズムを打っていくゲームです。
しばらくやっていなかった間に、習った音符や休符が増え、四分休符だけでなく二分休符や全休符も ちゃんと数えて待てるようになり、並べるカードもいっぱいになって、Tくん本人は遊びのつもりでも、先生から見たら確実な成長が感じられます。
それと、Tくんの理知的な一面…
テキストに出ている曲…知っている歌でも知らない練習曲でもなんですが、例えばA、A' 、B、A' 、という4段構成だとしたら(そんなこと、まだTくんには教えてませんが)、Tくんはジッと楽譜を見て「こことここがおんなじだね」と、Aの前半とA’の前半が同じ音列であることを指摘。そして「だから、ここはおんぷ無しにして、くりかえしの記号にすればいいじゃん。そうして、最後はもう一度おんなじこと弾くんだから、『さいしょにもどる』の印、書けばいいじゃん」と言うのです。
「そうだね。じゃこうすればいいか」
先生は「同じ」と言った部分の楽譜をバツで消し、リピートマークを書き込みます。
それから、最後の部分も消して、D.C. を書きます。
そうすると、楽譜が全部書かれていた時と同じ内容にできるのです。
実は、Tくんがまだ保育園生だった去年、リピートマークやD.C.(ダ・カーポ)、FINE(フィーネ)などが楽譜に書き込まれていて、その時に記号の意味を教えたのでした。
「小さな子に用語は無理」と思われる向きもあるかと思いますが、私は外国語の用語でもコードネームでも、年齢問わず普通に教えてしまいます。
小さい子どもは、意外と、理屈抜きにスンナリ覚えてくれるものだからです。
Tくんは、その用語をちゃんと覚えているのみならず、譜面を見て曲の構成をちゃんと読み取り 分析する、という作業をしているわけで、これはTくんの観察力や分析力の表れである、と同時に、男の子だなー、と感じさせる一面でもあると、ヒバリ先生は興味深く思ったのでした。