HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

Tくんの分析力

2019年05月25日 | レッスン日記(小中高生)

Tくん(小1):

ふだんは日曜日の午後がレッスン日なんですが、明日の日曜日はお出かけするので、ということで 今日、土曜日の夕方レッスンに来ました。

この前 登校日の後で来た時は、なんだか疲れてる感じがしたので(入学したばっかりなので)、夕方だと疲れてるかなあ、と思ったのですが、今日は大丈夫なようでした。

まだまだレッスンが「楽しいゲームの時間」と認識してる年齢なので、毎週来るたびに「さあ、今日は何からやろうかなあ!?」と、先生と二人で、どちらかが思いついた遊び(とTくんは思っている)からやっていくレッスンです。

今日は、しばらくやっていなかった「リズムカード遊び」の事を思い出したようで、「このごろカードやってないね?」と言うので、それをやってみました。

四分音符、八分音符、二分音符、全音符、それに休符を加えた何種類ものカードをピアノの譜面台に並べ、並んだ通りにリズムを打っていくゲームです。

しばらくやっていなかった間に、習った音符や休符が増え、四分休符だけでなく二分休符や全休符も ちゃんと数えて待てるようになり、並べるカードもいっぱいになって、Tくん本人は遊びのつもりでも、先生から見たら確実な成長が感じられます。

それと、Tくんの理知的な一面…

テキストに出ている曲…知っている歌でも知らない練習曲でもなんですが、例えばA、A' 、B、A' 、という4段構成だとしたら(そんなこと、まだTくんには教えてませんが)、Tくんはジッと楽譜を見て「こことここがおんなじだね」と、Aの前半とA’の前半が同じ音列であることを指摘。そして「だから、ここはおんぷ無しにして、くりかえしの記号にすればいいじゃん。そうして、最後はもう一度おんなじこと弾くんだから、『さいしょにもどる』の印、書けばいいじゃん」と言うのです。

「そうだね。じゃこうすればいいか」

先生は「同じ」と言った部分の楽譜をバツで消し、リピートマークを書き込みます。

それから、最後の部分も消して、D.C. を書きます。

そうすると、楽譜が全部書かれていた時と同じ内容にできるのです。

実は、Tくんがまだ保育園生だった去年、リピートマークやD.C.(ダ・カーポ)、FINE(フィーネ)などが楽譜に書き込まれていて、その時に記号の意味を教えたのでした。

「小さな子に用語は無理」と思われる向きもあるかと思いますが、私は外国語の用語でもコードネームでも、年齢問わず普通に教えてしまいます。

小さい子どもは、意外と、理屈抜きにスンナリ覚えてくれるものだからです。

Tくんは、その用語をちゃんと覚えているのみならず、譜面を見て曲の構成をちゃんと読み取り 分析する、という作業をしているわけで、これはTくんの観察力や分析力の表れである、と同時に、男の子だなー、と感じさせる一面でもあると、ヒバリ先生は興味深く思ったのでした。

 

   


スワニー河、少しバージョンアップです♪

2019年05月25日 | コード奏法

M子さん(大人):

コード奏法によるピアノを始めて半年。月2回のレッスンを、マイペースで楽しんでいます。

今日は「スワニー河」2回目のレッスンです。

前回、1回目のレッスンの時は、右手でメロディー、左手でコードの和音をジャーン♪ と合わせて弾きました。

それだけでも充分きれいですが、M子さんは 昔ピアノを習った経験があるとのことなので、もう少しピアニスティックな伴奏が弾けそうです。

そこで、「コードを3つだけじゃなく4つの音にして(Cならドミソド)、分散和音スタイルのアルペジオにしてみましょう」と提案しておきました。

それが前回の宿題だったのですが、今日、M子さんは とってもきれいに、アルペジオの伴奏をつけて「スワニー河」を弾いてくれました。

せっかくなので、コードもほんの少し変更して、

G → G7 に、そして C → C7に ちょっと変化させてがんばってもらうことにしました。

コードを変えただけで、たちまちメロディーが引き立って素敵になります。

M子さんも「まあ、綺麗になるんですね〜」と喜んでくれました。

そして、さらにもう一つ。

Bメロ、俗に「サビの部分」と言われる、盛り上がる部分で、ほんの少しだけ、メロディーのアタマを「ダブルノート(重音)」にしましょうよ、と提案しました。

M子さんは「あら、できるかしら〜」とびっくりしてましたが、大丈夫、きっとできると思うので、がんばりましょう。

次回、楽しみにしています!

写真はM子さんの楽譜です。

「ページが閉じてしまわないように」と留めているのは、リボンのへアクリップ。

「2つ入っていたので、ちょうどいいと思って買ったんですけど」とはにかんだように笑ってるM子さんは、お孫さんもいらっしゃるんですよ。

ご自分のためにこんなの買うなんて、可愛いですよね。

女子力高い!

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音楽ざんまい、下級生のことも忘れない

2019年05月25日 | レッスン日記(小中高生)

Nちゃん(中3)

Nちゃんは中3の受験生。

先日、中間テストが終わり、ホッとする間もなく 運動会の演奏練習に追われています。(Nちゃんは吹奏楽部の ただ一人のユーフォニウム奏者なので)
運動会が済んだら7月の初めにある「下北沢音楽祭」参加のための練習、そして3年生は夏で引退になっても、吹奏楽部の人数が少ないので、年度末の「北斗祭」の演奏までメンバーとして演奏するそうです。
ここまで忙しいのに、「Cちゃん(小2)と発表会で弾く曲、決まりましたか?」と この頃気にしてくれています。
毎年、発表会では 生徒たちが連弾やアンサンブルをやるのですが、同級生や年齢の似通った「仲良し同士」でユニットを作ることもあるし、上級生が下級生の伴奏をしてあげる、という演目もあって、これが下級生の子たちにとっては大きな楽しみになっています。
Nちゃんは優しいので、小さい子たちから人気があります。
Cちゃんとは、一昨年デュエットをして、「また来年もね」と言っていたのですが、去年は新入生のRちゃんが「Nちゃんに伴奏してもらいたい」と希望したため、一度経験しているCちゃんが 潔(いさぎよ)く譲ったのでした。
優しいNちゃんは「Cちゃん、来年はぜったい一緒にやろうね。約束しよう」と指切りしてくれて、Cちゃんが楽しみにしている・・・という経緯があります。
Nちゃんも、それをちゃんと覚えていて、忙しい中「Cちゃんの曲が決まったら、早めに教えてもらえると助かります」と、ずっと気にしてくれているのです。
低学年の生徒は、集中期間も短いし 長いスタンスで曲を準備する、ということはあまりせず、秋ごろに その時本人の旬となってる曲やお気に入りの曲を楽しくアンサンブルする、ということが多いのですが、そうだね、今回は「Nちゃん忙しいから、早めに決めておこうね」と言って、そろそろ曲を考えていこうと思います。
Nちゃん本人の発表会持ち曲は、モダンジャズの「テイク・ファイブ」。
かっこいいよ。


タランテラのコード sus4の意味は?

2019年05月25日 | コード奏法

Mちゃん(中3):

「タランテラ」のレッスンの続きです。

左手の伴奏を弾くとき、コード(和音)分析をするととても便利なので、ヒバリ教室ではいつも楽譜にコードネームを書き込んでから弾くようにしています。

先生「コードネームを順番に言ってね」

M「Dm … と、次は

先「わかんない時は並べ替えてね」

M「レソシ♭→ソシだからGm!」

Mちゃんのような上級生になると、基本的なコード分析は自力で大分出来るようになっていますが、途中で1つ、わからない和音がありました。

音で言うと「レソラ」。

先生がコードネームを書きました。

Dsus4 (Dサス・フォー)、構成音は1度、4度、5度。

なんか落ち着かない、不安な響きのコードです。

先「sus4 (サス・フォー)のsus は、suspend (サスペンド)の略。suspend (サスペンド)ってどういう意味だ?」

M「え〜サスペンド?サスペンド?」

先「suspendは動詞だから、erをつけるとそれをする人、とかになるよね。ほら、こうなるよ。suspender。サスペンダーってわかる?ズボンとか吊るヤツ」

M「ああー、うんうんうん」

先「suspendを名詞にするとsuspense。スリルとサスペンス、っとかって聞かない?

M「あっ、サスペンスドラマって、ありますよね。えと、"殺人"?」

先「サスペンスでも殺すとは限らないじゃん。さあ、サスペンダーとサスペンスドラマの共通点は何だろう?意味を推理してみて?」

M「それじゃ… "奇妙"かな

先「それはstrange (ストレンジ)でしょ」

M「あ、そっか(^O^;)

suspend (サスペンド)の意味は「吊るす」とか「宙に浮いて不安定」または「保留する」みたいなことです。

コードのsus4は不安定な響きを持つため、次のコードへ解決した時、より安定感を増すという効果があるのです。

先「わかったね?それと、ここに書いてある記号leggero (軽やかに)はイタリア語だからね。イタリア語らしくアクセントつけて『レッジェ〜ロ♪!』って読んでね」

M「レッジェ〜ロ♪!」

先「どう?!ピアノばかりか英語やイタリア語の勉強までできる。なんて良い教室なんでしょう!」

M「アハハ

はい、これで本日の「外国語講座」は終わりです。

みなさん、「sus4 (サス・フォー)」覚えておいてね。

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本場「タランテラ」ダンス、驚きの元歌

2019年05月25日 | ブルクミュラー

(Mちゃん(中3):

ひょんなことから 発表会に弾く曲が早く決まり、ある程度練習したので、これをキープとし、何だかんだでまだ残っていた「ブルクミュラー」を どんどんやって終わらせよう、ということになりました。

今日は20番「タランテラ」です。

「タランテラ」についてはこのブログでも何度か書いているので、読んでみていただけるとわかりますが、タランテラというのは固有名詞ではなく、「曲のスタイル」を表す用語です。

8分の6拍子の急速なリズムを持つダンス音楽。それがタランテラです。

名前の由来には、有力な説が2つあり、

1.タランチュラという毒グモに刺された人は、死ぬまで踊り狂う

2.タランチュラに刺された人は 倒れるまで激しく踊り続けると、汗によって毒が抜け、命をとりとめる

というものです。

いずれにしても、毒グモ・タランチュラに由来している。

「どっちにしても、倒れるまでは踊るんだね・・・」

「そうだね・・・」

タランチュラ、恐るべし。

「タランテラって、どんな踊りなんだろうね。見てみようよ」

先生がYOUTUBE画面を開いて、「tarantella 」と入れると、すかさず「talantella ballet」と出たので、その画面を開き、Mちゃんと二人で見てみたら・・・

イタリアの民族衣装っぽい服装の踊り手たちが、軽やかにステップを踏んでいるダンス。

「なんか、あんまり激しくないね」

「楽しそうに踊ってるね」

という印象でした・・・

多分、バレエ画面を出してしまったので、あんまり激しくはなかったのかも?

普通の「ダンス」って入れれば、きっと本格的な激しいのが観れるよ。

そう思って、Mちゃんが帰った後「ballet」なしの「dance」で 再度探してみました。

ヒバリの期待した「タランテラ」は、フラメンコ風の真赤なドレープに包まれた衣装のダンサーが、苦悶(くもん)の表情で 狂ったように急速回転しながら、バッタリ倒れ伏すまで踊る、という感じだったんですが・・・

本物のタランテラはそんなんじゃなく、輪になって和やかに踊る民族舞踊、って感じでした。(^^;

そして、リズムは「スキップ」でした (^^;(^^;

確かに、スキップは8分の6拍子だよね。

タランテラなんだよね。

でもちょっとがっかり・・・明るく軽快すぎ。

そして、もっと驚いたことには、イタリア本場の「タランテラ」ダンスを次々と見て行ったら、途中、曲として「おにのパンツ」までが使われてたことだよ!

た、たしかにこの曲はイタリアの歌だ。

「おにのパンツ」というのは日本の替え歌で、ほんとはイタリアのヴェスヴィオス火山へ観光にいく登山電車のCMソング、「フニクリ・フニクラ」なんだから。

イタリアのご当地ソング。

そして8分の6拍子。

たしかに。タランテラだ。

タランテラの条件をすべて満たしてる。

でもな~

情熱的で深刻な踊りかと思ってた「タランテラ」なのに、本場演奏は「おにのパンツ」だったとは。

見なきゃよかったカモ・・・(*_*;

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