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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

西の京を歩く おまけ ~會津八一歌碑~

2018-05-01 23:33:16 | 史跡を歩く
 薬師寺の白鳳伽藍の隅に會津八一の歌碑が、佐々木幸綱の歌碑と並んで置かれている。會津八一と言えば、奈良の古寺には必ずといっていいほど歌碑が建っていることで知られている。東大寺や興福寺はもちろんのこと、秋篠寺、喜光寺など大小あまり関係なく置かれているようである。当然、ここ薬師寺にもある。それがこれである。

 

 歌碑には「すゐえんの あまつおとめが ころもての ひまにもすめる あきのそらかな」と刻まれている。この歌は、「南京新唱」の中の薬師寺東塔と題された歌のうちから一首えらばれたものである。
 すいえんのあまつおとめというのが、薬師寺東塔の相輪の上にある水煙の部分を指している。フェノロサが、水煙の中で音楽を奏でている天女の姿を評して「凍れる音楽」とたとえたあの水煙である。ただ、実は、フェノロサは薬師寺の東塔を指していったわけではないという話もある。ただ、確かにこの水煙の天女の姿を見て「凍れる音楽」という言葉は見事にその様相を捉えているのも事実ではある。この薬師寺の東塔の天女は多くの作家や歌人の心を捉えている。會津八一も例外ではなく、そのことを詠んだのがこの歌であり、薬師寺東塔という題で詠まれた三首の歌である。

 

  水煙の天女が舞っている姿と澄んだ秋の空がピッタリとマッチしている。春の空、夏の空、う~ん、やっぱり秋の空である。
 
 

 ちなみに、薬師寺東塔三首として読まれた歌も書き出してみよう。

 「くさにねて あきげばのきの 青空に 雀かつとぶ 薬師寺の塔」
 「あらしふく ふるきみやこの なかぞらの いりひのくもに もゆるたふかな」

 並べてみると、歌碑の歌が一番いいように感じるのは僕だけかなあ。秋の空、澄んだ空をトンボが飛んでる。薬師寺の東塔がきりっと建っている姿が思い浮かぶようである。

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