王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

腎臓売買で移植?

2006-10-02 07:53:14 | 社会
「妻の妹」説明うのみ 腎臓売買 (朝日新聞) - goo ニュース

宇和島で05年9月に腎臓を売買により取得し移植手術をした疑いで容疑者2名を逮捕 執刀場所の宇和島徳洲会病院に愛媛県警の強制捜査が入った

報道では山下容疑者(腎臓の提供を受け手術を受けた人物)は内縁の妻松下容疑者の仲介でドナー(臓器提供者)から腎臓1個の提供を受けて手術をした
その後山下容疑者はドナーに現金30万円と新車(150万円相当)を渡しておりこれが売買の対価と看做されたのであろう 松下容疑者はドナーから200万円の借金をしており腎臓提供してくれれば更に300万円を上乗せして払うと言葉巧みに誘ったらしい(この金が支払われないとドナーが警察に相談した事が今回捜査の発端らしい)

仮に松下容疑者が手術後金を払っていれば臓器売買は闇の中であった
病院が臓器売買に無関係であれば近親でない第三者による臓器の提供を必要な手続きを経ないで行ったか否かが焦点になるのであろう

「臓器移植法」によれば臓器の売買は禁止されているのだと 日本の法律の典型で原則禁止だけしておいて禁止破りを点検するのは下流に当たる病院にお任せが実態であろう 病院はドナーの臓器が患者の血液型や免疫機構などに適合するか否かが最大の関心のはずであるから「売買か善意の提供か」は二義的になるのであろう

ひところサラ金の取立てに「臓器を売って払え」という張り紙をしたりそのセリフを電話で言う(TVの)場面を目にした 臓器売買といっても脳や心臓は一個しかないから移植の仕様がなかろうが腎臓は2個あるから1個だけの売買は考えられる 市場があるのかも? ゾー怖い!

腎臓移植は年間約1000件 手術待ちの患者は1万1千5百人とざっと11倍でそうである
これを機会に関係者は事故死・脳死の方のご芳志を生かす方法を考えてもらいたいものだ
過日別な記事で骨髄ドナーが適合者がでて提供の申し出でをする ドナーは2-3日勤めなり仕事を休まねばならないそうだ この様な場合最低限日当程度のものは保障されないと善意だけでは済まない溝も有りそうである
善意と売買の間に皆の腑に落ちる妥協策を考えて欲しい

朝日新聞の抜粋:
愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院であった腎臓移植手術をめぐり、1日、臓器移植法の施行後初めて臓器売買容疑で愛媛県警の強制捜査が入った。病院側は金銭の授受についての認識はなかったとしているが、臓器提供者(ドナー)になった「妻の妹」を名乗る女性との関係は未確認だった。他の医療機関でも戸籍謄本などの証明書類の提出まで求めないケースがあり、患者のモラルを信用するしかない実態も浮かび上がっている。

 ●会見の院長「寝耳に水」

 「寝耳に水の話。病院としては何も言いようがない」。午後1時半すぎから記者会見した貞島博通院長は、事件について「全く知らない」と困惑した表情を見せた。

 貞島院長によると、腎臓の提供を受けた山下鈴夫容疑者(59)の移植手術は05年9月28日、院長代行の万波(まんなみ)誠・泌尿器科部長が執刀した。当初は山下容疑者の内妻の松下知子容疑者(59)から提供を受ける予定だったが、直前に、今回ドナーになった女性(59)が提供することになったという。「ドナーの女性は妻の妹と聞いていたが、確認はしていない」。ドナーが変更になった点については「詳しいいきさつはわからない」と述べた。

 病院の生体腎臓移植手術は患者自身がドナーを探し、移植手術を申し込むケースが大半で、今回もそうだったという。

 移植手術を手がける医療機関は、ドナーを原則として親族に限っている。しかし、臓器移植法や日本移植学会の倫理指針には、本人確認についての規定はない。
引用終わり
コメント (7)
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