G7の外相会議が11日英国のリバプールで開幕したそうです。
日本の林外相は「初めてのお使いならぬ始めての海外会議」かも知れません。7日にはバイデン大統領とロシアのプーチン大統領が電話で首脳会談しています。それが終わっても11日の外相会議で「初日の議題がロシアのウクライナ振興に対する”深い懸念の表明”と”一致して対抗措置を講じる”事を確認」したそうです。
今朝のサンモ二の解説を見聞きしていると「ロシアは自国の首都の近くに位置するウクライナをロシアの西側諸国’(EU並びにNATO)からの緩衝地帯に置く事をロシアの安全保障に絶対欠かせないと考えているようです」1991年のソ連邦崩壊以降、クリミア半島の奪還やそれ以降のウクライナ東部(親ロ派)に対する民兵に見せかけた支援と事実上の占領)を通じてウクライナの東部はかなり取り戻したようです。今年は春先から戦車部隊のウクライナ方面への移送を始め、先の首脳会談前には17万5千人に上る部隊、戦車や車両の集結が報じられ、プーチン大統領の「ウクライナのNATO参加はロシアにとってレッドライン(見過ごせない限界線)を越える事だ」との発言とバイデン大統領の「どこが新たにNATOに加わるかはロシアの決める問題ではない」しかし「米軍はウクライナに派兵してロシア国境付近に展開する意図はない」としロシアがウクライナに進行すれば「強力な経済制裁で対抗する」と述べて11日の外相会議になっています。
別な報道では「ロシアがウクライナ経由でLNGをEUに送るロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン”ノードストリーム2”の封鎖をちらつかせている」そうです。 ウクライナは益々親ロ派でいる状態ではなくなってきている様です。戦争もしくは武力紛争を避けるには「EUとG7によるウクライナの経済支援に金が掛かりそうです」。レッドラインは確認できましたので、合意のラインがどういう形で形成されるか見守らないといけません。
大国の駆け引きがどんなものか見守りましょうね。
写真:バイデン大統領 プーチン大統領 (電話会談 ネットより)
読売新聞:
【リバプール(英中部)=池田慶太】先進7か国(G7)外相会合が11日(日本時間11日夕)、リバプールで開幕した。初日の討議では、ロシアの軍事的圧力が強まるウクライナ情勢に関して各国が「深い懸念」を表明した。ロシアが侵攻した場合は、G7が一致して対抗措置を講じることも確認したとみられる。
ロシアはウクライナとの国境に大規模な軍部隊を展開し、欧米との間で緊張が高まっている。G7各国は会合で、ウクライナの主権や領土の一体性を支持する立場を再確認した。
これに先立ち、G7議長を務めるエリザベス・トラス英外相は10日の声明などで、ウクライナ侵攻は「重大な結果を招く」とロシアに警告した。また、「我々はロシア産ガスへの依存を減らす必要がある」と指摘し、安全保障の観点から、エネルギー調達で「脱ロシア」を進めるよう、G7各国に呼びかける意向を示した。ロシアを含む「世界の侵略者たち」にG7の結束を示す必要性も強調した。
会合では、経済・軍事で覇権を強める中国への対応も協議し、各国から懸念が示された。日本の林外相は、中国による東・南シナ海における一方的な現状変更の試みに深刻な懸念と反対を表明。人権問題や台湾問題も提起した上で、「日本として、中国とは建設的かつ安定的な関係の構築を目指している」と述べた。
来年2月からの北京冬季五輪・パラリンピックに政府関係者を派遣しない「外交的ボイコット」についても意見が交わされた可能性がある。
(引用終わり)