安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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【鉄ちゃんのつぶや記 第6号】「敵来れば、我引く」

2003-08-23 22:28:16 | その他(国内)
 「敵来れば、我引く」…これは、確か毛沢東の言葉だったと思う。当時はまだ一介の共産ゲリラにしか過ぎなかった人民解放軍を率いて、毛沢東は侵略者・日本軍と闘っていた。ある日、彼は中国の広大な国土を利用して、日本軍を中国大陸の奥地に引き込み、消耗した頃合いを見計らってゲリラ攻撃を仕掛けるということを考えついた。この計略にまんまとはまった日本軍は、戦意を喪失した中国軍が退却(当時の日本流にいうなら「転進」)していると思いこみ追跡。結果、ゲリラ戦を仕掛けられて敗北したのである。

 最近のイラクを見ていて、ふとこのことを思い出した。バグダッド空港での米軍機に対するロケット砲攻撃。ヨルダン大使館に対する攻撃。そして、とうとう国連施設まで爆破され、現地国連代表が死亡する惨事が起きた。これらの全てが「バース党の残党」の仕業なのかは解らないが、少なくとも旧イラク軍が壊滅的打撃を受けてフセイン政権が崩壊したのであれば、こうした驚くべき攻撃力が残存しているということは通常あり得ないはずではないか?

 思えばフセイン政権はあっと言う間に崩壊した。米軍がバグダッド市内に入るや、組織だった抵抗もなく米軍はやすやすと市内中心部に入り、支配は成功するかに見えた。その一連の出来事を、マスコミは「イラク国民の心が独裁者からとっくに離反していたことが理由だ」と誇らしげに報じたものである。しかし、米軍と比較すれば物量で圧倒的に劣っているとはいえ、ものの本によれば世界第6位の軍事大国ともいわれたイラクにしては、その崩壊があまりにもあっけなさ過ぎる。私はイラク反戦運動に身を投じながらも、何かこのできすぎた政権崩壊劇に釈然としない気持ちでいっぱいだった。

 これはもしかすると、「敵来れば、我引く」戦術の一環だったのではないだろうか? 米軍を消耗させ、散り散りになった兵士を一般市民に紛れて各個撃破するための計略だったのではないだろうか? 最近の出来事を見ているとそうとしか思えない。政権について以来四半世紀、ずっと戦争の繰り返しで権謀術数には長けたフセインのことだ。もともと国民のことなんか考えてもいないのだから、戦略として政権を故意に崩壊させるくらい、本気になればどうということはないであろう。影で息を潜めてゲリラ部隊を率いる「闇司令官」サダム・フセインの高笑いが聞こえるような気がする。

 もし仮にそうだとすれば、「私もサハフ情報相だけはファンだった」と記者会見で述べ、彼を手配者リストから外したりしているノーテンキなブッシュに勝ち目などない。かくして「勝った、勝った」の大本営発表にうつつを抜かしているうちに全ては旧バース党政権残党たちの思惑通りになり、米軍は撤退。いち早く支持表明した小泉だけがいい面の皮として世界中から笑いものになる日がきっと来る。

 早くその化けの皮がはがれる日を見てみたいと思う。

 私は、ほんの少しだけそのお手伝いができれば、それでいい。

(2003/8/23・特急たから)

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