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東京メトロと都営、今回も結局統合見送り

2011-02-02 22:26:04 | 鉄道・公共交通/交通政策
東京メトロ・都営地下鉄、経営統合見送りへ

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 東京地下鉄(東京メトロ)と都営地下鉄の経営統合を協議してきた国土交通省と東京都などは、統合についての結論を見送り、乗り継ぎの際の利便化など、サービス改善を優先的に進める方針を固めた。

 今週中にも協議会を開催して正式合意する。都が「サービス改善の前提として必要」としてきた経営統合だが、都営地下鉄が多額の債務を抱えていることなど課題も多く、今後、さらに議論を進める。

 東京メトロ(9路線、1日の輸送人員630万人)と都営地下鉄(4路線、同230万人)の経営統合は、都側が「利用者の利便性向上」を理由に提案。東京メトロ半蔵門線と都営新宿線の九段下駅の両ホームが、壁を挟んで隣り合っている例を挙げ、「壁のせいで乗り換え客が迂回しなければならない。経営を一元化すれば、壁がなくなり便利になる」と主張した。
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戦後、GHQによる解体を免れた営団が再スタートし、営団・都営の二元体制となった敗戦直後から、営団・都営の統合話は幾度となく浮かんでは消えた。統合に反対し続けたのが運輸省~国土交通省だという点も相変わらずだ。これまでの経緯から考えてできるはずもないのに、また性懲りもなく持ち出してきたのかという気がする。

旧営団時代から東京都は45%を出資してきたこともあり、経営権を手に入れたいという願望は根強いようだが、財務諸表が真っ黒の東京メトロと、真っ赤な都営とではあまりに「格」が違いすぎ、どう見てもメトロによる都営の「救済合併」にしかならないことははっきりしている。都側が持ち出している「利便性向上」にしても、話が九段下駅のホームの壁ではあまりにショボ過ぎて話にならないし、壁がじゃまなら取り壊せばいいだけの話だ。それをいきなり経営統合に持って行くとは、あまりに論理が飛躍しすぎである。

とはいえ、都営が京急と京成を結んで空港間輸送のネットワークの一翼を担うなど重要な役割を果たしていることに変わりはない。東京都はまず、こうしたネットワークとしての利便性を生かせる分野でのサービス向上から始めるべきだと考えるが、いかがだろうか。

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