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今朝5時59分に発生した福島県沖の地震について

2016-11-22 21:46:06 | 気象・地震
「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」について(第79報)-平成28年11月22日05時59分頃の福島県沖の地震-(気象庁報道発表)

今朝の最大震度5弱の大地震、当ブログ管理人の居住地ではまったく揺れを感じなかったが、スマホ・タブレットの地震速報アプリが鳴りっぱなしとなり、結局、普段より1時間以上も早く起き出すことになってしまった。

・・・が、テレビをつけて愕然とした。福島で最大震度5弱、津波警報発令(最大高さ3mの予報)と聞いて、5年前の3.11が頭をよぎったことは言うまでもない。ちなみに、津波の高さの3mは「大津波警報」と「津波警報」の境目で、これ以上津波の予測が高いと「大津波警報」になるところだった(大津波警報は、過去30年までさかのぼっても、東日本大震災と、1993年の北海道南西沖地震でしか出たことがない)。

実際には、仙台港で観測した1.4mが最大で、予測よりはるかに小さかったのは幸いだったと言えよう。

さて、報道発表を見ると、地震規模はM7.4(速報値の7.3から修正)で、これは阪神淡路大震災(M7.3)や、今年4月16日に発生した熊本地震の本震(M7.3)とほぼ同程度。震源地は福島県沖、震源深さは25㎞(速報値の10kmから修正)。発震機構(地震のメカニズム)は北西-南東方向に張力軸を持つ正断層型(速報)となっている。

注目すべきなのは震源深さと発震機構だ。2011年3月11日の震災は、震源深さが10kmだったが、今回の地震はやや深いところでの発生だ。発震機構も、北米プレートと太平洋プレートの境界より西側(北米プレート内部)の地震であるにもかかわらず、正断層型である点だろう。北米プレート内部で起きる東日本大震災の余震は、従来、逆断層型、震源深さ10kmのものがほとんどだったことを考えると、熊本地震、鳥取地震という2つの大きな地震を経て、東日本大震災の余震も、少しずつ発生の仕方が変わってきている印象を受ける。

とはいえ、気象庁がこの地震を東日本大震災の余震としている点について、当ブログは基本的に異論はない。北西-南東という張力軸の方向も、東日本大震災の圧力軸の方向(西北西-東南東方向)と近く、プレート境界の動きに引きずられた形での地震と考えられるし、今日の地震の9日前、11月13日にニュージーランドで地震が起こっていることも3.11と共通性がある。あのときも、2月下旬にニュージーランド地震が起きた後、ほぼ20日後に東日本大震災が起きている。ニュージーランドと三陸沖は、同じ環太平洋地震帯の上に位置しており、この2つが連動することは別に不思議ではない。と言うより、連動することがむしろ当然と考えておかなければならないのである。

注意しておかなければならないのは、比較的規模の大きい余震である。気象庁は、1週間程度、今回の地震と同程度の余震のおそれがあるとしている。だが、3.11の2日前――2011年3月9日にも、M7.3、つまり今日の地震と同規模の前震が発生している。M7.3といえば、当時としては阪神淡路大震災くらいしか前例がなく、よもや数日後にこれを上回る本震が来るなどと思っていなかった。だが、3月9日のM7.3で地殻のストレスがある程度放出されたはずなのに、その後も余震が収まらず、3.11につながっていった。

地震発生履歴を見ると、今朝のM7.3の後も福島県沖で活発な余震活動が続いており、嫌な感じがする。震源がプレート境界上ではなく、それよりやや西側の北米プレート内である点が3.11と違っており、内陸型地震ではM8を超えるものは想像しにくいが、それでも今年8月には、三陸沖のプレート境界で、M6.0規模の地震も起きている(参考)。プレート境界のずれを今朝の地震が誘発する可能性は否定しきれない。

そういうわけなので、今朝、強い揺れに見舞われた地域では、同程度の余震はもちろん、今後数日内にこれを上回る「本震」が発生する可能性も念頭に、厳重な警戒を続けてほしい。

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