安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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【金曜恒例】反原発北海道庁前行動(通算330回目)でのスピーチ/去りゆく高橋はるみ知事へ贈る言葉

2019-03-23 11:57:12 | 原発問題/一般
 皆さんお疲れさまです。

 昨日、いよいよ北海道知事選が告示されました。高橋はるみ知事、あなたの任期もあとわずかを残すのみです。そこで今日は、昔流行った歌の歌詞ではありませんが、去りゆくあなたへの贈る言葉を申し上げたいと思います。

 私は、札幌に来る前の静内時代も含め、この道庁前行動に40回ほど参加をしてきましたが、この道庁前行動も、脱原発の実現そのものも、主役はここに参加していらっしゃる皆さんだと考えてきたので、参加者の皆さんのほうを向いてスピーチするように心がけてきました。その結果として、道庁にも、そして北海道政トップのあなたにも常にお尻を向けて話す形になってしまいました。そんな私の失礼をまずお詫びしなければなりません。

 でも、そんな私にも言い分があります。私があなたにお尻を向けて話をしてきたのは、あなたが私たちに振り向いてくれないからです。人は自分のほうを振り向いてくれる人に興味を持つことは、様々な実験で明らかにされています。自分のほうを振り向いてくれない人には、どうしても自分もお尻を向けててもいいや、と思うようになっていきます。人間とはそんなものです。

 あなたが道政トップの知事を務められていた間、北海道はまさに失われた16年としか言いようがありませんでした。道庁職員の給与を引き上げるよう人事委員会が勧告しても完全実施せず、自分だけはしっかりと高い給与を受け取ったことは自分に甘く、他人に厳しくあるべき公務員としてまさに模範的行動です。

 あなたは前の知事から「試される大地」というキャッチフレーズを引き継ぎましたが、まさか私たち道民があなたに試されることになるとは夢にも思っていませんでした。銀行も、JRなどの鉄道路線も、そして地方からは人口までじわじわと減ってゆき、北海道はすっかり試されすぎてダメになった大地へと姿を変えていきました。

 あなたを支持する人の支持理由1位は「目立った失策がない」で、あなたを支持しない人の不支持理由1位は「目立った実績がない」でした。この評価は表裏一体のものであり、支持する人もしない人も、あなたが何もしていないという点では意見が一致していました。

 公務員の世界は減点主義と言われます。先に失敗をした人から減点されて出世レースを脱落してゆき、最後に残った1人がトップになる。そんな世界で生き残るには減点されないこと、減点されないためには失敗をしないこと、そして失敗しないためには何もしないことが一番です。あなたは知事として、この公務員の掟に忠実に従い、ついに16年間何もしないで乗り切りました。並大抵の努力でできることではありません。公務員が定年まで無事に勤め上げる秘訣は「休まず遅れず働かず」だといわれた時代もあります。今からほんの20~30年前までそんな時代だったのです。もし時代がもう少し古ければ、あなたは模範的公務員として表彰されていたと思います。

 原発・電力政策でも、あなたの「休まず遅れず働かず」ぶりは遺憾なく発揮されました。昨年9月の胆振東部地震で全域大停電(ブラックアウト)が起きた原因が、発電量全体の4割を苫東厚真火力発電所だけに依存するという、極端な電源集中政策にあることがこの間、明らかになってきました。しかし、それでもあなたは何もせず、苫東厚真への電源一極集中を放置し続けています。大停電が起きたのが、道民にとって冷暖房が要らない秋だったことは不幸中の幸いでしたが、もしこれが真冬の猛吹雪の時に起きていたらどうなっていたでしょうか。ホワイトアウトにブラックアウトなんてシャレにもなりません。そんな事態を招いたあなたを私は一刻も早くノックアウトしたかったのですが、その望みもかなわないままタイムアウトを迎えてしまったことが残念でなりません。

 あなたは昨年12月22日、「公共交通の利用促進に向けた道民キックオフフォーラム」の席上で「来年からは中央に行くので楽になる」と仰いました。まだ国会議員に当選してもいないのに当選後を見据えるなんて、すばらしい先見の明をお持ちだと思います。何よりも私が感動したのは、道内経済界や企業経営者、そして道民の皆さんが大勢いらっしゃる公開の場で堂々と「楽になる」と仰るその度胸と図太い神経です。せめてその度胸、図太い神経の半分でも私にあれば、違った人生が開けていたと思います。北海道を出て行く前に、あなたのその図太い神経の一部をお土産として私たちに残していただけるようお願いしたいと思います。

 中央に出られても、あなたは模範的公務員として「休まず遅れず働かず」を貫かれることでしょう。閣僚にもならず、自民党の役職にも一切就かず、質問もせず、政府与党提出法案の「自動賛成マシーン」として働くのは、あなたに最も合った、まさに天職だと私は思います。採決のたびに立ったり座ったりを繰り返すのは、スクワットをするのと同じできっと健康にもいいと思います。国民の税金を使って、国会議事堂でスクワットをして身体を鍛えていただき、長生きをして、何もせずに道民の税金からたっぷりもらった知事の報酬に続き、国会議員の報酬も国民の税金からたっぷり受け取っていただきたいと思います。

 さて、今度の知事選挙、争点は泊原発再稼働、そして鉄道の路線問題とカジノ誘致問題です。略すとJRとIR、そして原発は英語ではNewclear Power Plantですが、原発から出る放射線は英語で言うとRadiationです。JRとIRとラジエーション、つまり3つのRが争点だと、私はあえて申し上げたいと思います。

 私たちは、泊原発もカジノも要らない、そしてJRの路線は残して道の将来のため活用していくと言ってくれる人を知事にするため全力を尽くします。新しい知事のやることがあまりにひどすぎて、「これでは何もしないだけまだ高橋はるみさんの方がよかったよね」と知事選後わずか2~3ヶ月であなたのことを懐かしく思い出す……そんな事態にだけはならないようにしたい。それが今、この道庁前にいる人たち共通の願いだと思います。そのために皆さんとともに頑張ります。高橋はるみさん、最後まであなたは振り向いてくれませんでしたが、最後にちょっとだけ道庁に顔を向けたいと思います。私からの最後の言葉、聞こえましたか?

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