安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

国民の大多数が反対する中、川内原発が再稼働

2015-08-11 23:27:49 | 原発問題/一般
川内1号機が再稼働=新規制基準で初―「原発ゼロ」終わる・九電(時事)

8.10 現地報告 : 川内原発ゲートの真ん前に私たちは立っていた(レイバーネット日本)

多くの国民が原発即時廃炉を願い、再稼働に強く反対する中、九州電力川内原発1号機が11日に再稼働した。当ブログは、3.11を福島で過ごした者として、原発再稼働に強く反対してきたし、原発に賛成する者はたとえ親族でも敵と見なすと、再三にわたって警告してきた。警告を無視し、東日本大震災と原発事故の起きた「11日」に原発を再稼働した九州電力に対し、満身の怒りを込めて抗議する。

当ブログを日常的に巡回し、原発問題にも関心を持っている多くの読者の方は、原子力規制委員会が定める新「規制基準」なるものが、およそ「安全基準」の名に値しないことなどとっくにご承知であろう。田中俊一・原子力規制委員長みずから「安全とは申し上げない」と宣言した規制基準、国際原子力推進マフィアの総本山であるIAEA(国際原子力機関)からさえも指弾されるような世界「最低水準」の安全基準など、当ブログとしては論評にも値しない。

3.11前と同じように、彼ら「原子力ムラ」の言動はすべてがウソ、ごまかし、はぐらかしに満ちている。3.11以前には「建前」として、一応は維持してきた「安全神話」も崩壊した今、彼らのできることは事故が起きることを前提として、できるだけ被害を(彼らの言うところの)「最小限」に抑えることくらいだろう。

とはいえ、避難計画すら不十分なまま原発再稼働を容認する連中に期待などしてはならない。彼らのいう「最小限」とは、事故の被害を最小限に「食い止める」ことではなく、最小限である「ように見せる」ことだ。福島の事故から「学んだ」彼らは、遠くない将来起きるであろう2度目の原発事故では見事にこの仕事をやり遂げるであろう――ウソ、デマ、ごまかし、隠蔽、はぐらかしによって。

原子力ムラの言うがままに再稼働に同意した鹿児島県、薩摩川内市の「推進派」諸君に警告しておこう。次に起こるであろう原発事故では、福島では避難区域になった事故原発から20km圏内ですら避難対象とはされないであろう。避難者は原発事故の象徴的存在であり、目に見えない放射能被害を「可視化」してくれるほぼ唯一の存在だ。だからこそ国や福島県は、どんなに汚い手を使ってでも避難者を潰しにかかったのである。しかし、最終的に避難者を抹殺することは彼らにはできなかった。この経験に「学んだ」国・自治体は、次の原発事故では「初めから避難者を生まない」ことを至上命題とするであろう。規制委員長みずから安全性を否定するような「基準」での原発再稼働が意味するもの――それはずばりこういうことだ。「原発事故はまた起きるであろうが、命より大事なカネには代えられない。事故が起きたら、キミたちには死んでほしい」。

これが、原発推進派、命よりカネの経済界、そして安倍政権に連なるろくでなしどもの本音である。このような非人間的な社会から日本の市民が解放されたいと願うなら、対話の通じない彼らを叩き潰すしかない。そしてそれが私たちの使命である。

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