気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

山の日に想う

2016-08-11 07:30:20 | 日記
奈良の今朝の気温は19℃、湿度も低く
爽やかな朝、山に避暑に来たみたいです。
そうでした、今日は新しい祝日『山の日』です。
当初、お盆に続く12日を考えられていたそうですが、
御巣鷹へのJAL機墜落で500名以上の方々が(合掌)。
この日を避け11日になったと言われております。

いまは、墓参りに向かうため、
家の片づけ中なのに、さぼっています。
朝のコーヒーを飲みながら、パソコンを開き
山の写真を眺めておりますと、
2003年8月に登った立山のフォルダーが目に留まりました。
立山から剣方面?
室堂・みくりが池(2450m)
それを見ておりますと、
ここからまだ年数が遡るのですが、
三十数年前、まだまだ元気だったそれぞれの両親を連れ、
孫も一緒に、立山に登拝させていただいたことを思い出しました。
あそこが痛い、ここ痛いと言っている私
両親と同じような年齢になったんですね。
立山・雄山(3003m)
立山・別山
来年に、孫を連れ、立山登拝旅行を計画しようかなー
  

消壺の灰も大事に集めて、湿し灰に

2016-08-10 06:27:11 | しつらえ
最近、驚いていることがあります。
湿し灰(しめしばい)の作り方を教わりました』が、
拙い当ブログの人気記事上位に挙がり、とうとう
新しい記事を押しのけなんと一位にまで。
(最近の記事はマンネリなのでしょうか、反省)

昨夏はメモ書き程度にただ書いていただけ
来年も思いだせるかなーという軽い気持ちが・・・
参考にしていただき、本当に有難いかぎりです。

本当は今年も使った炉灰で「湿し灰」を
7月下旬、土用に入ったらと作らないと思いながら、
土用に入ってからも、天気と時間に恵まれず、
8月に入ってからは、あまりの酷暑で
やる気になれず、あっという間に立秋になりました。

気を取り直して、「炉・風炉の手入れ」で生じる
燃えカスや消し炭を保存しておりましたが、
もう一杯に・・・(少量なので簡単かな)
それだけでも綺麗にして、湿し灰にしましょう。
今年も手順を書いておきますので、ご覧ください。

まずは、消壺灰を目の粗い篩にかけ、ごみと炭を取り除き
湿し灰用の灰と使えそうな小炭に、
炭も高くなりましたから大事に分けました。

相方から”どこに使うの?最終的にはゴミ箱じゃないの”
癪に障りますが、我慢。さあ、どうしましょうかね。


灰に水を入れ溶かして、細かい目の篩で漉し
しばらく静置し、上澄みを捨てます。

次に沸騰した濃いめのほうじ茶を入れ
撹拌すると、灰汁、粉炭が浮いてきます。
それを料理用のあく取で丁寧に掬い
しばらく静置、上澄みを流します。
沸騰したほうじ茶・・・を繰り返します。


木箱の上にダンボール、さらに上にバスタオルを引き、
太陽が当たるところに置きます。

その上に、分離した灰を広げて二時間ほどしたら、
(そのままでは、コンクリートみたいに堅くなりますよ)
両手で揉むようにすり合わせてください。

またそれを均一に広げ、
太陽に当て二時間ほど放置しますと、
9割程度乾燥が進みます。
同じようにまた両手で揉んで細かくします。
最後に、揉んだ灰を目の粗い篩にかけると完成です。

思っていたより良い湿し灰になり、
有難いことに大切な湿し灰が増えました。
再び命を与えることが、もったいない精神にも繋がり、
お茶の心の奥深さを覗かせていただいた気がしました。
小さな楽しみに繋がる良い経験になりました。

でも灰を触る時は、必ずゴム手袋着用して下さいね!。

お盆前最終のお稽古も葉蓋で

2016-08-09 12:01:33 | お稽古
今日も朝から晴天で猛暑日との予報、
71年目の長崎での平和祈念式典の日でもあり、黙祷。
昨夕は西の夜空に月齢5の三日月が煌々と光輝いており、
台風5号の影響なのでしょう。
今週末のペルセウス座流星群も楽しみになりますね。

もう旧七夕も過ぎてしまいたが、お盆前の最後の稽古で
暫らく、お稽古は休みになります。
先週に続けて、2か月のベビーと一緒のお稽古でした。
産後二度目のお稽古ですが、
先週の経験?もあり、少しすると寝入ってしまい、
助っ人も不必要(抱けるのを楽しみにしていたみたく)で
親孝行さんですね。
先週の様子
お稽古は一日遅れですが『葉蓋の扱い』をさせて頂きました。
庭の梶の木から、運びの水指に用いる末廣籠花入れの
受筒に合う大きさの葉を採りました。
 
床に花は、庭に咲く紫と白の木槿、杜鵑草、吾亦紅と金水引で
ベビーに合わせて、精一杯飾ってみました。
梶の葉の歌をしやぶりて這ふ子かな
         一茶 「七番日記」
来年のこのお稽古にも、一緒にいらしてくださいね。
でも静かにしてくれるでしょうか。フフフ
 
なお葉蓋の扱いでは、
葉は葉表を上に向け、葉柄を手前にして用いますが、
酷暑に手水鉢の、水の涼を保つために覆ったともいわれ、
『一時の涼』を感じて下さったのでしょうか。

「茶カブキ之式」で執筆者に

2016-08-08 07:08:10 | お稽古
最近散歩の際、草藪の中で
ひっそりと咲く花に出会えました。
 
花は白く、藪茗荷に似ており、
葉っぱがラン系、ノシランにも似ておりますが・・・
『シロバナヤブラン』というそうです。
調べるのに、苦労しました。というのも
葉の形と花で探してもヒットしません。
ラン科ではなくユリ科だったのです。
見た目や、名前に誤魔化されそうです。
いい加減な知識ではに通じませんね。

昨日のお稽古、『茶カブキ之式』を紹介します。
事前学習も中途半端ですが、どうなったのでしょうか。
今は、無学宗衍和尚の偈頌をかみしめております。
千古千今裁断舌頭始可知真味
”本当の味は、その舌頭を断ち切ってこそわかるもの”
近鉄奈良駅前の行基さん
立秋の昨日の奈良、午後三時で36.9℃の酷暑の中、
『茶カブキ之式』のお稽古
一年前は、三客で三服正解で『全』となり、
茶カブキ記をいただくことができましたが、
今年は?。
早く行って準備をしなければと思い、
早めに着物を着て先生宅へ。
でも中庭にまで、水が打たれて、
お道具もすべて出ており、
炭が熾り、釜もかかっておりました。
床には宝珠籠に秋海棠、金水引、藪みょうが、
撫子、藤袴に似た藤紫の花が、精一杯の姿で入り、
『一期一会』の生きざまを見るように感じました。

お茶を三種漉してそれぞれ小棗に入れ
茶カブキ盆にのせ棚に飾り
お茶碗、建水、名乗り札を準備します。
先生にご挨拶に続き、今月の利休百首を、
言葉そして、黙祷後お稽古が、はじまりました。
一回目は見学に、拝見させていただいておりますと、
亭主、執筆者、客それぞれの所作が、新鮮で
どの役に注目したらよいのか・・・
やはり花月は見るよりも、実際に動いてみるものですね。

二回目で執筆者となり、「茶カブキ記」を書くことに。
実際に執筆者をしてみますと、執筆者の動きがわかり、
記の書き方も、しかりになります。

なお「茶カブキ之式」だけですが、
「日付」と「場所」の記入を忘れてはいけません。
精進あるのみ。

錦玉羹を「夏祭り」との答えで

2016-08-07 07:08:55 | 主菓子とお干菓子
今朝の出稽古は大先生の一年に一度の「茶カブキ之式」に、
愉しみで、前回は三服とも当てることが出来たことから
今年もと、意気込み事前学習を。
「七事式五」を取り出したまではよかったのですが・・・
”起源は鎌倉末期、中国から伝わった「闘茶」で、
 「茶の湯」の先駆けとなるが、その後紆余曲折の後
 17世紀「千家七事式」に茶道の一部に取り入れられた由
 無学宗衍和尚の偈頌
 「千古千今裁断舌頭始可知真味
 ”古に今に舌頭を裁断して 始めて真味を知るべし”と、
 本当の味は、その舌頭を断ち切ってこそわかるもの”
数ページもめくらぬうちに、・・・スースーッス
眠気を断ち切ってこそわかるもの」になりますね。
気を引き締めて行かなければなりません。

さて昨日の自宅稽古の話なのですが、
盆前、皆様忙しいのでしょうか、二人の予定が一人に
この方に気付かされたことがあります。
先月の30日に頂いた拓本「かまづかの」は鎌の柄を指し、

小間に飾っておりますが、
その植物は真紅の色に染まり別名、葉鶏頭(ハゲイトウ)
漢名では雁来紅と名付けられています。

また葉月最初の主菓子には、フランボワーズとサクランボを入れ込み、
紅色に染まる錦玉羹になりました。
その時は、単純に「鶏頭 」と名付けておりましたが・・・
今朝のお稽古においでの方にお聞きしますと、
まあなんと「夏祭り」と返されました。
(なんと、若い方は頭が柔らかいですね)

私は「鶏頭」と付けたことを思い出せず、
それもいいですねっと・・・・(いいかげんですね)
帰られてから、この二つの色『紅』の相同性に気付きました。
さらに床には

床には、昨年植えた八重の木槿と白木槿、萩、ミズヒキと

暑い夏の最中にかまわず、咲きだした吾亦

紅色に彩られたお稽古場になりました。 
元上司にこの季節、お会い出来たことから、
『紅』への不思議な縁(えにし)が生まれており、
一期一会に感謝です。
主菓子は「かまづか」よりも『雁来紅』がbetterですが、
『夏祭り』も捨てがたいですね。

朝鮮槇を玄関に(訂正)

2016-08-06 08:10:04 | しつらえ
「高野槇」ではなく『朝鮮槇』とのご指摘があり、
加筆、修正いたしました。訂正して再掲載します。8/10

奈良も今朝の最低気温は25.3℃初めての熱帯夜に、
通りで、あっという間に室温は29℃越えです。
TVでは真夏の太陽が照りかえる広島での
平和祈念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)
を映し出しております。
繰り返してはいけないあの日、心に。
そして長崎もです。黙祷、黙祷。

朝玄関を開けると、クマゼミがひっくり返っており、
びっくり!
小さな庭にも、アブラゼミの羽や死骸が、
季節が進んでいるのですね。
  
セミの寿命は一週間って思っていたのですが、
野生のセミは、3週間から1ヶ月以上生きると・・
  
輪廻転生』という言が・・・

もうすぐ、旧盆ですね。
お盆に、神棚やお墓などにお供えする『高野槇
学名は、Sciadopitys verticillata
    Sciadopitys : コウヤマキ属
    verticillata : 輪生
不思議な学名なのですね。
和名も、どうした経過で名付けられたのでしょうか
本来は神仏の献花として用いられるのですが、
やや高価で、流通量も少ないのだそうです。
代用品として、生け花では、長持ちするイヌツゲの園芸種
朝鮮槇』が使われるのかもしれません。
今年は床ではなく、玄関に活けていただきました。

この暑さですが、持ちますように
  
朝からお稽古の予定、早く準備をしなくては

雁来紅

2016-08-05 13:38:16 | 季節の花々
ここ数日奈良南部では警報も出るくらいの急な雨なのに、
奈良市付近では黒い雲が一時かげるのみ、一雨ほしい。
若草山遠望
というのも、屋根が焼けているのか、外の気温が高いのか
午後10時窓全開の寝室は30℃から下がらず、
この夏初めてエアコンをON、とうとうしてくれました。
(私は腰湯をしているので、すぐ眠れるのですが)
朝起きたら、だるーい
なにもしたくありませんーーーが
こんなにも暑いのはイヤですが、梅干しにとっては最良!
梅干しの土用干し、梅をひっくり返さなくては
一つ一つ丁寧にカビがないかを確認し、裏返しをします。

浮き出た塩の結晶がひかり、色も濃くなり一様に。 
8/5⇐7/30
梅酢につけ直して、そろそろ終わりですかね?。
梅干の稍々皺出来て干されけり』 
                  虚子
この梅干しの色を見ていて、思い出しました。
なかなかこの色まではできないでしょうが、

この花は雁来紅(がんらいこう)という漢名で、和名では
葉鶏頭(ハゲイトウ)、鎌柄(かまつか、かまづか)
開花時期は7~10月で真紅の花を咲かせます。
その「かまづか」から始まる歌碑の拓本を、元上司との
楽しかった会食のおり、頂いておりました。
嬉しいことに、116基もある淡路島の「文学の森」の中から
奈良を愛された『会津八一』の歌碑の拓本です。
(私が八一好きなこと御存じだったんですね)
八一は、この雁来紅の丈が高く、鮮やかな紅色を好み
ご自分でも栽培されており、そして亡くなるまで
山行集の「雁来紅」のこの歌を愛吟し揮毫もされております。
作品は1998年の淡路島「文学の森」への拓本旅行時のもの
なんと、ご自分で額装・軸装までして頂いております。
 
雁来紅第8首
かまづか の したてる まど に ひぢ つきて
      よ を あざけらむ とごころ もなし

かまづかの下照る窓に肘つきて世をあざけらむとごころもなし
意味としては
”葉鶏頭が赤く美しく照り映える窓に肘をついて、
 世間を嘲笑うような鋭いしっかりした心は今の私にはない”
当時の厳しい世情のなか、穏やかになられた61歳の心境が
うかがえる歌ですね。
 
でもなぜ中国では『雁来紅』と名付けられたのでしょうか?
が飛してくる秋になると、
その葉が美しい色に染まるところからだそうです。
『枕草子』で清少納言は、
「かまつかの花 らうたげなり 名ぞうたてあなる
       雁の来る花とぞ 文字には書きたる」と
明後日八日は「立秋」です。
こんな風景がみられることでしょう。
『炎ゆる葉を垂れて日暮の雁来紅』青柳志解樹
少し早い?ですが、頂いた嬉しさからフライングに。

昼顔も萎れ真昼の蝉はお休み中なのに

2016-08-04 14:50:03 | 季節の花々
今日は関西が日本で一番暑いとTVが告げており、
ここ奈良も昨日同様に最高気温は35℃になります。
家の床の朝顔の香合をしつらえておりますが、
暑さにめげずに咲いております・・・・

昨日のことですが、こんな暑さでは家に居りたいのですが、
外せない用事で、シブシブ出かけることになり、
10時頃汗を拭き拭き急ぎ足で駅まで向かう途中、
公園では、強い日差しを浴びて昼顔が咲いておりました。
ゆき疲る駅の昼顏生の緒のあまれるかたへまた急ぐべし
              山中智恵子『紡錘』より
7/18一輪咲き始め
漏斗状の清楚な淡紅色の花が、昼開いて午後萎み
昼顔』の別名は「旋花」「鼓子花」と(茶道大辞典より)
あれっ『蓉花(かほばな)』という別名が万葉集に
あったはずなのに?・・・思い出せません
調べてみると、万葉集では、この「容花」以外に、
「貌花(かほばな)」や「可保波奈(かほばな)」などとして詠われ
いろんな説が唱えられております。
 ①単に「美しい花」説。
 ②カキツバタ説。
 ③オモダカ説。
 ④ムクゲ説。
 ⑤アサガオ説。
 ⑥ヒルガオ説・・・有力な説だそうです。
これから分かることは、特定の花を指しているわけではなく、
美しくて漏斗状の花の形を美人の顔に例えたものなのでしょうか。
有力な説として万葉集の巻八(281)に大伴家持を示します。
高圓之 野邊乃容花 面影尓 所見乍妹者 忘不勝裳
「高円(たかまど)の 野邊(のべ)の容花(かほばな)
 面影(おもかげ)に 見えつつ妹(いも)は 忘れかねつも」
”高円の野辺の容花のような、あなたの面影が忘れられないの”と  
さて、野辺に咲く「かほばな」の正体は、何でしょうか、 
皆さんは、どう思われますか?

正午前には、用事を済ませ、照りかえる帰り道、
あまりの暑さにでしょうか、もう萎み始めております。
 
でも公園の林の中に入ると、
日陰で風が通り抜け、やや涼しく感じます。
あれほどやかましかった蝉しぐれも、ぴたっと止んでおり、
一本の桜の木には、こんなにもたくさんのアブラゼミが、
気持ち悪いほどですね。
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私も、夏の暑い昼間はエアコンの効いた部屋で、
蝉のようにお昼寝をしたいものです。

旧暦の七夕は葉蓋の扱いにて

2016-08-03 17:02:21 | お稽古
玄関の額『飛天』さんを掲げてみて、不思議な縁を感じました。
七日は旧暦の七夕(正式には今年は九日)になります。
古代中国の七夕伝説は、織女と牽牛の物語ですが、
日本にも伝えられ、
お話しの似た奄美地方に伝わる「天の羽衣」の伝説と一緒になり、
羽衣伝説』として日本各地(余呉湖、丹波や美保の松原等)で
後日談を含め種々のパターンで語り継がれております。
里帰りされた額の飛天=天女さん、七夕に絶好のタイミングで、
戻ってこられました。

ということで、昨日のお稽古のしつらえは、『七夕尽くし』
軸は禅語の「瀧直下三千丈」からで、
天の川が落ちてきたのかなっーて、思われませんか。
 
香合は「朝顔」、古代中国の七夕伝説の『牽牛』が関係し、
アサガオは別名『牽牛(けんぎゅう)』で、花は『牽牛花』
『牽牛』は、鷲座のアルタイルで和名の「彦星」にあたり、
こと座の1等星ベガは和名の『織姫』でしたね。

また先日まで出していた蜑小舟香合(あまのおぶねこうごう)
この七夕の時期にぴったりなんですよ。
本家は美保の松原の「松」から造作されておりますから。


お稽古は七夕ということで、薄茶点前だけの
梶の木の葉で「葉蓋の扱い」に。
昨年は梶の木が若く、葉も小さくてあきらめ、
ツワブキで代用しましたが、
今年はなんとか間に合う大きさにまでなりました。
 
葉蓋は第11代玄々斎が、好みの末廣籠花入れの受筒に、
梶の葉を蓋にして水指に使用されたのがはじまりになり、
なお運び点前で木の葉を蓋にするため、水指は塗以外に
陶磁器でもいいのですが、大きな水指はだめですね。

お茶碗は、織女の象徴として糸巻きの茶碗(仁清写し)を、

そして、九星が意匠化されている
亀蔵棗(きぞうなつめ)できまりです。

本当に間に合って、喜んでおりまーーーす。

拓本の飛天さんは額に収まり里帰り

2016-08-02 17:09:18 | しつらえ
朝からの蝉の合唱で起こされ、今日もきっと暑くなります。
お昼からのお稽古の準備に小庭に入ると、蜜柑の木の廻りを
キアゲハが舞っており、あわててカメラを
なかなか一所に停まってくれません。
 
やっと撮れたのは、パセリの終わりかけの花房にて。

もう一つ舞っているもの、玄関にあります。
先日の元上司から頂いたもので、「飛天の拓本」です。
「天女」はシルクロードの敦煌石窟にたくさん描かれ、これは
彩雲に乗り、長いリボンをつけ金冠と宝石で飾りつけた姿で、
足をあげて、ステップを踏み舞い踊る「舞天」と、
琵琶を反対に持って背負って弾いている
有名な「反弾琵琶天女」を現しております。
 
実は、1988年に開かれた「奈良シルクロード博覧会」で
買い求めた敦煌石窟の「飛天の拓本」を、
趣味にされている拓本だったので、何気なく
お贈りした一枚の拓本でした。メールで、
それを額に仕立てたので、もらってくれないかと。
恐縮するばかりで、本当にありがとうございます。
お会いした元上司、傘寿を越えられても増々お元気、
でも元気な間に、整理整頓なのでしょうか?
嫌な言葉なのですが、『終活』を始められたのでしょう。
私もこういう風に年を重ねたいものとの思いを強くしました。

あんな紙切れが、りっぱになり戻ってきました。
この天女一見すると、芸術の神様「弁財天」や「伎芸天」と
類似性があるようですが・・・あくまで天女だそうで
また薬師寺東塔の水煙の天女にも似ていませんか
 

早速、玄関に飾らせていただき、
いつもとは違う雰囲気で、皆様をお待ちしております。

すみません、8/4加筆訂正しております。