1 第39回国際福祉機器展 H.C.R.2012
9月26日(水)から9月28日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-21-1)で開催された。
メイン会場は、東ホール1~6だ。国際シンポジウムは会議棟6階の会議室、H.C.R.セミナーは会議棟6、7階の会議室で開催された。
3日間の延べ参加者数は、108,505人【注1】。3年前の107,911人とほとんど変わっていない。ちなみに2008年は120,773人だから、2009年に2割減少し、その減少した数値が固定して今に至っているわけだ。
出展は、15か国・1地域から548社(国内490社、海外58社)、20,000点。3年前は491社(国内438社、海外53社)だから、こちらは増加している。ただし、2008年は530社(国内479社、海外51社)だったから、ようやくリーマン・ショックより前の数値に戻った、ということかもしれない。
【注1】以下、「H.C.R.2012会期速報」に拠る。
2 ロボットたち
(1)「シュエッティベア」 (アシストワン)
音声に反応して、体を上下に動かす。人が喋ると、真似をする。「あそぼ」などの発話もある。認知症高齢者にも対応する。
ネットにはver.2が紹介されているが、H.C.R.で展示されていたのはver.3らしい。単4乾電池3本使用。2,980円。2,980円(会場で購入すれば2,000円)。
(2)「うなずきかぼちゃん」(ピップ)
高齢者向けコミュニケーション型ロボット【注2】。
昨年11月に発売開始。累計3,300台を発売。3歳の男の子という設定、見た目と反応の可愛らしさが多くの高齢者のハートを掴んだ。
音声や光、動きなどを感知する5つのセンサーとスイッチが内蔵され、触ったり話しかけたりすることで400のフレーズから言葉を発してコミュニケーションを行う。話しかけると、言葉が途切れたことを認識してから、うなずきながらしゃべり出す。コミュニケーションを深めるほど、発する言葉も増えていく。なでたり、抱き上げたりすると、喜びの反応を見せる。「朝ご飯食べた?」など時間帯の概念を持たせた発話、「おばあちゃん、だっこ」「ねえねえ、一緒に笑おう」など会話やふれあいを促すフレーズ、また季節に応じた歌も歌う。
時間帯や季節に応じた会話ができることで、独居高齢者の生活リズム安定の支援も期待できる。
使用者への呼びかけは、「おばあちゃん」「じいじ」など8種類から選択できる。
ピップと大阪市立大学医学研究科が昨年行った共同研究によれば、独居高齢女性34名を①「うなずきかぼちゃん」使用群、②発話機能を欠く「うなずきかぼちゃん」使用群に分けて2ヶ月使用してもらったところ、①に認知機能の向上、生活意欲の上昇、ストレス軽減などの効果が検証された。
21,000円。
【注2】以下、記事「ピップ 会話ロボ「うなずきかぼちゃん」HCRで実演」(2012年9月10日付け「シルバー産業新聞」)に拠る。
【参考】
「第28回 高齢者向けメンタルケアロボ「うなずきかぼちゃん」開発物語(後編)」
「「うなずきかぼちゃん」キャンペーン」
(3)生活支援ロボット(HSR:human support robo)(トヨタ自動車)
円筒形の胴体に1本の腕がついた簡素な姿だが、声やタブレット端末での指示で棚や床にある薬やリモコンなどを運ぶ【注3】。
2006年に開発に着手。肢体不自由者のそばで物を拾うなどの補助をする「介助犬」ならぬ介助ロボットが目標。腕を1本にして、最小の状態で高さ83cm、直径37cm。大きさを抑えたのが特徴だ。背を伸ばせば高さ150cmくらいにある物もとれる。
通信機能を使って、離れたところにいる家族らが遠隔操作でカーテンを開けることもできる。「頭」の部分にある画面を通じ、テレビ電話のように対話もできる。
実用化をめざして研究中。
【注3】以下、記事「介助犬のようなロボ開発 トヨタが生活支援向け」(朝日新聞デジタル記事2012年9月24日12時09分)に拠る。
【参考】
「トヨタ、家庭内での自立支援に向け円筒型の生活支援ロボ開発」(日刊工業新聞社)
【資料】H.C.R.展示品の種類
(1)福祉機器
(a)移動機器、移動補助製品
手動車いす、電動車いす、電動三輪・四輪車、自転車、介助車、歩行器・歩行補助車、杖、ストレッチャー等移動器具、移乗補助機器、床走行リフト、固定式・据置式リフト、障害者用自動車運転装置、車いす等用福祉車両、入浴用特殊車両
(b)ベッド用品
ベッド、マットレス、床ずれ防止製品、サイドテーブル、介護用シーツ
(c)入浴用品
浴槽、入浴用チェア、滑り止め用品、浴槽台、入浴用リフト
(d)トイレ・おむつ用品
ポータブルトイレ、便器・便座、防臭剤・消毒剤、おむつ
(e)日常生活用品
いす・座位保持/立ち上がり補助用品、テーブル、家具、洗面台、食事用具・食器、キッチン、調理器、高齢者・障害者向け食品、衣類、靴、着脱衣補助具、介護関連用品
(f)コミュニケーション機器
補聴器、緊急通報・警報装置、障害者用ワープロ・コンピュータ、点字プリンター、OA入力・操作補助具、障害者用ソフトウェア、拡大読書器、福祉電話、ファクシミリ、携帯会話補助器、視覚障害者用誘導シ
ステム
(g)建築・住宅設備
スロープ、手すり、エレベーター、段差解消機、階段昇降機
(h)リハビリ機器
歩行等訓練機器、リハビリ用教材・機器
(i)義肢・装具
(j)防災用品
(2)施設用設備・用品
施設用床材・壁材、洗濯機・乾燥機、消毒機、脱臭器・空気清浄器、介護従事者用衣類
(3)在宅・施設サービス経営情報システム
在宅・施設福祉サービス事業運営に関する財務・経理等のコンピュータシステムケアプランシステム・介護保険法・障害者自立支援法関連事務のコンピュータシステム
(4)介護予防機器
筋力トレーニング機器、身体機能訓練機器、口腔ケア用品
(5)出版・福祉機器情報
福祉・介護・リハビリ・保健関係書籍、情報誌、新聞、放送通信、福祉機器関連 web サイト
↓クリック、プリーズ。↓
9月26日(水)から9月28日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-21-1)で開催された。
メイン会場は、東ホール1~6だ。国際シンポジウムは会議棟6階の会議室、H.C.R.セミナーは会議棟6、7階の会議室で開催された。
3日間の延べ参加者数は、108,505人【注1】。3年前の107,911人とほとんど変わっていない。ちなみに2008年は120,773人だから、2009年に2割減少し、その減少した数値が固定して今に至っているわけだ。
出展は、15か国・1地域から548社(国内490社、海外58社)、20,000点。3年前は491社(国内438社、海外53社)だから、こちらは増加している。ただし、2008年は530社(国内479社、海外51社)だったから、ようやくリーマン・ショックより前の数値に戻った、ということかもしれない。
【注1】以下、「H.C.R.2012会期速報」に拠る。
2 ロボットたち
(1)「シュエッティベア」 (アシストワン)
音声に反応して、体を上下に動かす。人が喋ると、真似をする。「あそぼ」などの発話もある。認知症高齢者にも対応する。
ネットにはver.2が紹介されているが、H.C.R.で展示されていたのはver.3らしい。単4乾電池3本使用。2,980円。2,980円(会場で購入すれば2,000円)。
(2)「うなずきかぼちゃん」(ピップ)
高齢者向けコミュニケーション型ロボット【注2】。
昨年11月に発売開始。累計3,300台を発売。3歳の男の子という設定、見た目と反応の可愛らしさが多くの高齢者のハートを掴んだ。
音声や光、動きなどを感知する5つのセンサーとスイッチが内蔵され、触ったり話しかけたりすることで400のフレーズから言葉を発してコミュニケーションを行う。話しかけると、言葉が途切れたことを認識してから、うなずきながらしゃべり出す。コミュニケーションを深めるほど、発する言葉も増えていく。なでたり、抱き上げたりすると、喜びの反応を見せる。「朝ご飯食べた?」など時間帯の概念を持たせた発話、「おばあちゃん、だっこ」「ねえねえ、一緒に笑おう」など会話やふれあいを促すフレーズ、また季節に応じた歌も歌う。
時間帯や季節に応じた会話ができることで、独居高齢者の生活リズム安定の支援も期待できる。
使用者への呼びかけは、「おばあちゃん」「じいじ」など8種類から選択できる。
ピップと大阪市立大学医学研究科が昨年行った共同研究によれば、独居高齢女性34名を①「うなずきかぼちゃん」使用群、②発話機能を欠く「うなずきかぼちゃん」使用群に分けて2ヶ月使用してもらったところ、①に認知機能の向上、生活意欲の上昇、ストレス軽減などの効果が検証された。
21,000円。
【注2】以下、記事「ピップ 会話ロボ「うなずきかぼちゃん」HCRで実演」(2012年9月10日付け「シルバー産業新聞」)に拠る。
【参考】
「第28回 高齢者向けメンタルケアロボ「うなずきかぼちゃん」開発物語(後編)」
「「うなずきかぼちゃん」キャンペーン」
(3)生活支援ロボット(HSR:human support robo)(トヨタ自動車)
円筒形の胴体に1本の腕がついた簡素な姿だが、声やタブレット端末での指示で棚や床にある薬やリモコンなどを運ぶ【注3】。
2006年に開発に着手。肢体不自由者のそばで物を拾うなどの補助をする「介助犬」ならぬ介助ロボットが目標。腕を1本にして、最小の状態で高さ83cm、直径37cm。大きさを抑えたのが特徴だ。背を伸ばせば高さ150cmくらいにある物もとれる。
通信機能を使って、離れたところにいる家族らが遠隔操作でカーテンを開けることもできる。「頭」の部分にある画面を通じ、テレビ電話のように対話もできる。
実用化をめざして研究中。
【注3】以下、記事「介助犬のようなロボ開発 トヨタが生活支援向け」(朝日新聞デジタル記事2012年9月24日12時09分)に拠る。
【参考】
「トヨタ、家庭内での自立支援に向け円筒型の生活支援ロボ開発」(日刊工業新聞社)
【資料】H.C.R.展示品の種類
(1)福祉機器
(a)移動機器、移動補助製品
手動車いす、電動車いす、電動三輪・四輪車、自転車、介助車、歩行器・歩行補助車、杖、ストレッチャー等移動器具、移乗補助機器、床走行リフト、固定式・据置式リフト、障害者用自動車運転装置、車いす等用福祉車両、入浴用特殊車両
(b)ベッド用品
ベッド、マットレス、床ずれ防止製品、サイドテーブル、介護用シーツ
(c)入浴用品
浴槽、入浴用チェア、滑り止め用品、浴槽台、入浴用リフト
(d)トイレ・おむつ用品
ポータブルトイレ、便器・便座、防臭剤・消毒剤、おむつ
(e)日常生活用品
いす・座位保持/立ち上がり補助用品、テーブル、家具、洗面台、食事用具・食器、キッチン、調理器、高齢者・障害者向け食品、衣類、靴、着脱衣補助具、介護関連用品
(f)コミュニケーション機器
補聴器、緊急通報・警報装置、障害者用ワープロ・コンピュータ、点字プリンター、OA入力・操作補助具、障害者用ソフトウェア、拡大読書器、福祉電話、ファクシミリ、携帯会話補助器、視覚障害者用誘導シ
ステム
(g)建築・住宅設備
スロープ、手すり、エレベーター、段差解消機、階段昇降機
(h)リハビリ機器
歩行等訓練機器、リハビリ用教材・機器
(i)義肢・装具
(j)防災用品
(2)施設用設備・用品
施設用床材・壁材、洗濯機・乾燥機、消毒機、脱臭器・空気清浄器、介護従事者用衣類
(3)在宅・施設サービス経営情報システム
在宅・施設福祉サービス事業運営に関する財務・経理等のコンピュータシステムケアプランシステム・介護保険法・障害者自立支援法関連事務のコンピュータシステム
(4)介護予防機器
筋力トレーニング機器、身体機能訓練機器、口腔ケア用品
(5)出版・福祉機器情報
福祉・介護・リハビリ・保健関係書籍、情報誌、新聞、放送通信、福祉機器関連 web サイト
↓クリック、プリーズ。↓