語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】洋食器の日 ~7月12日~

2017年07月12日 | 医療・保健・福祉・介護
 「ナ(7)イ(1)フ(2)」の語呂合わせで、7月12日は「洋食器の日」。新潟県燕市の日本金属洋食器工業組合が制定している。
 燕の地域で洋食用のナイフやフォークを作り始めたのは、明治時代の終わりから大正時代の初めごろだという。この地域では江戸時代から「鎚起銅器(ついきどうき)」という技術が発達していた。銅をたたきながら縮めたり丸めたりして、やかんのように継ぎ目のない銅器をつくる技術で、その職人業が洋食器の生産に生かされた。
 大正時代に入るとコロッケやカレーなど洋食が人気となった。一般家庭でもナイフやフォークを用いる機会が増え、生産量が上がった。
 世界の食文化圏は「手食」「箸食」「ナイフ・フォーク・スプーン食」の三つに大きく分類される(「箸の本」本田總一郎、柴田書店)。狩猟・牧畜を営む地域では、ナイフは肉を切り分けるために不可欠で、食文化の初期のころには、家長が食べ物の配分権とナイフを持ち、その家の食のルールを決めた。これが西洋の食事マナーに発展したのだそうだ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「洋食器の日 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年7月12日)を引用
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【食】市販の「カルボナーラソース」には問題がわんさと ~パスタソース~

2017年07月12日 | 医療・保健・福祉・介護
  《甲》キューピー「キューピーあえるパスタソース カルボナーラ濃厚チーズ仕立て」・・・・一番多く使われている植物油脂は水素添加をする製造方法(大部分の市販サラダ油)の場合、トランス脂肪酸発生の不安が大きい。「乳等を主要原料とする食品」は、「公正競争規約」により、「食品衛生法で認められている添加物」や「味、香り、栄養成分、機能性及び物性を付与する目的の食品」の使用が認められている食品で、多種多様の添加物が使用されている可能性がある。
  《乙》日清フーズ「マ・マー ミルクたっぷりのカルボナーラ」・・・・着色に使われているクチナシ色素には「黄・青・赤」の3色があり、黄色はクチナシの実を水またはエタノールで抽出したもので、黄色素は下痢や肝臓への影響が確認されている。タンパク加水分解物はタンパク質を加水分解する過程で、安全性の証明されない様々な物質ができる懸念がある。
  《丙》日清フーズ「青の洞窟 2種のチーズのカルボナーラ」・・・・《乙》と同様に、着色に使われるクチナシ色素の健康被害が懸念されている。アナトー色素は変異原性の懸念が指摘されている。
  《丁》日本製粉「オーマイ カルボナーラ」・・・・一番多く使われている「乳等を主要原料とする食品」は、《甲》と同様、多種多様の添加物の危険性がある。一括名表示の酸味料と香料が使用されているため、使用されている添加物の種類は多くなることが推定される。

 (1)カルボナーラはパスタソースの一つで、「黒胡椒、チーズ、豚肉の塩漬け、鶏卵」で作る。自分で作る場合は原材料はこの四つだ(生クリームが使われることもある)。

 (2)ところが、市販のカルボナーラの原材料は実に多い。食品添加物も多数使われているが、《甲》、《乙》、《丙》、《丁》に共通して使われているのは、(a)加工でん粉、(b)調味料(アミノ酸等)、(c)発色剤(亜硝酸ナトリウム)、(d)着色料(カロチノイド色素、クチナシ色素、アナトー色素)。
 (a)加工でん粉・・・・増粘剤、安定剤、乳化剤などとして使われることも多く、2008年にそれまでの食品から食品添加物に指定された成分だ。でん粉は食品で、加工でん粉は食品添加物。双方ともでん粉なのだが、その違いは次のとおり。
  ①でん粉・・・・葉緑体を持った植物体に広く存在する無味・無臭で水に溶けない性質を持つ天然の物、つまり食品。
  ②加工でん粉・・・・でん粉に酵素的や化学的な加工をして作られた物質の総称。合成食品添加物。アセチル化酸化でん粉、アセチル化アジビン酸架橋でん粉、リン酸化でん粉など11種類ある。その11種類も、それぞれたくさんの種類があるのだが、どんな種類の加工でん粉がどれくらい、どのように組み合わされて使用されていても、一括名表示ではないにもかかわらず「加工でん粉」とだけ記載すればよいとされている。さらに、11種類のうち、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋でん粉とヒドロキシプロピルでん粉の2種類は安全性の情報が不足しているという理由で、EUでは乳幼児向け食品への使用が禁止されている。

 (a’)加工でん粉の問題点
  ①種類が多いため合成するたびに微妙に異なる合成でん粉が生成されてしまう。確認されていない合成でん粉を摂取した後に体にどのような影響をもたらすかは、今まさに実験中なのだ。また、でん粉に含まれているタンパク質も合成過程で変性する可能性があり、新たに生まれた合成タンパク質が体に与える影響(アレルギーを持っていなかった人がアレルギーになる)も懸念されている。
  ②不純物の懸念だ。加工でん粉はでん粉にさまざまな化学物質を混ぜて合成されるが、中にはでん粉に結合しない化学物質もあり、それはそのまま残り、不純物となる。この不純物を取り除くことはきわめて困難である、と言われている現状から、加工でん粉には不純物が残存している可能性が高いのだが、含有の規制がない。

 (c)発色剤(亜硝酸ナトリウム)・・・・はショルダーベーコンの色を見栄えよくするために使われる添加物だ。本来、肉製品や魚卵などは変色しやすいのだが、添加すると黒ずみを防いで、いつまでもピンク色の状態を保つことができるため、ハムやソーセージ、イクラやタラコなどに使われている。
 見た目ピンク色で新鮮なように見えるが、食品添加物の中では急性毒性が非常に高いと言われている(推定致死量は0.18~0.25グラムで、猛毒の青酸カリの致死量0.15グラムに匹敵する)。
 肉・魚・魚卵などに含まれるアミン(古くなったタンパク質からできる)と胃の中で結合して、発癌性物質のニトロソアミンに変化することが確認されていて、胃癌との因果関係が指摘されている。
 また、メトヘモグロビン血症(酸素を運べない赤血球のヘモグロビンが多くなり、酸欠状態に陥り、重度の場合は死亡することもある)に関与する恐れもあると言われ、日本ではベビー食品における使用は禁止されている。

 (3)(b)調味料(アミノ酸等)や(d)着色料も、(a)加工でん粉や(c)発色剤(亜硝酸ナトリウム)に負けない健康被害の報告や懸念が多々ある現状で、簡単で美味しいけれども、市販のカルボナーラは避けた方が賢明だ。

 (4)トマトソースが普及したのは17世紀末。それまではチーズをからめたパスタが庶民の味だった。チーズ味のカルボナーラを安全な食材で作れば、不必要かつ健康被害につながる添加物を取り入れる必要はまったくなく、良質なタンパク質を摂取できるスタミナかつ健康食になる。

□沢木みずほ「「カルボナーラソース」には問題ありありでした ~新買ってはいけない238~」(「週刊金曜日」2017年7月7日号)
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 【参考】
【食】ウィークポイントは添加物 ~「調理梅干し」~
【食】ウィークポイントは添加物 ~「調理梅干し」~
【食】毎日口にする和食こそ「めんつゆ」には頼らずに作りたい ~調味料(アミノ酸)の問題~
【食】手作りのたれがオススメ ~焼き肉のたれ【補遺】~
【食】容器も味も進化(?)する ~焼き肉のたれ~
【食】冬の強い味方「しょうが湯」は手作りがよい
【食】これは塩辛というより単なる「イカ和え」 ~添加物たっぷりの市販の塩辛~
【食】豆腐でない豆腐、添加物たっぷり ~目にも涼やかな枝豆豆腐~
【食】市販のトマトケチャップの添加物 ~原材料が問題~
【食】野菜不足解消によい「浅漬け」は添加物まみれ
【食】市販の「塩こんぶ」のうまみは昆布のうまみとは別もの
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
【食】「とけるチーズ」 ~食品添加物満載のチーズもどき~
【食】赤色がよいか、褐色がよいか? ~ベーコン~
【食】植物油脂が超心配 ~塗るだけ簡単な「パン工房」~
【食】アイスクリームやキャラメルの抹茶色 ~着色料~
【食】気軽に使っていいのか? ~種類豊富な「麺だれ」~
【食】口当たりがよいタイプほど増える添加物 ~豆乳~
【食】復活した「魚肉ソーセージ」 ~添加物満載~
【食】「フレンチトーストのもと」に含まれる大量の添加物
【食】やはり添加物が多い市販品 ~栗甘露煮~
【食】市販品には添加物が多数 ~鮭フレーク~
【食】「チャーハンの素」で健康被害 ~添加物~
【食】農薬が添加物扱い ~バナナに使われるポストハーベト~
【食】添加物の危険性 ~煮付け油揚げ~
【食】安いものにはウラがある ~成型肉の添加物~
【食】塩酸処理と添加物多用 ~みかんの缶詰~



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