語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【中国】日本の6倍売り上げる店もローソン快進撃の理由 ~日系コンビニ初の南京出店~

2017年11月20日 | 社会
 (1)日系コンビニエンスストアの中国における2016年末の店舗数は、セブン-イレブンが1,371、ファミリーマートが1,810、ローソンが1,003。いずれも日本の店舗数の1割程度にすぎない。それが、近年急激に増加している。
 その中で最近話題なのが、日系として初めて南京に進出したローソンだ。

 (2)ローソンが南京に進出したのは2017年8月。オープンするや否や大量の客が押し寄せ、2時間で日配食品は完売、2日目以降も爆発的に売り上げ、1日当たりの売上高(日販)が11.8万元(約200万円)に達する店舗も現れた。これはローソンが中国に進出して以来の最高記録である。
 中国の一般的なコンビニの日販は6,000元(約10万円)程度で、比べものにならない水準だ。さらに、2カ月後には別の店舗でなんと20万元(約340万円)の売り上げを突破した。ローソンの日本での全店平均日販55万円の6倍もの数字をたたき出したことになる。

 (3)現地では(2)を「ローソンの南京現象」と呼んでいるが、一体何が起こったのか。
 南京でのエリアフランチャイジーである南京中央商場集団の副総裁は、大きく三つの要因を挙げる。
  (a)南京は人口800万人の大都市だが、コンビニの多くは洗練されておらず、24時間営業の店舗もない、など消費者ニーズを満たしていなかった。そこに目を付け、ローソンは一部で24時間営業の店舗を出店したところ、消費者に受け入れられた。
  (b)南京中央商場集団が店舗開拓・運営やマーケティング、物流など現地オペレーションを担当し、ローソンが商品、運営指導、コールドチェーン設備、商品棚等の管理を担当した。この歯車がかみ合った。
  (c)コンビニという業態やローソンの認知度を高めるため、SNSや屋外広告、有名人の活用やネットアイドルによる試食など、あらゆるチャネルを通じてプロモーションを行ったことが功を奏した。

 (4)その他、営業していく中で見えてきたのが、南京ではスイーツや弁当といった食品に対するニーズが高いことが挙げられる。これらの売上高に占める比率は、上海の40%に対して南京は60~70%と高く、また商品の味とコストパフォーマンスも南京人にぴたりとはまった。南京地場のコンビニではローソンが提供しているような商品を提供できていないことも勝因だ。
 今後の南京での展開は、
   ・来年の出店計画は120~150店舗
   ・このうちフランチャイズ店は80~100店舗
と計画している。そして3~5年かけて全体で300~500店舗まで増やしていく計画だ。

 (5)南京現象といわれるだけあって、現時点でフランチャイズへの加盟希望者はなんと3,000人近くもいるという。
 中国ではフランチャイズに加盟しさえすればもうかるという安直な考えの人も少なくない。どれだけ効率よく管理していけるか、という課題はある。
 だが、これだけの希望者が殺到している現状を見ると、少なくともローソン側が選べる立場にあることは間違いない。
 店舗数では、ローソンはセブン-イレブンとファミリーマートの後塵を拝している。今後、南京現象を全国に広げることができるか。

□呉 明憲(TNCリサーチ&コンサルティング代表取締役)「日系コンビニ初の南京出店/日本の6倍売り上げる店もローソン快進撃の理由」(「週刊ダイヤモンド」2017年11月25日号)
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【佐藤優】ホワイトカラーの労働者化

2017年11月20日 | ●佐藤優
 ①ライアン・エイヴェント(月谷真紀・訳)『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか』(東洋経済新報社 1,800円)
 ②池内敏『日本人の朝鮮観はいかにして形成されたか』(講談社 2,200円)
 ③松浦壮『時間とはなんだろう』(講談社ブルーバックス 1,000円)

 ①は、優れた現状分析兼近未来予測の書だ。
 <世界中の低スキル労働者を高学歴化するのは、おそらく低スキル労働者にとっては良いことだろう。大卒の労働者には大卒の資格のない労働者に対して相対的に大きな賃金プレミアムがあることは、今も変わらずデータに示されている。しかし学歴の階段を上った者が獲得する利益は、すでに階段の上段にいる者の犠牲によって生まれるかもしれないのだ。ただでさえ大卒者の所得が頭打ちになるか下がり、大卒者が稼ぐプレミアムは縮小する可能性がある。事実、2000年以降、豊かな国々の大卒者は意味があるほどの賃金上昇を享受していない>
 とのエイヴェント氏の指摘は重要だ。低スキル労働者の高学歴化によってもたらされるのはホワイトカラーの労働者化なのである。

 ②は、朝鮮/韓国理解のための必読書だ。
 <朝鮮人の朝鮮人としての自我認識を育む媒介項として「秀吉の朝鮮侵略」は小さくない。植民地期朝鮮では、子供が泣き止まないときに母親たちは決まってこう言ったという。「そんなに泣いていると秀吉が来るよ」と。すると小さな子供たちは、秀吉が何者なのか分からないままに、とにかく恐ろしくて泣き止んだという>
 という池内氏の指摘を深刻に受け止めなくてはならない。日本人と朝鮮人/韓国人の互いの認識のずれというものを理解することが重要である、と再認識した。

 ③は、推理小説のように面白く読むことができる。
 <「時間とはなんだろう?」という問いの果てに私たちが気付きつつあるのは、時間が、空間・物質・力を含む巨大な構造の一部であるということです。これは、地面にピョコっと飛び出している小さな石が、実は、遥か昔に埋もれた巨大な古代遺跡の尖塔の先であった、という類の驚きに似ています。
 このたとえ話になぞらえるなら、この本のお話は、「時間」と刻まれた小さな石を手がかりに、そこに連なる建物を掘り起こす発掘の旅路です。小さな石だと思っていた「時間」は、「時空」「重力」「量子場」と刻まれた建造物を絶妙に繋ぐ要石でした。これらの建物はそれ自体美しく壮麗ですが、どうやらこれらは、さらに深く埋もれた巨大な構造物の一部のようです>
 と松浦氏は表現するが、本書のおかげで「巨大な構造物」である「量子重力理論」の世界をのぞき見ることができる。こういう高度な内容を、専門知識を持たない読者に分かるように書くことができる力量を著者は持っている。

□佐藤優「ホワイトカラーの労働者化 ~知を磨く読書 第224回~」(「週刊ダイヤモンド」2017年11月25日号)
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【南雲つぐみ】鴨南蛮

2017年11月20日 | 医療・保健・福祉・介護
 鶏肉よりも歯応えと甘味があるカモ肉と、ネギが入っただしでそばやうどんを食べるのが、鴨南蛮。コクがあって体が温まり、冬に食べたく味だ。
 関東育ちの筆者は、子どもの頃「鴨南蛮」とはカレー味のことだと思っていた。社会科の教科書などに出てくる「南蛮貿易」「東インド会社」から連想したものだった。
 関西地方では一説に南蛮でなくて「難波」だといわれる。由来は大阪市の繁華街ミナミで知られる難波地区だ。かつてはこの場所がネギの有名な産地だったので、大阪ではネギソバのことを「なんばソバ」といい、カモ肉とネギの炊き合わせをのせたソバは「鴨ナンバ」と呼んだとのことだ。江戸に伝わったときに、なぜか末尾に「ん」がついて「鴨南蛮」になったともいわれる。
 日本食肉消費者総合センターによれば、アイガモは「アヒルとカモの交雑種」のことを指す。一般的に流通している「アイガモ肉」は、通常肉用に肥育された肉質の柔らかいアヒル肉のことをいうそうだ。

□南雲つぐみ(医学ライター)「鴨南蛮 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年11月10日)を引用
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