わかる目次 |
中学国語指導案・群読台本中学1年「群読を作る授業」 |
◆台本は谷川俊太郎氏詩集から言葉を拾い群読用に編集。
<はじめに>
●以下は、中学1年で初めて群読を教える授業である。
●中学1年の年明け1月に始めるのがよい。
●2年でも3年でも、台本を変えて同じ授業が成立する。
●9年間、1年生で失敗した例はない。
●国語用に4人班を作っておく。4人で練習しクラス全員で練習やってみる。
合唱が苦手な生徒でも、群読は熱中する。
●2年、3年になれば生徒の工夫がレベルアップする。
4人で、胸のすく発表を作り出す。
●卒業式のため「群読チーム」を募集する。
好条件だと中学3年、各クラス5~15人が立候補する。
自分は最大80人の群読チームを経験した。
100人集めた教師もいる。
●卒業式200人超のの「群読」「合唱」は、
聞く大人の身体を、ブルブル震わせる。
[1時間目]◆群読とは◆ |
①●群読とは(説明) |
読み方を工夫して、効果を上げる読み方。
②●群読のパターン(見本と説明) |
少し、生徒にやらせてみても良いが、長く説明するとだれる。
サッと流す。
★ 群読の工夫 ★ ( )年( )組( ) ①ひとりずつ分けて読む 1 ( ) あめは 2 ( ) ぼくらを 3 ( ) ザンザカたたく ②同じ言葉をくり返して強める。リフレイン。 1 ( ) あめはぼくらを 2 ( ) あめはぼくらを 3 ( )( )あめはぼくらをザンザカたたく ③分けて読んでから、まとめて読みなおす。 1 ( ) あめは 2 ( ) ぼくらを 3 ( ) ザンザカたたく 4 ()()() あめはぼくらをザンザカたたく ④だんだんふえる 1 ( ) あめ 2 ( )( )あめ 3 ()()() あめ ⑤だんだん減る 1 ()()() あめ 2 ( )( )あめ 3 ( ) あめ ⑥言葉を重ねながら追いかけるように読む 1 ( ) あめは 2 ( ) あめは 3 ( ) あめは 4 ()()() あめはぼくらをザンザカたたく ⑦無声音(むせいおん)=ささやき。「あめあめあめ」 |
③●群読台本A~D(見本) |
順に読んで聞かせる。
イメージが伝わるよう明るくテンポよく。
人数の違いによる強弱も変えて読み聞かせる。
いかに良いイメージを伝え、
楽しそうだやってみたいという気持ちにさせるかが勝負である。
読み方を失敗すればあとは厳しい。
時間があれば、一つ読み聞かせるたび
「自分で声に出して一回読みなさい」
と指示し、感じをつかませるとよい。
時間がなければ、読み聞かせだけで充分。
④●採点基準の説明(説明) |
「評価のポイント」を読んで説明する。
⑤●その後の指導 |
・国語班長が決めてある。
指示「台本AからDのどれを選ぶか、2分間で決めなさい。」 |
指示「選んだ台本を自分で声に出して、1回読んだら立ち上がりなさい。」 |
指示「立ったまま、2人組で1回ずつ読んで聞かせっこしなさい。」 |
・ほぼ全員が終わったら途中の生徒はやめさせる。
指示「班の4人で、一斉に声をそろえて読んだら座りなさい。」 |
指示「セリフの分担を決めます。 読む回数をなるべく公平ににしなさい。 台本のカッコの中に名前を書き込みます。 目標は5分以内です。 全て決まったら、班長は先生を呼びなさい。」 |
台本を選びなおさせる。
・分担が終わった班から、練習させる。教師はアドバイスに回る。
・できれば、授業終了3分前に机を戻させ、
班長の立候補やジャンケンで、次回の発表順を決めさせておくとよい。
[2時間目]◆班別発表会◆ |
②自分のセリフにラインマーカーで線を引かせる。
「全員」や「女子」などであてはまる所も
③班隊形にさせる。
④班別練習時間。すわったまま。
聞いてほしい班があれば行ってほめちぎり、どうすれば良いかアドバイス。
乗っているクラスは、勝手に立ち上がって練習を始める
⑤全員に評価用紙を配布。
「発表順」と「選んだ台本の記号」を書かせる。
発表前に評価基準を説明すると、やり方がうまくなる。
⑥各班発表。
例えば1分×9班(36人)だと評価記入時間を入れて15分間の予定。
だが、実際はもっとかかる。
⑦教師からの「各班への点数発表と講評」=生徒とずれてもよい。
「こういうことが、群読では大切だ」
と示すことによって、学年末の群読発表や卒業式などでの群読につながる。
[3時間目]◆クラス群読練習◆ |
②クラス群読の台本を配布する。学年によって異なる
③見本を聞かせる。
教師は体育館に響くほどの声を張り、迫力ある読み聞かせをする。
生徒は驚いて音もないか、拍手するかどちらか。
④立候補で、ソロのセリフ担当を決める。
間違いなく立候補が出る。複数出たらすぐジャンケン
⑤机を下げさせる。
全員を教卓の周りに密集させる。
教師はイスの上に立つ。
黒板を背にして、生徒全員を真上から見上げる。
⑥「最初に練習する」のは
「最後の一行の全員のセリフ」である。
何度か繰り返し、ほめちぎり、
窓ガラスを震わせる声を出させれば、あとは成功が待っている。
「班別群読」評価用紙[ 年生]20 年 月 日 ( )年( )組( ) |
◎黙って集中して聞き、成功にも失敗にも大きな拍手を。 ◎各項目3点満点。合計12点。 (笑って止まってしまったら、すべて0点) (事前に丁寧に予告しておき、本当に0点にする) (許すと3年間後悔する) ◎自分の班についても、自己評価すること。 ◎すべての欄を記入したかどうかを、先生は評価します。 |
★ここは罫線表になる★ ●テンポ=テンポ良く無駄な間がない ●大きさ=大きくはっきりしている ●協力 =声がそろっている ●感動 =すごくうまい時ボーナス点 ●合計点=12点満点 ●ひと言=感想とアドバイス |
班 記号 テンポ 大きさ 協力 感動 合計点 ひと言 1 2 3 4 5 6 7 8 |
★ ●印:コメントは備考・実際は表の右端列にある
★ 教師が読み聞かせる。いかに良いイメージを伝え、
楽しそうだやってみたいという気持ちにさせるかが勝負である。
読み方を失敗すればあとは厳しい。
群読台本中学1年「山かつぎ」■台本A■ |
●堂々と 1 (1 ) 山かつぎ 2 (間) ●テンポよく 3 (1 ) あったとさ 4 (1 ) あったとさ 5 (1 ) むかしむかしで 6 (1 ) あったとさ 7 (4 ) だれでも子どもであったとさ ●人数ふえていく 8 (1 ) あったとさ 9 (2 ) あったとさ 10 (3 ) お山も子どもで 11 (4 ) あったとさ 12 (4 ) お山も子どもで 13 (間) 14 (1 ) あったとさ ●無声音うまくそろえる 15 (2 ) ((うんとこしょ どっこいしょ)) ((うんとこしょ どっこいしょ)) 16 (1 ) やっこらかついで うんとこしょ ●息をそろえて 17 (4 ) あったとさあったとさ むかしむかしであったとさ ●テンポよく 18 (1 ) みんなが 19 (1 ) 子どもで 20 (1 ) あったとさ 21 (1 ) 笑ってばかり 22 (4 ) おったとさ ●スパッと終わる |
群読台本中学1年「やだくん」■台本B■ |
●大きくハッキリ 1 (1 ) やだくん 2 (間) ●いやそうに 3 (4 ) い~~や~~だ~~~~ ●無声音 4 (2 ) ((やだやだやだやだ やだやだやだやだ)) 5 (1 ) やだくんやだやだ 6 (2 ) いやだやだ ●テンポよく 7 (1 ) べんきょう 8 (1 ) おつかい 9 (1 ) はやおきも ●テンポよく 10 (1 ) やだやだ 11 (2 ) やだやだ 12 (4 ) まっぴらだ 13 (1 ) まいにちやだやだいいどおし ●テンポよく 14 (4 ) あさから晩まで 15 (2 ) ねごとにも 16 (1 ) なんでもやだやだ ●感じを出す 17 (1 ) あ~~~~ 18 (4 ) い・や・だ・ 19 (間) ●テンポよく 20 (1 ) やだやだやだやだ 21 (4 ) いいすぎて 22 (1 ) いやだと言わないものはない 23 (1 ) やだやだいうのは ●そろえて&思い切り 24 (4 ) も~・いーやーだーーー |
群読台本中学1年「すっとびとびすけ」■台本C■ |
●堂々と 1 (1 ) すっとびとびすけ 2 (間) ●いっきに 3 (2 ) すっとんすっとんすっとんすっとん 4 (1 ) すっとびとびすけ 5 (4 ) すっとんだ! ●テンポよく 6 (1 ) すっとんとん 7 (2 ) すっとんとん 8 (1 ) すっとんすっとん 9 (2 ) すっとんとん ●つづけて 10 (1 ) ふんどしわすれて 11 (3 ) すっとんとん ●つづけて 12 (1 ) とぐちでころんで 13 (3 ) すっとんとん ●無声音 14 (2 ) ((すっとんすっとん すっとんすっとん)) ●つづけて 15 (2 ) すっとびとびすけ 16 (1 ) すっとんだ ●つづけて 17 (2 ) まにあった 18 (1 ) まにあった 19 (2 ) やっとこすっとこ 20 (1 ) まにあった 21 (4 ) じぶんの そうしき 22 (間) ●トントンの間で ●思い切り 23 (1 ) ま~に~あった~~ |
群読台本中学1年「なまけ忍者もうひとりのぼく」■台本D■ |
●堂々と 1 (1 ) なまけ忍者…もうひとりのぼく 2 (間) ●充分間を取る ●無声音 3 (2 ) ((つけてくれ ちょっとだけ つけてくれ ちょっとだけ)) ●トントントントン 4 (2 ) ぼくのおへやのすみっこに ●トントントントン 5 (1 ) なまけ忍者がかくれてる ●トントントントン 6 (2 ) ぼくが勉強していると ●トントントントン 7 (1 ) なまけ忍者のひくい声 ●無声音 8 (2 ) ((ちょっとテレビをつけてくれ つづきマンガを見たいのじゃ)) ●だんだん 9 (1 ) なまけ忍者に ●だんだん 10 (1 ) なまけ忍者に ●だんだん 11 (2 ) なまけ忍者にさそわれて ●大きく 12 (4 ) ぼくもテレビを見てしまう ●急に無声音 13 (2 ) ((やめなされやめなされ)) 14 (1 ) なまけ忍者がいるかぎり 15 (1 ) なにをやっても 16 (2 ) ぼくはだめ 17 (1 ) なまけ忍者よお願いだ 18 (4 ) はやくどこかへ ●印象的に 19 (2 ) 消ぃえぇてぇくぅれぇ~~~~ 20 (間) ●無声音 21 (2 ) ((つけてくれちょっとだけ つけてくれちょっとだけ つけてくれちょっとだけ つけてくれちょっとだけ)) ★無理なら21は省略してよい |
■中学校1年生クラス群読台本■
★「最初に練習する」のは「最後の28番の全員のセリフ」★
群読台本中学1年「みち」■クラス群読台本■ |
●堂々と力強く 1 (1 ) みち ●たっぷり間をとる 2 (間) ●トン 3 (1 ) もっと ●トン 4 (2 ) もっと ●トン 5 (2 ) もっと ●トン 6 男 もっと ●トントト 7 全 もっとさきへ ●キッパリと 8 (1 ) たとえ ●重々しく 9 全 まいごになっても ●イチ、ニの間で 10 (間) ●はっきり 11 (1 ) みち ●さわやかに 12 (2 ) それは/ちずにのっていない ●言葉はっきり 13 女 ちいさなじゅうじろ ●遠くに向かって 14 (2 ) みちのおわったところで ●はっきり言う 15 (1 ) ふりかえれば ●重ねておいかける 16 女 ふりかえれば ●重ねておいかける 17 男 ふりかえれば ●遠くに向かって 18 (1 ) みちは ●切ってそろえて 19 全 そこから/はじまっている ●切ってはっきり 20 (1 ) じゅうじろに/ゆきついた ●そろえて 21 男 一年生の ●そろえて 22 女 わたしの背中が ●区切って 23 (2 ) きのうまでのみちを/せおっている ●力強く 24 (1 ) でも/もどりたくない ●力強く 25 男 もっとさきへ ●力強く 26 女 もっと/もっとさきへ ●遠くに向かって 27 (1 ) あの山を/こえてゆきたい ●ひびかせて 28 全 たとえ/まいごになっても |