大阪都構想の住民投票が行われ、
705,585 対 694,844 の10,741票の僅差により
反対派が多数という結論になりました。
ですが、この投票の結果を年代別に見ますと
70代だけが反対多数で、それ以外の年代は全て賛成の方が多いのです。
大阪の将来をこれから長く住み続ける若者ではなく、
あと数十年以内にはいらっしゃらない方々10,741名の方のご意志によって
決められてしまったと言っても過言ではないのではないでしょうか?
多数決では確かに反対派が上回りましたが、
多数決は本当に民主主義でしょうか?
少なくても、上記の賛成した694,844の方々の意見は
切り捨てられたことになります。
ファシリテーションでは「少数意見を大切にする」という考え方がありますが、
上記の場合は決して少数意見ではなく、ほぼ同等の意見です。
単なる賛成か反対かではなく、もっと良い方法はなかったのでしょうか?
切り捨てられた結果となってしまった 694,844 人の皆さんは
どのような想いでいらっしゃるでしょうか?
結果が出てからのインタビューでは、
反対派の運動をされていた勝者であるはずの方々が
非常に暗いどんよりとした表情をされていました。
一方、僅差で敗れてしまった都構想を提案してきた
橋下大阪市長の笑顔とサバサバとした表情は
敗者のそれとは思えないほど爽やかでした。
もしかしたら、住民投票は速過ぎたのかも知れません。
たった0.8%の僅差により大阪市が残ることになりましたが、
何年後かに「都構想」を推進しておけば良かった!
という声だけは聞きたくないなぁと思います。
現状にOKを出した人は、責任を持って
大阪市の財政や政治に目を向けていって頂きたいと思います。
ファシリテーションを学んでいる立場としては、
このような“多数”である「少数意見」を切り捨てるような
「多数決」は、決して民主主義ではない!!ということが
浸透するといいなぁと思います。