とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

集団的自衛権、トルコを知る視点から

2014年06月04日 | 日本国憲法と立憲民主主義
4日の夜に同志社大学大学院「グローバル・ジャスティス」で拝聴した内藤正典教授のご講演で、中東におけるアメリカ最大の同盟国であるトルコ共和国は、湾岸戦争(1991)アフガニスタン侵攻(2001)イラク戦争(2003)で、集団的自衛権の行使を拒否したと知りました。

実は、わたしが集団的自衛権の容認に断固として反対する理由に「イスラームとの対峙」への懸念があります。集団的自衛権に固執する政治家のいう「国際社会」をどうしても信頼することができません。

新しい平和憲法のもと、日本は不戦の誓いをアジアに示しました。かずかずの軍事作戦で自国民の犠牲を大量に出し、他国の一般市民を殺めてきたアメリカの国際感覚と日本が培う国際感覚は異質のものでなければならない。

日本国民、日本の政治家に、トルコ共和国と同様の判断ができるのか。アメリカに流されて中東、アフリカ地域で集団的自衛権を行使することになれば、複雑な現地事情への対応が求められ、結果的にイスラームと対峙することにもなる。

その覚悟が日本にあるとは到底思えないでいます。

実は、わたしは、アフガニスタン侵攻の際、思い余って日経新聞社に電話をし、「イスラーム圏における『赤十字』などあり得ないので事実確認を」とお願いしています。イスタンブールで「赤新月社」に掲げてあった「赤字に白抜きの三日月」の旗をみていたからです。

電話を受けて下さった方(おそらく管理職)は「えっ?」「!」という感じで「現地の特派員に確認します!」と即答。数分後にお返事をくださり「日本人に馴染みのない赤新月を避けて、赤十字としたと特派員はいうのですが、これは改めます」とおっしゃいました。

まもなく日本経済新聞では紙面に「赤新月」という表現が使われるようになり、すぐに日本社会に浸透しました。このときの記者さんの誠実かつ、迅速な対応をわたしは決して忘れることができません。

「偉い人やなぁ、エリートとはこういう方のことをいうんや」と希望をもった、我が人生のよき思い出です。実はその後NHKにも同様の電話をしていますが、まった相手にもされませんでした。

世界のあらゆる地域でその地域の事情に精通しているスペシャリストを日本は育成してきたのか、外交官、ジャーナリスト、そしてともすれば学者もまたリテラシーが低い、と内藤教授はおっしゃいます。そう思います。

雨の中、京都へ出向き、内藤教授のご講演をお聞きして、議会のあれこれに埋もれて、ともすれば忘れてしまいそうな感覚を多少なりとも取り戻せることができました。帰路、実家に立ち寄り、仏壇に手をあわせ、島本・山崎に戻りました。  つづく・・・


画像
わたしのトルコキリムコレクション
珍しいものばかり!とトルコ人が唸ります

キリムの紋様、ひとつひとつに意味があり
民族、気候風土にあわせた織の技術が
母から娘へと伝承されてきました

女性の地位向上と経済成長
ヨーロッパでの大流行を背景に
トルコ本国でも手織りのキリムを
手に入れることが難しくなっているようです


※前の記事「パスポートの交付、島本で?高槻で?」一部訂正、加筆しています



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