去る6月5日(木)に開催された議員全員協議会で、島本町し尿中間処理施設の候補地について町執行部から報告がありました。建設候補地の選定調査において、土地利用条件、施設処理条件、周辺条件、経済性に関する評価を行い、結果、住民ホール跡地の一部とその隣接地を候補地とするという報告でした。
すでに隣接している地権者、地元の桜井自治会役員、小野薬品工業㈱には説明を終え、高槻市への報告も行ったということです。住民ホール跡地の活用については市民的な議論がされていない段階ですから、いささか唐突すぎる印象は否めません。
東大寺地区の淀川水防用緊急備蓄土砂置場(国有地)、山崎地区の水無瀬川緑地公園(町有地)との比較検討がされていましたが、既に市民に親しまれている水無瀬川緑地公園の一部(水無瀬川に隣接する一部)を取り壊して候補地としたことへの違和感は相当なものです。
過去、山崎地区にし尿処理施設の建設予定があったとき、地域住民対象に開かれた説明会で配布された報告書では候補地にもあがっていなかった町有地です。当時は、まだ水無瀬川緑地公園はできたばかり、あるいは建設中でした。
それでも候補地ではなかったのですから相当に無理があります。住民ホールの優位性が示せる比較検討対象として急遽追加された候補地という印象が拭えません。東大寺の土砂置場周辺は、昨年9月の台風で、水無瀬川の護岸が崩れるほど大量の雨が流れ込んだ所です。
東大寺の当該地区には、防災・減災の観点から建設するのは避けるべきと考えていますが、住民ホール跡地にも課題はあります。もともとは池だったこともあり、若山台、百山方面からの雨水が集中して流れ込む可能性もあり、水害に対する対策は必須です。
高槻市東上牧にある現在の施設は、1965年に稼動を開始。今よりも格段に忌避施設という印象が強かった当時のこと、建設用地の決定に際してさまざまな軋轢があったことが島本町史からも読み取れます。
建設当時、周辺一帯は農地でした。しかし今では住宅街のなかのし尿処理施設となり、地元自治会から再三の立退き要望が出されています。高槻市に委託することについては、結果的に、合併問題に発展しかねない依頼を島本町側が行ったことになり、結論としては実現しませんでした。
以来、耐用年数とされる20年をはるかに超え、経年劣化による老朽化が進行、毎年多額の費用をかけて維持補修を行い、長寿命化に努めています。島本町の下水道普及率は93.6%。現在では日平均処理量が約7kl./日。施設の計画処理量の約20%に減少、適正な運転管理が難しい状況となっています。
わたしは、お隣の大山崎町と連携して、乙訓環境衛生組合(長岡京市・向日市・大山崎町の一部事務組合)「クリーンプラザおとくに」に委託することができれば、それによって削減できた経費を大山崎町、島本町両町民にとって利便性の高まること(一例:JR山崎駅周辺、踏切を含むバリアフリー化)に使えると考えています。
それがもっともよい方法であると今でも思います。しかしながら、府域を越えた連携、3市町の理解を得るには相当の努力が必要で実現には至らず、島本町執行部もこれに積極的に力を尽くすという姿勢、覚悟のほどはみられませんでした。
紆余屈折を経て、町内域において、前処理・希釈・下水道投入方式の新たなし尿中間処理施設をつくるという方針が示され、候補予定地が公表されたのです。建設事業費用はおよそ5億3000万円。別途、住民ホール解体費用およそ1億円が既に予算計上されています。
供用開始までにおそらく3年はかかるでしょう。地元への説明会を行い、一定の理解を得たうえで、測量調査・地質調査・生活環境影響調査を経て、実施設計、許可申請、建築確認、造成工事、本体工事が行われるからです。
画像
YYワールドの日
水無瀬川緑地公園から天王山を望む
50年、100年計画で、ウイスキーの里にふさわしい
景観に戻していく計画を島本町に求めたい
すでに隣接している地権者、地元の桜井自治会役員、小野薬品工業㈱には説明を終え、高槻市への報告も行ったということです。住民ホール跡地の活用については市民的な議論がされていない段階ですから、いささか唐突すぎる印象は否めません。
東大寺地区の淀川水防用緊急備蓄土砂置場(国有地)、山崎地区の水無瀬川緑地公園(町有地)との比較検討がされていましたが、既に市民に親しまれている水無瀬川緑地公園の一部(水無瀬川に隣接する一部)を取り壊して候補地としたことへの違和感は相当なものです。
過去、山崎地区にし尿処理施設の建設予定があったとき、地域住民対象に開かれた説明会で配布された報告書では候補地にもあがっていなかった町有地です。当時は、まだ水無瀬川緑地公園はできたばかり、あるいは建設中でした。
それでも候補地ではなかったのですから相当に無理があります。住民ホールの優位性が示せる比較検討対象として急遽追加された候補地という印象が拭えません。東大寺の土砂置場周辺は、昨年9月の台風で、水無瀬川の護岸が崩れるほど大量の雨が流れ込んだ所です。
東大寺の当該地区には、防災・減災の観点から建設するのは避けるべきと考えていますが、住民ホール跡地にも課題はあります。もともとは池だったこともあり、若山台、百山方面からの雨水が集中して流れ込む可能性もあり、水害に対する対策は必須です。
高槻市東上牧にある現在の施設は、1965年に稼動を開始。今よりも格段に忌避施設という印象が強かった当時のこと、建設用地の決定に際してさまざまな軋轢があったことが島本町史からも読み取れます。
建設当時、周辺一帯は農地でした。しかし今では住宅街のなかのし尿処理施設となり、地元自治会から再三の立退き要望が出されています。高槻市に委託することについては、結果的に、合併問題に発展しかねない依頼を島本町側が行ったことになり、結論としては実現しませんでした。
以来、耐用年数とされる20年をはるかに超え、経年劣化による老朽化が進行、毎年多額の費用をかけて維持補修を行い、長寿命化に努めています。島本町の下水道普及率は93.6%。現在では日平均処理量が約7kl./日。施設の計画処理量の約20%に減少、適正な運転管理が難しい状況となっています。
わたしは、お隣の大山崎町と連携して、乙訓環境衛生組合(長岡京市・向日市・大山崎町の一部事務組合)「クリーンプラザおとくに」に委託することができれば、それによって削減できた経費を大山崎町、島本町両町民にとって利便性の高まること(一例:JR山崎駅周辺、踏切を含むバリアフリー化)に使えると考えています。
それがもっともよい方法であると今でも思います。しかしながら、府域を越えた連携、3市町の理解を得るには相当の努力が必要で実現には至らず、島本町執行部もこれに積極的に力を尽くすという姿勢、覚悟のほどはみられませんでした。
紆余屈折を経て、町内域において、前処理・希釈・下水道投入方式の新たなし尿中間処理施設をつくるという方針が示され、候補予定地が公表されたのです。建設事業費用はおよそ5億3000万円。別途、住民ホール解体費用およそ1億円が既に予算計上されています。
供用開始までにおそらく3年はかかるでしょう。地元への説明会を行い、一定の理解を得たうえで、測量調査・地質調査・生活環境影響調査を経て、実施設計、許可申請、建築確認、造成工事、本体工事が行われるからです。
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水無瀬川緑地公園から天王山を望む
50年、100年計画で、ウイスキーの里にふさわしい
景観に戻していく計画を島本町に求めたい