鹿屋駅発行 特殊乗車券

昭和52年6月に大隅線鹿屋駅で発行された、鹿屋駅~古江駅間発鹿児島駅および西鹿児島駅ゆきの特殊乗車券です。



   



当時、九州地区には特殊乗車券という乗車券が存在し、急行列車の自由席車に乗車できる区間が多数設定されていました。私の知る限りではこのような常備硬券が設備されており、すべて赤色地紋のD型硬券でした。



当該区間の営業キロは、西鹿児島駅~国分駅間は33.7km、国分駅~鹿屋駅間が66.3kmであり、合計するとちょうど100kmの区間となります。当時の100kmまでの普通運賃は760円で、100kmまでの急行料金が400円でしたから、合計すると1,160円でしたので、この券の1,080円という価格にあまり割引感は感じられません。



大隅線は志布志駅から国分駅に至る路線で、運行本数はさほど多くはなかったものの、西鹿児島駅直行の急行「大隅」が1往復走っておりましたので、同列車で直行する旅客もしくは、国分駅で日豊本線の急行列車に乗り換える旅客に対して発売されていたようです。


恐らく鹿児島および西鹿児島までの乗車券を求める旅客に対し、出札掛は国分から急行を利用するかどうかを確認し、発売をしていたものと思われます。



   



裏面です。


乗車変更および急行列車に乗車しなかった場合でも急行料金の払戻しはしない旨が記載されています。

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