西鹿児島駅発行 東京都区内ゆき 片道乗車券

1979(昭和54)年12月に鹿児島本線西鹿児島(現・鹿児島中央)駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、門司印刷場で調製されたものです。
鹿児島本線廻りの乗車券で、当時の運賃はちょうど一万円でした。


前回エントリーまで、数回にわたって一万円を超える硬券の常備片道乗車券を御紹介して参りましたが、今回御紹介の券もそのような券になります。

いままで御紹介して参りました乗車券を見ると分かりますが、国鉄乗車券の世界では、千円以上の運賃を表記する場合において3ケタおきにコンマ「,」を打つことは無く、一万円の場合は「10,000円」とはせず「10000円」と表記されています。


   

参考ですが、こちらは東京印刷場で調製された、往復割引乗車券です。このような高額券であれ、発売金額にはコンマは打たれていません。
不勉強ですのでコンマを入れないで表記することが規則で定められているのかどうかは存じ上げないですが、現在でも、マルス券で発券される乗車券類を除いてコンマを入れて表記されている券は見当たりません。


しかしながら、かつて門司印刷場では、運賃表記にコンマを入れて印刷された券が存在しました。


   

1969(昭和44)年10月に同じく西鹿児島駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、一枚目の券と同じ区間および経由の券になります。
当時の運賃は4,110円で、運賃表記は「4110円」ではなく、「4,110円」とコンマが打たれています。


   

こちらは1962(昭和37)年8月に同じく西鹿児島駅で発行された、東京都区内ゆきの片道乗車券です。青色こくてつ地紋のA型一般式学割専用券で、一枚目の券と同じ区間ですが、日豊本線廻りの券になります。
この券の運賃は1,415円となっており、運賃表記は「1415円」ではなく、「1,415円」とコンマが入れられています。

このように運賃表記にコンマが入れられている常備硬券は、管理人の手元にあるものについては門司印刷場のものしかございませんので、コンマを入れるのは門司印刷場独自のものであったのでしょうか?

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )