瀬戸記念橋駅発行 瀬戸追分停留所ゆき 片道乗車券

国鉄民営化直前の1987(昭和62)年3月に、国鉄自動車瀬戸南線・瀬戸北線・瀬戸西線(旧・岡多線)の瀬戸記念橋駅で発行された、瀬戸追分停留所ゆきの片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のB型一般式大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。
自動車線用の乗車券は、印刷場によっては「自動車線経由」や「国自経由」などの表記があるものもありますが、名古屋印刷場で調製されたものには経由欄がなく、様式的には鉄道のものと同一のものが殆どで、御紹介の券も見た目は鉄道の乗車券と違いはありません。


   

裏面です。自動車線用の乗車券には料金機に投入した際に裏返しになってしまうと金額の確認ができなくなってしまうことから、ワンマンカーが普及した昭和50年代後半頃からは、裏面には金額の表記があるのが特徴です。

瀬戸記念橋駅は、かつて名鉄の尾張瀬戸駅の近くにあった自動車線用の駅で、日本初の省営バス(後の国鉄バス)駅として1930(昭和5)年に開業した駅でした。
晩年の同駅にはみどりの窓口があり、国鉄の鉄道駅のない瀬戸市内では、鉄道の特急券や指定券を発売する需要がかなりあったようです。
同駅は国鉄民営化によってJR東海バスに継承されていますが、2004(平成16)年に駅の施設が廃止され、乗降場のみの駅になっていました。しかし、2009(平成21)年にJR東海バスが路線バス事業から撤退することになり、JR東海バスの停留所としての停留所が廃止されてしまっています。

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