帝都高速度交通営団 九段下駅発行 120円区間ゆき片道乗車券

1990(平成2)年2月に、帝都高速度交通営団(営団地下鉄。現・東京メトロ)東西線および半蔵門線の九段下駅で発行された、同駅から120円区間ゆきの片道乗車券です。


   

若草色JPRてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、山口証券印刷系列の帝都交通印刷で調製されたものと思われます。

同駅は東京都交通局の新宿線との乗換駅であるだけでなく、周辺には中央官庁の庁舎や千代田区役所などの機関、靖国神社などの大規模な神社、日本武道館などの大規模施設、九段会館やパレスホテルといった老舗ホテル、有名私立の中学高校大学などが多数あり、イベントごとに利用客で混雑する駅です。
そのため、IC乗車券登場前には混雑時の臨発が多く行われており、同駅の硬券乗車券の発行実績はかなりあったようです。


   

裏面です。券番の他、発行駅と「③」の循環符号が印刷されています。


本日2月26日は、今から89年前の1936(昭和11)年2月26日の本日に起こった二・二六事件の日です。駅近くにある九段会館は、1934(昭和9)年に軍人会館として建てられた建物で、政府要人らを殺害した陸軍の青年将校らが東京の中枢を占拠したあとに戒厳司令部が置いたことから、二・二六事件の舞台になっています。
その後の九段会館は、東日本大震災で天井が落下して死傷者が出たことなどから、揺れを吸収して抑える高層ビルへの建て替えが決まり、建物の一部を残し、現代の技術で当時の様式を保存・復元した施設と、オフィスなどが入る17階建てのビルに生まれ変わっています。

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