本日、10月14日は鉄道の日です。これは旧暦の1872(明治5)年9月12日(新暦の1872年10月14日)に新橋(汐留)~横浜(東横浜。現・桜木町駅周辺)間に鉄道が開業したことと、1921(大正10)年10月14日に鉄道開業50周年を記念して東京駅丸の内北口に初代の鉄道博物館が開館したことを記念して、翌年の1922(大正11)年に当時の鉄道省が制定した「鉄道記念日」に因みます。
今年は鉄道開業150周年ということで、全国的に記念のイベントが開かれていますので、目にする機会も多いかと思います。
今回は鉄道開業150周年に因み、ちょうど50年前の鉄道開業100年の際に国鉄東京南鉄道管理局が発行した記念乗車券を御紹介いたしましょう。
今からちょうど50年前の1972(昭和47)年10月14日、東京駅で発行された鉄道100年記念乗車券です。しおり型の記念券に、桃色こくてつ地紋のA型矢印式大人・小児用券が付いています。
乗車券は新橋(汐留)から横浜(東横浜・桜木町)を経由して品川に戻るルートで、当時の運賃ですと、新橋~桜木町間が営業キロ28.9kmの120円、桜木町~品川間が営業キロ24kmで100円ですので、往路分と復路分を合計した220円が発売価格になる、有効期間が発売日共2日間の連続乗車券に相当するものと思われます。
乗車券部分を見ますと、発駅である新橋駅は開業時の場所が汐留駅(廃駅)にあたることから「(汐留)」と記載され、折り返し駅である横浜駅は開業時の場所が東横浜駅(廃駅。現在の桜木町駅に相当)にあたることから「(東横浜)」と記載されているものと思われます。
実際に当時、同区間を蒸気機関車のC57が牽引する臨時の旅客列車である「鉄道100年記念号」が運転されており、記念バッチが別途必要ではありましたが、その列車に乗車する際の乗車券としても使用されたようです。
裏面です。案内文によりますと、東横浜(桜木町)駅以外では途中下車はできないとのことで、この辺も連続乗車券のルールに則っているようです。