JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
岳南鉄道 比奈から岳南原田・須津ゆき
平成19年2月に岳南鉄道比奈駅で発行された、岳南原田駅および須津駅ゆきの最短区間乗車券です。
大人専用の両矢印式自社地紋硬券です。
印刷は最近になって親会社である富士急行仕様から、関東交通印刷調整のものに切り替えられています。
裏面です。
同社はワンマン運行されており、料金機投入時に裏返しになることを考慮して、裏面にも発駅および着駅が印刷されています。
先日、岳南鉄道の「機関車まつり」というイベントがあり、約2年ぶりに同駅を訪れた際、様式が変更されていることに気づきました。
金額と地紋および印刷場に変更はないものの、両矢印式から一般式に変更されています。
しかし、比奈駅に対し、岳南原田駅は吉原側、須津駅は岳南江尾側にありますので、本来、一般式で作成するのであれば各々別口座に分けなければならないはずですが、なぜか一口座しかありません。
そのため、岳南江尾側の共通着駅である岳南富士岡駅と須津駅のみが印刷されていますが、吉原側の着駅である岳南原田駅については別途口座が設けられることはなく、ゴム印による捺印で済まされてしまっています。
おそらく、もともとの両矢印式券が不足して新券を請求した際、何らかのミスで一般式の券として印刷されてしまい、後日岳南原田駅の欠落に気づいてゴム印で捺印されたものと推測されます。
新券の裏面です。
やはり岳南原田駅が欠落しており、ゴム印で追加捺印されています。
この記事は、当日行動を共にした職場仲間であります、もーもーさん様のブログ「ちばてつブログ」12月12日エントリーの「岳南鉄道」、14日エントリーの「岳南鉄道ED501」および15日エントリーの「岳南鉄道/機関車3重奏」にトラックバックさせていただきました。
松本電鉄 車内補充券
松本電鉄の車内補充券です。
昭和60年4月乗車した際に車掌さんより買い求めたものですが、昭和59年には災害で廃止されてしまっている新島々駅~島々駅間も載っている残券が使用されていたようです。
駅名式の地方私鉄でよく見かける様式で、有人駅については太字で、無人駅は細字で印刷されているようです。
特に変わったところもありませんが、券番の前の符号が、一般的に旅客に交付する片は「甲片」となることが多いですが、ここでは「乙片」となっている点が特徴的です。
旅客用は「乙片」ならば、控片が「甲片」だったのでしょうか?
都営地下鉄連絡定期券
日本旅行新宿営業所発行の、JR吉祥寺駅~都営浅草線泉岳寺駅までの連絡定期券です。
平成元年に発行された補充式定期券です。
現在、日本旅行では定期券の発売はしていないようですが、当時は通学用の赤券も常備されていました。
当時は他にもいろいろな旅行会社が定期券の発行をしていたのですが、今は殆ど見かけません。
御紹介の券はJR吉祥寺駅~中央線~新宿乗換~山手線~五反田接続~都営地下鉄浅草線泉岳寺駅という経路のもので、JR線と都営地下鉄線とは乗車券での連絡運輸は行われていませんが、連絡定期券のみ取り扱われています。
連絡定期券で「泉岳寺」なんてあまり需要がなさそうですが、旅行会社に定期券用のゴム印が設備されていたのには驚きです。
もっとも、泉岳寺駅は東京都交通局の管理駅である他に京浜急行電鉄の起点駅でもありますので、どちらかというと、そちらの方に使用するために設備されていたのかもしれません。
旧西武鉄道 西鷺ノ宮駅
昭和18年に発行された、武蔵関駅発行の西鷺ノ宮駅ゆき片道乗車券です。
旧西武鉄道村山線(現在の西武鉄道新宿線)の鷺ノ宮駅と下井草駅の間に、かつて西鷺ノ宮駅という駅が存在しました。
西鷺ノ宮駅は昭和17年9月に開業しましたが、開業から2年満たない昭和19年8月に閉鎖されてしまい、再開されることなく昭和28年に廃止されてしまいます。
現在は当時駅のあった場所にホームの遺構と思われる土盛りが残っており、場所の特定はできますが、時期が時期だったからでしょうか、あまり資料は残っていないようです。
辛うじて、中野区のHPに、西鷺ノ宮駅の写真が掲載されているのを見つけましたので御紹介いたします。
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/photo_museum/spot/saginomiya.html#6
この記事は、「さぎのみや散歩日記」4月20日エントリーの「幻の西鷺ノ宮駅の写真」にトラックバックさせていただきました。
JR券売機券 発売日年号のハイフン
だいぶ印字が消えてしまってきていますが、平成元年に発行された、千歳空港駅からの乗車券です。
当時、羽田空港の出発カウンターに設置されていた、JR北海道千歳空港駅からの最短区間乗車券です。
小児料金の下に「日本空港ビル発行」と印字されており、羽田空港で発券されたことがわかります。
当時、JR北海道の券売機券がそうであったのか記憶が定かではありませんが、発売日日付の平成10の位のところがハイフン「-」になっています。
少なくとも、平成1桁年代の券売機券において、JR東日本とJR東海のものを改めて見ましたところ、ハイフンらしきものは見当たりません。
同年代の私鉄発行の券売機券にはハイフンのついたものを見たことがありますが、JR発行のものについて、ハイフンのついたものは他に見たことがありません。
全国JR券売機券で、同じようにハイフンのついたものは存在したのでしょうか?
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