JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
久留里線 上総亀山駅の無人化
3月17日のダイヤ改正では、300系新幹線・100系新幹線・定期運用の寝台特急日本海・定期運用の寝台急行きたぐになど、様々な列車の引退が話題になりましたが、その陰では久留里線のタブレット閉塞方式の廃止など、貴重な「鉄道遺産」も消えていってしましました。
久留里線は首都圏エリアにありながらタブレット閉塞方式が続けられた路線でしたが、今回のダイヤ改正によって特殊自動閉塞式に変換されてしまい、名物のタブレット交換が見られなくなってしまいました。
この変換に伴い、終点の上総亀山駅には運転要員を配置する必要がなくなったため、同日付けにて無人化されました。尤も、同駅周辺の人口はあまり多くなく、1日あたりの平均利用者数が100人に満たない状況となっており、無人化はやむを得ない措置であったかもしれません。
有人駅時代の同駅にはみどりの窓口はありませんでしたが、POS端末が設備されており、乗車券類の発売が行われていました。
平成22年8月に、POS端末で発行された入場券です。
プリンターが感熱プリンターに交換されていますので、少々赤みがかった印字になっています。券番は「0001-01」となっており、昼過ぎであるにも拘わらず、この日はまだ1枚も発券されていない状況です。
次は久留里駅までの乗車券です。券売機もありますが、POS端末で発券していただきました。
出札補充券の設備もありました。
こちらもやはり、久留里駅までの乗車券として発券していただきました。
殆ど使用されていない様子で、事務所の引出しをガサゴソと探して、奥のほうから見つけ出して戴きました。発行箇所名欄を見ますと、久留里駅のハンコを駅名小印で訂正してあるところから、管理駅である久留里駅のものが流用されたようです。
こんな感じに訂正されています。
この他、料金専用特別補充券(料補)もありましたが、時間の関係もあり、購入を見合わせています。
岩原スキー場前駅発行 金額式乗車券
昭和51年12月に岩原スキー場前駅で発行された、70円区間ゆきの乗車券です。
新潟印刷場調製の桃色B型金額式乗車券です。
この券が発行された昭和50年代前半の同駅は、冬季のみ営業していた臨時乗降場であり、乗車券には「〇ム」表記がついておりました。
新潟印刷場の場合、〇ム表示は発駅の四角の中に入れられておりますが、四角の中に〇ムと「岩原スキー場前」という7文字の計8文字を入れるのは到底無理であり、「岩原スキ」と端折られています。小児断片の表記も「岩原スキー」となっており、あまり特活を多用しない新潟印刷場の決断(諦め?)が伺われます。
日付がないので廃札と思われますが、同駅の130円区間ゆき券です。
こちらは発駅が2行書きとなり、〇ムと「岩原スキー場前」のすべてが四角の中に収められている努力作です。
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