趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
新潟交通 車内乗車券
平成11年に全線廃止された、新潟交通電車線の車内乗車券です。
青色TTDてつどう地紋の軟券で、日本交通印刷調製のものと思われます。
まだ県庁前(のちの白山前)~鉄軌分界点~東関屋間および月潟~燕間が営業しており、昭和42年の寺地駅開業後、昭和55年の東青山駅開業前の間に設備された様式です。
その後、昭和57年に黒崎中学前駅開業しましたが、平成4年に白山前~鉄軌分界点~東関屋間が、平成5年に月潟~燕間が部分廃止され、そして全線廃止を2年後に控えた平成9年にはときめき駅が開業し、そのたびに車内補充券は改版されたようです。
しかし、殆どの列車がワンマン運転となってしまったため、末期では車内乗車券は有人駅の出札窓口で出札補充券の代用として使用されていたようです。
JR東日本 高崎駅発行 特別補充券 ~その2
前回に引き続き、高崎駅新幹線精算所発行の特別補充券(改札補充券)の話題です。
今回ご紹介いたしますのは前回ご紹介させていただきました券の一世代前の様式と思われます。平成15年頃、出張の帰りに購入したものです。
橙色JRE地紋の駅名式券で、前回ご紹介した券よりも活字っぽい感じの荒々しい印刷です。原券欄には「イオカ」の文字はありません。
また、図示致しませんが、裏面には東京近郊区間の路線図は印刷されておらず、ご案内文だけとなっています。
駅名の表記が大変細かくて見づらいですが、高崎からの車中に於いて1箇所「あれっ」と思う箇所を見つけてしまいましたので、その部分を拡大してみました。
中央線の駅名部分ですが、吉祥寺の次が武蔵境となっており、その次は三鷹に戻ってしまっています。恐らく、何らかの事情で、版を作製する際に駅名の順番を間違ってしまい、校正時も気づかれないまま印刷されてしまったものと思われます。
以上のことから、カテゴリーを「ミス券」とさせていただきました。
JR東日本 高崎駅発行 特別補充券
JR東日本高崎駅の新幹線精算所で発行された、特別補充券(改札補充券)です。
橙色JRE地紋の駅名式補充券です。購入した時期を失念いたしましたが、現在の中間改札の工事が完成する前でしたので平成10年代中頃くらいであったかと思います。
文字が小さいですが、原券欄の券種が「普通」と「イオカ」となっており、当時としては斬新さを感じさせる券です。ちなみに、この券の前の様式は「普通」と「回数」となっていたと記憶しています。
裏面です。
ご案内文と東京近郊区間の路線図が記載されています。そして、一番最後には「◎出場の際は原乗車券(定期券・イオカード・スイカカードを除く。)とともに有人通路の係員にお渡しください。」という特徴的な文が記載されています。
この文章から、この券はスイカカードが発行された、平成13年以降に設備されたものと考えられます。
銚子電気鉄道 笠上黒生駅発行 銚子⇒150kmまでの急行券
戴きものですが、銚子電気鉄道笠上黒生駅発行の、銚子から150kmまでゆき国鉄用急行券です。
日付が入っていないことから、廃札券と思われます。
ももいろ国鉄地紋のA型券で、東京印刷場にて調製されたものです。発行箇所名は記入式となったもので、発行事業者である「銚子電鉄」の表記があります。発行箇所名が印刷されていないことから、有人駅各駅に置かれていたかもしれません。
現在の銚子電鉄では連絡運輸範囲がかなり縮小されてしまって、線内各駅と千葉-松岸間および酒々井-椎柴間となっていますが、JR初期頃まではかなり広範囲に設定されていて東京山手線内ゆき等の乗車券も発売可能でしたので、連絡乗車券を購入した旅客に対し、国鉄時代末期の急行列車が運転されていたころには急行券も同時に発売する需要があったものと思われます。
昭和57年11月以降は急行「犬吠」号が廃止されて特急「しおさい」に1本化され、銚子発の急行券そのものがなくなってしまったものと思われます。
ちなみに、私が気づかなかっただけかもしれませんが、銚子電鉄線内で国鉄の特急券を発売したことは無かったような気がします。
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