JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
ジェイアールバス東北 高速バス用補充式乗車券
平成27年10月に、ジェイアールバス東北〇自青森駅で発行された、青森空港ゆきの片道乗車券です。
桃色JRバス東北地紋のノーカーボン券です。
本来は高速バス用の券なのだそうですが、青森空港ゆきの券については高速バス用の補充券の「高速」の部分を消して使用しているとのことでした。下車地の「AP」は青森空港の略のようで、Air PortのAPのようです。
裏面です。
高速バス用のご案内文がありますので、赤いボールペンで消してあります。
ジェイアールバス東北 〇自 青森駅発行 80円区間ゆき乗車券
前回エントリーに引き続き、「〇自 青森駅」の話題です。
平成元年3月に発売された、ジェイアールバス東北の〇自青森駅から80円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色JRE地紋のB型金額式券で、東京印刷場で調製されたものです。
裏面は図示致しませんが、前回エントリーの東日本鉄道バスのものと全く相違ありません。
会社名は「ジェイアールバス東北」ですが、乗車券の表題は「JRバス東北」とアルファベット表記となっています。
全国のJRバス乗車券に「JRバス経由」という経由欄表記が存在しますが、硬券乗車券の表題がJR表記というものは異彩を放っている存在でした。
この〇自青森駅は国鉄時代にバスの窓口であったところで、前回エントリーで御紹介いたしました「東日本鉄道バス」を経て、現在では建物がきれいに建て直されて高速バスの乗車券を発売するカウンターとなって存続されているようです。JR東日本の硬券廃止に伴い、JRバス東北の乗車券も常備軟券化され、現在、同発売窓口では路線バス用の金額式乗車券の発売は行われていないとのことでした。
東日本鉄道バス 〇自 青森駅発行 80円区間ゆき乗車券
昭和62年9月に、東日本鉄道バス(現・ジェイアールバス東北)〇自 青森駅で発行され、青森から80円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色国鉄暫定地紋のB型金額式券で、東京印刷場で調製されたものです。
東日本鉄道バスは、昭和62年4月に国鉄民営化によって国鉄バス(日本国有鉄道東北地方自動車部)が民営化された事業者で、東日本旅客鉄道東北自動車部として発足されましたが、翌年4月には、東日本旅客鉄道(JR東日本)は東北自動車部をジェイアールバス東北に独立移管させています。
券は国鉄民営化直後に使用された国鉄暫定地紋となっており、この券が売り払われればJRの新地紋券となるはずですが、ジェイアールバス東北へ移管されるまでの間に新地紋券が出現したかは確認できておりません。
裏面です。
料金機対応のために「青森➡80円区間」の表記と、その下に発行箇所名である「〇自 青森駅」の表記があります。
名古屋鉄道 名電各務原駅 硬券入場券
昭和60年4月に名古屋鉄道(名鉄)各務原線名電各務原駅で発行されたとされる硬券入場券です。
白色無地紋のB型大人・小児用券で、愛知印刷で調製されたものと思われます。
発行されたのは昭和60年4月30日の同駅での硬券入場券発売最終日とされていますが、名鉄の硬券はきっぷ趣味者を相手とする業者が大量の廃札を入手し、自前のダッチングマシーンで後から「価値の出る」日付を入れたものが相当数出回っており、この券もそれらの券とダッチングの印字のカスレ具合が似ていますので、駅で正式に発券されたものとは考えておりません。
名電各務原駅は、大正15年に名鉄各務原線の前身である各務原鉄道によって二聯隊前駅として開業し、昭和10年に名岐鉄道と合併した後に名古屋鉄道に社名変更され、昭和13年に名電各務原駅に改称されています。
改称された時の事業者名は「名古屋鉄道」ですが、名古屋鉄道の前身である名古屋電気鉄道時代の略称である「名電」が使用されているということです。
日産グローバルタクシー タクシー初乗り(無料)乗車券
本年8月第一金曜日の夜でしたが、新橋駅烏森口で日産グローバルタクシーの紹介イベントが開かれ、会場では「タクシー初乗り(無料)乗車券」という東京23区および三鷹・武蔵野市エリアで使用することのできる無料乗車券が配布されていました。
タクシーチケットというものは存在しますが、「タクシー乗車券」というものはあまり例がないのではと思われます。
厚目の用紙に印猿されたもので、右側の黄色い部分が乗車券になります。
乗車券部分には730円という初乗り料金が大きく記載され、実際に使用された場合には730円分の金券となるそうです。
右下には「SERIAL NO.」として券番が打たれて番号管理がされており、集計の際に配布されたエリアを特定するためのものと思われます。
乗車券部分を拡大してみますと分かりやすくなりますが、「GLOBAL TAXI IN JAPAN」というのが正式な名称のような気がします。
この券には有効期限があり、配布されたのが8月第一金曜日でしたから、8月31日までの約1か月間の有効期間であったことになります。
乗車券の裏面です。
乗車券の利用に関する注意事項が記載され、下にはタクシー乗務員が使用された日と署名をするようになっており、タクシー会社で回収された券が日産グローバルタクシーキャンペーン事務局に送付され、料金が精算されるものと思われます。
日産グローバルタクシーは日産の「NV200」というワゴン型タクシーを使用した新しいタイプのタクシーで、同型車が日本だけでなく、アメリカ・ヨーロッパ・中国など世界40ヶ国以上で発売されており、アメリカのニューヨーク市にて、次世代イエローキャブとして活躍しているそうです。
そのようなグローバル(世界的規模)感を演出していたのでしょう、このチケットは写真に写っているお二方が、白いグローブをして配布していましたので、思わず女性から受け取った次第です。
私は新橋駅で入手しましたが、新宿駅や品川駅、恵比寿駅でも配布が行われたようです。
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